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Q8-1 要因についてどのような議論がありましたか
東京電力は、中越沖地震において柏崎刈羽原子力発電所が想定を超える揺れとなった要因について、次の3点を説明しました。
[要因1]発電所敷地下にある古い褶曲構造により、地震波が屈折し1号機側に集中したこと
[要因2]周辺地盤深部の堆積層の厚さと傾きの影響で地震動が増幅したこと
[要因3]同じ地震規模の地震と比べ大きめの地震動を与える地震であったこと
想定を超える揺れとなった要因
小委員会では、古い褶曲構造による増幅効果について、褶曲構造の影響を検討した解析モデルの速度構造は、各種調査結果との整合性を確認することが必要であり、解析モデルで用いた速度構造と調査結果から求めた速度構造に差異がある場合は、敷地の地震動特性に与える影響を検討するべきという意見がありました。
この意見を踏まえ、東京電力は、解析モデルの速度構造と調査結果による速度構造の比較を行うとともに、速度構造に差異がある層については、感度解析によって敷地の地震動特性に及ぼす影響を検討し、対象としている周期範囲においては影響がほとんどないことを確認しました。小委員会では、特に異論はありませんでした。