ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
現在地 トップページ > 分類でさがす > しごと・産業 > 農林水産業 > 新潟県森林研究所 > 令和8年度の森林研究所の試験研究について(林業にいがた2026年6月号記事)

本文

令和8年度の森林研究所の試験研究について(林業にいがた2026年6月号記事)

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0832492 更新日:2026年6月23日更新

新潟県の木材加工研究について

 森林研究所では、県産スギを現場で安定して使える材料として供給することを重視し、製材・乾燥・加工の各工程に即した研究を積み重ねてきました。
 県内の製材現場では、乾燥時間の短縮や品質の安定化が大きな課題であったことから、スギ構造材の乾燥技術に取り組み、高温乾燥における含水率のばらつきや、表面割れを抑える方法を検証し、乾燥前の重量選別や、製材後速やかに乾燥工程へ移行することが品質安定につながることを示したこれらの成果は、現場での乾燥管理の判断材料として普及されました。
また、住宅分野での県産材利用拡大を目指し、木質パネルや枠組壁工法構造用製材など、新たな用途を見据えた研究を展開し、強度試験により県産スギ材が各種基準を満たすことを確認したことで、これまで外国産材が主流であった分野においても、県産材を用いた製品づくりが可能であることを実証してきました。
近年では、スギ人工林の成熟化に伴って増加している大径材の活用が大きなテーマとなっています。大径材から製材される心去り構造材や平角材では、乾燥時の曲がりや内部割れが問題となりやすいことから、桟積み方法や乾燥条件を工夫することで曲がりを抑制する技術を検証し、修正挽きの削減や歩留まり、作業効率の向上につながる成果を現場に普及してきました。図1
 さらに、大径スギ材から採材したラミナについて強度性能を評価し、集成材として十分に使用できることを確認するなど、大径材を無駄なく使うための技術的な裏付けも進めています。図2
このように木材加工の分野で研究を進めてきましたが、今後は、新築住宅市場が縮小傾向にある中、非住宅分野や外構材など、新たな用途への展開が不可欠となっており、住宅分野にとどまらない木材利用の拡大が求められています。
例えば、外構材については、雨水や紫外線など厳しい屋外環境にさらされることから、耐久性や耐候性に不安を持たれやすく、現場では維持管理や更新時期の判断が課題となっています。一方で、大径材に多く含まれる心材は耐久性が高いとされるものの、保存処理薬剤が浸透しにくい特性もあり、その実際の耐久性については十分な検証が必要と考えられます。
今後は、大径スギ材を用いた外構材について、保存処理や塗装方法の違いによる耐久性・耐候性を新潟県の環境条件下で検証し、現場で使いやすい維持管理の考え方を整理していく予定です。
 森林研究所では、木材加工現場の課題を見据えながら、県産材の利用技術に係る研究を積み重ね、林業・木材産業の維持・発展に貢献してまいります。
画像1-1
画像2-2
<外部リンク>