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令和8年10月16日(金曜日)に、国の文化審議会(会長 日比野克彦)が開催され、新たに「蔵春閣」を指定するよう、文部科学大臣に答申が出されました。指定は、答申後に行われる官報告示をもって正式決定となります。
【国重要文化財(建造物)】指定
(名 称)蔵春閣 (ぞうしゅんかく)
(所在地)新潟県新発田市諏訪町一丁目1089
(所有者)新発田市
(建築年代)明治45(1912)年
(指定基準) (一)意匠的に優秀なもの
(二)技術的に優秀なもの
【概要】
実業家・大倉喜八郎が明治45(1912)年に、向島の別邸に建てた木造2階建ての迎賓施設です。現在は、喜八郎の故郷である新発田市に移設されています。設計は、明治宮殿にも関わった今村吉之助が担当し、内装等の意匠は喜八郎自身の考案によるものです。施工は大倉組が行いました。
2階の広間は、上段・棚・床を矩手(かねて)に配置し、折上げ天井に蜀江文(しょっこうもん)の格縁(ごうぶち)を組んでいます。廊下には大理石モザイクを敷き、狩野探幽筆と伝わる襖絵(ふすまえ)や、高野山や徳川綱吉(とくがわつなよし)の霊廟から伝来したとされる欄間(らんま)など、由緒ある絵画・彫刻を贅沢に用いた絢爛豪華(けんらんごうか)な室内の意匠は、喜八郎の美意識を伝えており、多様な意匠が入り混じる奇抜で濃密な空間が特徴です。また、建物の軸組工法や外壁にも工夫が凝らされています。
建築後は3度の移築・曳家(ひきや)を経ていますが、保存状態は良好で、明治時代後期の実業家が構えた近代和風邸宅の貴重な迎賓施設として評価されています。

蔵春閣 2階広間(提供:新発田市)
建築物、土木構造物及びその他の工作物のうち、次の各号の一に該当し、かつ、各時代又は類型の典型となるもの
(一)意匠的に優秀なもの
(二)技術的に優秀なもの
(三)歴史的価値の高いもの
(四)学術的価値の高いもの
(五)流派的又は地方的特色において顕著なもの