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平成12年6月定例会（建設公安委員長報告）
平成12年6月定例会 建設公安委員長報告（7月14日）
委員長 帆苅 謙治
建設公安委員会における付託案件の審査並びに調査の経過と結果について、御報告申し上げます。
まず、土木部関係として
- 厳しい経営環境に置かれている県内の中小建設業者については、平成12年度の公共工事設計労務単価の大幅な引き下げにより、経営基盤のさらなる弱体化が懸念されるので、建設業が本県の経済と雇用を支える基幹産業であることを踏まえ、公共工事の受注機会の確保を積極的に図られたいこと。
- 公共工事の入札・契約制度については、予定価格の事後公表等の改善を実施してはいるが、いまだ全国的に談合や汚職事件が後を絶たない現状から、一層の透明性・公平性の確保が求められているので、他県において実施されている予定価格の事前公表の導入を検討するなど、より一層の改善に取り組まれたいこと。
- 建設廃棄物のリサイクルについては、アスファルトやコンクリートが一定の成果を上げている一方、下水道汚泥や木材等リサイクルがいまだ十分ではないものもあるので、公共事業への再生資源の活用を促進するなど、循環型社会の形成に向け、一層の取組強化に努めるべきとの意見。
- 新井砂防事務所については、組織・機構改革において機能縮小を計画しているが、新井頸南地域の大半が地すべり地帯である中でいまだ整備率が約20パーセントであり、災害時に迅速な対応を図る上でも現地により近い所に事務所を置く必要があることから、機能の一層の充実強化を図り存続させるべきとの意見。
次に、港湾空港局関係として
- 万代島再開発事業における展望施設については、開発全体のシンボルとして、国際交流拠点としての新潟を広くアピールする効果が期待されており、県内外の大勢の人から利用してもらう必要があるので、入場料を無料にすべきとの意見。
- 新潟空港からのロシア3路線については、中国路線に比べ観光を目的とした利用者の割合が低いと思われるので、ロシア路線を開設している数少ない空港としての優位性を生かしながら、観光情報をPRするなど、利用促進に向けた方策を積極的に展開すべきとの意見。
- 新潟港における土砂処分場計画については、しゅんせつ土砂の処分を目的としているが、地域住民からは新潟空港の滑走路延長を前提とした見方がなされていることから、埋立て後の土地利用計画を早期に提示し、住民との十分な意見交換に努めるべきとの意見。
- 港湾施設の新設や改修に当たっては、地球温暖化による海面水位の上昇への対応に加え、各地で地震が頻発していることから、耐震性を強化した岸壁とするなど、地震発生時においても港湾機能が十分確保されるよう整備に努めるべきとの意見。
次に、公安委員会関係として
- 青少年犯罪については、凶悪化が進むなど深刻な社会問題となっており、家庭における教育の低下が犯罪発生の大きな要因の一つと考えられるので、警察のリーダーシップのもとに、関係機関が連携して家庭教育の推進を図り、犯罪の未然防止に努めるべきとの意見。
- 自転車の二人乗りについては、近年後部の人が立つ乗り方が流行し、高校生を中心に多く見受けられることから、重大事故につながる危険性がますます高まってきているので、発見時の指導や警告だけでなく、社会の規律を青少年に教育する観点からも、私立を含めたすべての学校を対象として、徹底した指導に努めるべきとの意見。
- 県警及び県公安委員会の情報公開については、来年4月の情報公開法の施行に併せ県情報公開条例の実施機関入りが検討されているが、警察に対する信頼回復を図るためには、他県に先駆けて行う必要があるので、早期実施に向け積極的に対応すべきとの意見。
以上が、審査並びに調査の過程で述べられた主な要望、意見の概要であります。
次に、議案の採決に先立ち、各党党議結果の報告を求めたところ、各党とも全議案いずれも原案賛成というものであります。
次いで採決を行い、全議案とも原案のとおり可決または承認すべきものと決しました。
次に、請願・陳情の審査結果について申し上げます。
請願第7号、陳情第9号、継続中の陳情平成11年第21号及び平成12年第6号については、継続審査。
残りの請願第11号については、文言に不適切な箇所があるため不採択すべきものと決した次第であります。
以上をもって、報告といたします。
