畜産研究センターでは試験研究のため、現在約250頭の豚を飼養しています。その豚を家畜伝染病である「豚熱」から守るための対策を実施しています。
豚熱とは豚熱ウイルスにより起こる豚、イノシシの熱性伝染病で、強い伝染力と高い致死率が特徴です。感染した豚は唾液、涙、ふん尿中にウイルスを排泄することで感染が拡大し、治療法はありません。そのため発生した場合の畜産業への影響が甚大であることから、家畜伝染病予防法の中で特定家畜伝染病に指定されています。
万が一感染が確認された場合は、同一農場内のすべての豚を殺処分する必要があります。それを回避するために、当センターでも生まれた子豚全頭にワクチンを接種しています。また、外部からの野生動物等によるウイルス持ち込みを防ぐための対策を実施しています。
豚熱ワクチン接種の様子(子豚に接種しています)
豚舎周辺の防護柵と電気牧柵(外部からイノシシなどの野生動物による豚熱ウイルスの持ち込みを防ぐため、豚舎周囲を防護柵と電気牧柵で囲っています)