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平成29年12月定例会(第41号発議案)

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0004766 更新日:2019年1月17日更新

平成29年12月定例会で上程された発議案

労働者の声を踏まえた真の「働き方改革」の実現を求める意見書

第41号発議案

 労働者の声を踏まえた真の「働き方改革」の実現を求める意見書

上記議案を別紙のとおり提出します。

平成29年12月22日


提出者

小島 晋、高倉 栄、大渕 健
長部 登

賛成者

藤田 博史、佐藤 伸広、池田 千賀子
秋山 三枝子、上杉 知之、小山 芳元
渋谷 明治、佐藤 浩雄、片野 猛
佐藤 久雄、重川 隆広

新潟県議会議長 金谷 国彦 様

労働者の声を踏まえた真の「働き方改革」の実現を求める意見書

 政府は、反対の声が強い高度プロフェッショナル制度及び裁量労働制の対象業務拡大をセットにした「残業代ゼロ」法案と、罰則付きで時間外労働の上限を設け長時間労働を是正するとする時間外労働の上限規制法案を一本化し、「働き方改革」関連法案として提出・成立を目指している。
 「働き方改革」関連法案は、労働時間の規制のあり方や雇用対策に関する国の基本政策の見直しといった重要テーマからなる8法案を一本化するものであるが、多岐にわたるテーマを一括するのではなく、法案ごとに丁寧に審議されるべきである。さらに、労働政策審議会において労働者代表が主張しているように、規制強化と緩和という真逆の方向性を持つ条項を一括りに労働基準法改正案として扱うべきではない。
 労働時間は働く者にとって最も基本的な労働条件である。痛ましい過労死や過労自殺が相次ぎ、重大な社会問題となっている我が国においては、全ての労働者が、健康とワーク・ライフ・バランスを確保しながら、健やかに働き続けられるよう、長時間・過密労働を規制する法整備こそが求められている。労働者の声を踏まえた真の「働き方改革」を実現するため、労働時間規制を遵守し、全ての労働者を対象とする「労働時間の量的上限規制」や「休息時間(勤務間インターバル)規制」などの長時間労働抑止策を法的強制力のある形で導入すべきである。
 よって国会並びに政府におかれては、長時間労働を解消し、過労死を根絶するため、下記の事項について特段の措置を講じられるよう強く要望する。

  1. 「長時間労働を助長するおそれがなお払拭されておらず、実施すべきではない」との労働政策審議会における労働側意見を踏まえ、「働き方改革」関連法案に高度プロフェッショナル制度や裁量労働制の対象業務の拡大を盛り込まないこと。
  2. 過労死ラインの残業を容認する上限規制の導入ではなく、労使協定による時間外労働の上限を1週間15時間、1か月45時間とする「労働省告示」を法律ヘ格上げすること。
  3. 全ての労働者を対象に、EU労働時間指令を参考に、24時間について継続して11時間以上の休息時間を与える「休息時間(勤務間インターバル)規制」を導入すること。
  4. 議会制民主主義を実質的に否定することから、数多くの論点を内包した複数法案を一括で提出する手法をとらないこと。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 平成29年12月22日

新潟県議会議長 金谷 国彦

衆議院議長 大島 理森 様
参議院議長 伊達 忠一 様
内閣総理大臣 安倍 晋三 様
厚生労働大臣 加藤 勝信 様
働き方改革担当大臣 加藤 勝信 様

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