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【上越】3月2、4日放送分「自殺予防とこころの相談」
新潟県は、全国的に見て、自殺者が多いそうですね。
はい。令和2年には、全国で約2万人の方が自ら命を絶っています。新潟県では毎年400人を超える方が自殺で亡くなっています。人口10万人あたりの自殺者数による比較では、令和元年は全国で悪い方から4番目でした。
ここ、上越地域の状況はどうですか。
令和2年は上越市と妙高市を合わせると、41人の方が自殺で亡くなっています。男女の比率では、男性が女性の約2倍になっています。年代別では男女ともに60歳以上の高齢者の自殺が多いのが特徴ですが、男性では40代、50代のいわゆる働き盛り世代の方の自殺も多くなっています。
大変多くの方が自殺で亡くなっているのですね。とても深刻な状況がわかりました。ところで、自殺の要因はどういったことが考えられるのでしょうか。
はい。自殺は、「自ら選んだことで、予防できるものではない」と思われがちですが、実はそうではありません。経済的困窮、心身の健康問題、介護やDVなど、様々な要因が複雑に絡み合い、心理的に追い込まれた結果であり、要因の一つひとつを解決すれば、自殺の多くを予防できると言われています。
どんなことから始めたらよいでしょうか。
自殺に追い込まれようとしている目の前の一人を救っていくことが、とても重要になります。
まずは、自分の身近な人の様子に気を配り、「いつもと様子が違う」と思ったら声を掛けてあげてください。
悩みを一人で抱えていると、心や体に不調が現れてくることもあります。
心や体の不調は、どのように現れてきますか。
例えば、眠れない日が続く、元気がなくなる、食欲が無くなる、お酒の量が増える、「死にたい」と口にする、など「うつ病」が疑われる症状が現れることがあります。
「いつもと違う様子だな」と気づくのがポイントですね。ほかにできることはありますか。
精神的に追い詰められている時には、物事を考える視野が狭くなり、自ら相談や受診をしようと行動に移すことは難しいと言われています。悩みや困り事によるこころの不調に気づいたら、相談窓口を紹介してあげてください
健康福祉環境部地域保健課では、専門の相談員がこころの健康に関する相談を受け付けています。電話番号は、025-524-6132、受付時間は平日午前8時30分から午後5時15分までです。相談内容は守られますので安心してご相談いただけます。