【糸魚川】みんなで支える地域医療講座（第3回）を開催しました

　糸魚川地域振興局健康福祉部では、住民が地域の医療を安心して受けながら最期まで住み続けられる地域を目指し、住民・医療関係者・行政が一緒に地域医療について考える「みんなで支える地域医療推進事業」を行っています。
　住民の地域医療に対する理解を深めるため、「病院を知ろう　～地域連携に向けた取組～」をテーマに、みんなで支える地域医療講座（第3回）を開催しました。

講座概要

1. 日時
   令和元年12月10日（火曜日）　18時30分～20時30分
2. 会場
   糸魚川地域振興局　第1・2会議室
3. 内容
   • 講話「病院を知ろう　～地域連携に向けた取組～」
     講師　糸魚川総合病院　廣田　光恵　氏
     　　　よしだ病院　　　鈴鹿　芳英　氏
   • ワークショップ「病院について語ろう　～地域連携に向けた取組～」
     • テーマ(1)「講義を聞いて気づいたこと・聞いてみたいこと」
     • テーマ(2)「これから行動したいこと」

講話「病院を知ろう ～地域連携に向けた取組～」

　糸魚川市内の2つの病院で、患者の在宅療養生活を支援するために行っている取組についてお話をいただきました。概要は以下のとおりです。

1. 糸魚川総合病院の体制（糸魚川総合病院　廣田氏）
   • 地域連携支援部では、糸魚川総合病院の患者や市民が療養・生活しやすいように、人や場所をつなぐ役割を果たしている。
   • 糸魚川総合病院には訪問看護ステーションや介護老人保健施設等の併設施設も含めて多数の機能があるが、救急医療・入院医療・外来医療の機能がなければ、在宅医療・療養支援の機能は果たせない。
   • 地域包括ケアシステムでは、介護・医療・住まい・生活支援・介護予防の一体的な提供を目指している。後方支援・退院支援は、住まいと医療をつなぐもの。
   • 多職種（医療ソーシャルワーカー・看護師等）が連携し、自己決定を支援するのが入退院支援。退院を見据えて、早期から関わっている。
   • 在宅療養後方支援病院として、在宅においてかかりつけ医の診療を受けている患者が、緊急時に入院が必要になった場合に円滑に入院対応を行っている。かかりつけ医が判断し、病院に情報提供している。
   • 院内外の多くの職種がそれぞれの役割を担っており、業務を分担しながらも互いに繋がりを認識し、補い合いながら適切な支援を行うことを心がけている。
2. よしだ病院の体制（よしだ病院　鈴鹿氏）
   • よしだ病院では、入院時に患者・家族と看護師で話をする。患者・家族の気持ちに寄り添った対応を心がけている。看護師が対応することで、些細なことでも話し合える関係が築けることを目指している。患者の容態の変化等で家族の考えが変わっていくこともあるため、些細なことでも話し合うことは大切である。
   • 看護師は療養の方向を決める手助けをするだけで、強要はできない。患者と家族が100％納得するサービスが受けられるわけではないので、妥協しつつ納得してもらえるように努めている。

ワークショップ「病院について語ろう　～地域連携に向けた取組～」

　ワークショップ「病院について語ろう　～地域連携に向けた取組～」では、グループに分かれ2つのテーマについて話し合いました。その後、グループで出た意見を発表し参加者全員で共有しました。ここでは主な意見を紹介します。

1. 「講義を聞いて気づいたこと・聞いてみたいこと」
   • 介護される人も大切だが、介護する家族も大切。本人と家族が話し合いをし、妥協点を探す。
   • 入院してすぐに退院のための相談がある。
   • 看護師さんの役割がすごい、相談を受ける仕事もある。看護だけでなく、大変な仕事だと知らなかった。
   • 支援体制について話を聞き、病院は見えない苦労をしていることが分かった。
2. 「これから行動したいこと」
   • 介護、入院、退院後の話を家族でしておく。意思表示を早いうちにしておく。
   • 自分と家族がどうしたらいいのか、どうされたいのか考えたい。
   • 病院の状況をよく知っておくようにしたい。
   • このようなサポートがあることを知人に知らせたい。
   • 民生委員として、一人一人の状況を丁寧に確認して回りたい。