令和3年度介護保険指定事業者への実地指導結果

印刷文字を大きくして印刷ページ番号：0381441 更新日：2023年11月1日更新

1　実地指導の目的

　実地指導は、利用者の心身の状況や家庭環境等に対する適切な現状・課題分析や居宅サービス計画等に基づく一連のケアマネジメントプロセスの重要性を認識してもらい、各サービスの運営基準の遵守等に対する指導を実施するとともに、各種加算に関して、算定要件に基づいた効果的なサービス提供を確保するための報酬請求指導を行うことで、介護サービス事業者により提供される「サービスの質の確保及び向上」を図ることを目的としています。

2　令和3年度実地指導結果の概要

　令和3年度は、全80事業所等に対して実地指導を行いました。
　令和3年度実地指導については、新型コロナウイルス感染症の蔓延防止のため、対象サービスを絞っての実施となりました。実施件数も、例年の３分の１程度となっています。

　各サービスにおける指導内容は、「サービス別実地指導結果の概要」のとおりです。
　今後も引き続き、適切な介護サービスの提供及び介護請求事務が行われるよう指導を行います。

【サービス別実地指導結果の概要】(詳細についてはページ下のPDFファイルを参照してください。)

サービス名	実施事業所数	改善報告を求めた事業所数	改善報告を求めた指摘件数	主な指摘事項
訪問介護	25	8	12	・サービス提供の回数や内容等が変更されているにもかかわらず、訪問介護計画が変更されていなかった・訪問介護員等の資格のない者が提供したサービスについて、訪問介護費を算定していた・夜間・早朝加算を算定する上で、夜間及び早朝の時間帯においてサービス提供する旨を訪問介護計画上に明確に位置付けていなかった・定期的な会議を実施していないにもかかわらず、特定事業所加算を算定していた。
訪問入浴介護	3	1	1	・常勤の看護職員又は介護職員が配置されていなかった
訪問看護	9	2	3	・要支援から要介護になった利用者について、訪問看護計画書が作成されていなかった・定期的な会議を実施していないにもかかわらず、サービス提供体制強化加算を算定していた
訪問リハビリテーション	2	1	1	・兼務している従業者について、勤務実態が明確になっていなかった
居宅療養管理指導	0	0	0
通所介護	11	7	10	・避難訓練及び消火訓練を年２回以上実施していなかった・事業所内で発生した事故について、市町村へ報告されていなかった・指定通所介護事業の会計と、その他の事業の会計が区分されていなかった
通所リハビリテーション	0	0	0
短期入所生活介護	14	13	22	・身体拘束を実施するに当たって、切迫性・非代替性・一時性の３つの要件を満たしているか、事業所内での検討が不十分であり、やむを得ず身体拘束実施の判断に至った経緯・理由の記録が不明確だった・身体拘束を実施するに当たって、利用者家族等に説明を行わず、同意を得ていなかった・避難訓練及び消火訓練を年２回以上実施していなかった・事業所内で発生した事故について、市町村へ報告されていなかった
短期入所療養介護	0	0	0
特定施設入居者生活介護	3	3	7	・常勤の看護職員及び介護職員が配置されていなかった・消火訓練を年２回以上実施していなかった・事業所内で発生した事故について、市町村へ報告されていなかった・夜間看護体制加算を算定する上で、入居の際に、利用者又はその家族等に対して、重度化した場合における対応に係る指針の内容を説明し、同意を得たという記録を残していなかった。
福祉用具貸与	4	3	8	・利用申込者又はその家族に対し、重要事項を記した文書を交付して説明を行い、利用者の同意を得ていなかった・サービス提供に当たり、福祉用具貸与計画を作成していなかった・職場におけるセクシュアルハラスメントの防止のための措置を講じていなかった
特定福祉用具販売	4	3	7	・利用申込者又はその家族に対し、重要事項を記した文書を交付して説明を行い、利用申込者の同意を得ていなかった・サービス提供に当たり、特定福祉用具販売計画を作成していなかった・職場におけるセクシュアルハラスメントの防止のための措置を講じていなかった
介護老人福祉施設	5	5	7	・身体拘束を実施するに当たって、切迫性・非代替性・一時性の３つの要件を満たしているか十分な検討を行い、やむを得ず身体拘束実施の判断に至った経緯・理由の記録が不明確だった・避難訓練及び消火訓練を年２回以上実施していなかった・介護職員その他の従業員に対し、事故発生の防止のための研修を年２回以上実施していなかった
介護医療院	0	0	0
介護老人保健施設	0	0	0
介護療養型医療施設	0	0	0
合計	80	46	78