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珍しい魚(2020年4月27日) 体色異常のキアンコウ

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0285344 更新日:2021年3月29日更新

キアンコウ(アンコウ目アンコウ科)


キアンコウ(背面)

キアンコウ(背面)

キアンコウ(腹面)
キアンコウ(腹面)

キアンコウ(口腔内)

キアンコウ(口腔内)

 

水産海洋研究所撮影

全長465mm 頭長119mm 体高68mm 体幅169mm
眼径12.8mm 体重1393.9g 

特徴

学名:Lophius litulon(Jordon,1902)


  ・鰓孔は胸鰭起部より背面上方に達しない
  ・上膊棘が単尖頭である
  ・口腔内に白色斑がない

採捕の状況

 2020年4月27日に、水津漁業協同組合所属の刺し網漁船により水深約100mで採捕された。

分布など

 北海道から九州南岸の日本海・東シナ海、太平洋沿岸、瀬戸内海、有明海、黄海、東シナ海北部、朝鮮半島全沿岸。生息水深は25から560m(山田・柳下,2013)。

その他

  • 本標本は、鰓孔が胸鰭起部より背面上方に達しないことで、アンコウ科Lophiidaeのうち、アンコウとキアンコウに一致する。さらに、本標本は、上膊棘が単尖頭で口腔内に白色斑が無いことで、キアンコウの特徴に一致する(アンコウは上膊棘が多尖頭で口腔内に白色斑がある)ことから本種と同定した。
  • 本標本は、背鰭、胸鰭、尾鰭末端が黒色を示していることから完全な色素欠乏個体ではないものの、2015年に本県で採捕された体色異常個体に比べ鮮やかな黄色、薄ピンク色を示した。
  • 本種の体色異常個体の日本海側におけるこれまでの報告例は少なく、新潟県における2番目の記録と考えられる。
  • 2015年に本県で採捕された体色異常個体の記録はリンクのとおり。/site/suisan-kenkyu/mochikomi150122.html

(小林 将也)

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