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令和4年8月3日からの大雨

ページ番号:0727675 更新日:2025年2月28日更新
令和4年8月豪雨(0807)

2022年8月3日~4日​

風水害アイコン72×72

災害救助法適用市町村
村上市 胎内市 関川村
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令和4年8月豪雨1200×1000

小岩内大沢川からの土石流・流木によって押し流された住宅(神林地区 小岩内)/写真提供:村上市

 


災害と被害の概要

災害発生時間 2022年(令和4年)8月3、4日 累計雨量 569mm(関川村下関観測所)
人的被害

重傷者:1人

建物被害
(住家被害)

全壊:8棟

半壊:23棟

一部損壊:5棟

床上浸水:889棟

床下浸水:1,506棟

 

 2022(令和4)年8月3日、日本海から東北地方に延びる前線が停滞し、前線や低気圧に向かって暖かく湿った空気が流れ込み、線状降水帯が繰り返し発生。村上市、関川村、胎内市など下越を中心に、降水量が本県では統計開始以来の極値を更新するなど記録的な大雨となった。3日正午頃からは県内では1時間に80~100mmを超える大雨時に発表される記録的短時間大雨情報が繰り返し16回発表。同日午後1時過ぎからは顕著な大雨に関する気象情報が3回発表された。4日には2019(令和元)年10月以来、本県では2回目となる「大雨特別警報」が発表された。大雨の影響で土砂災害、河川被害、浸水害などが発生。特に村上市と関川村の荒川流域の被害が大きく、村上市小岩内では複数の住宅が巻き込まれる土砂災害が発生。JR米坂線は線路に土砂が流入するなどして運休。村上市から山形県につながる国道113号、国道7号が長時間通行止めになった。

写真提供:株式会社パスコ・国際航業株式会社

神林地区小岩内の航空写真(写真提供:株式会社パスコ・国際航業株式会社)

令和4年8月豪雨01

村上市内国道7号の浸水状況(写真提供:村上市)

被害の特徴

短時間で猛烈な降雨

 発達した雨雲(積乱雲)が列をなして数時間にわたってほぼ同じ場所を通過、または停滞することでつくられる線状降水帯が繰り返し発生し、短時間で猛烈な雨が降ったことで被害が大きくなった。3日から4日にかけて、東北南部から本県にかけて停滞した前線に向かって、高気圧の縁を回る空気や、台風6号を起源とする暖かく湿った空気が流れ込んだため、断続的に猛烈な雨が降った。3日午前3時から5日午前5時にかけての累計雨量は、関川村下関で569mm、村上市高根で414mm、胎内市中条で292mmとなった。特に4日未明には雷を伴った猛烈な雨が降り、関川村下関では1時間降水量149mmと県内観測史上最大値(全国歴代6位)を記録。同所では3時間雨量、24時間雨量などが1976(昭和51)年の統計開始以降、歴代1位だった。胎内市中条は92mm、上越市安塚は85mm、同市筒方は66mmと県内各所で極値を更新。多くの被害を受けた村上市では、小岩内で山肌が崩落して土石流が起き、住宅が巻き込まれ、負傷者1人が出た。JR坂町駅周辺の市街地では広範囲で床上、床下浸水が発生。三面ダムは満水になる恐れがあることから緊急放流を行い、三面川沿岸地域には避難指示が発令された。

村上市(三面ダム)03

村上市・三面ダム上空写真(写真提供:株式会社パスコ・国際航業株式会社)

被害状況

人的被害

 重傷者が1人。

令和4年8月豪雨02

村上市・荒川パーキングエリア付近 冠水した田(写真提供:村上市)

建物・そのほか被害

 全壊8棟、半壊23棟、一部損壊5棟。床上浸水889棟、床下浸水1,506棟。村上市、胎内市、関川村では一時緊急安全確保(警戒レベル5)が発令された。

村上市(坂町駅前)04

村上市・坂町駅前冠水した道路(写真提供:村上市)

村上市内・荒川車浸水(村上市提供)

荒川洪水により浸水した車と住宅(写真提供:村上市)

復興・学び

 被害が最も大きかった村上市では、11月に村上市復旧・復興タイムラインを公表。同時に災害復興本部を設置して、災害復興計画の策定、復旧・復興に向けた取り組みの推進を図っている。復興期を2~5年とし、住宅や家財に被害を受けた世代へ、国や県、村上市独自の支援制度から支援金などを支給し、生活再建の支援を実施。また治水対策として「荒川水系緊急治水対策プロジェクト」を2022年12月に策定、公表。甚大な被害が発生した坂町地区において、浸水被害軽減に向けた河道拡幅、雨水幹線の整備、田んぼダムの推進などハードとソフトの両面の取り組みを推進していくことになった。県でも現行の「荒川水系荒川圏域河川整備計画」を変更するため「荒川圏域整備計画協議会」を設置した。地域の防災・減災体制の強化として、全戸配布した防災ハンドブックに「マイ・タイムライン」(各家庭でいつ、どこに避難するかを事前に確認するためのポイントをまとめた避難行動確認シートなどを掲載もの)の作成を実施するなどした。

 同市小岩内地区では、大沢川など集落山側の渓流で土石流が発生。流木が大量によし寄せるなど、甚大な被害に遭った。しかし1967(昭和42)年に起きた羽越水害の経験から、区長らの判断で再避難を行い死者・行方不明者を未然に防いだ適切な避難行動は「小岩内の奇跡」と呼ばれ、絵本にもなった。

参考文献・出典

データマッピング(上記画像撮影地ほか)

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