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令和5年12月定例会(請願第10号)

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0627106 更新日:2023年12月12日更新

第10号 令和5年11月29日受理  厚生環境委員会 付託

県内各地域での医療的ケア児等のレスパイト受け入れ先の確保に関する請願

請願者  医療的ケア児等家族会 kokuaにいがた 代表 小島千夏

紹介議員 深見太朗君 小鍛冶就也君 大矢弘光君 高見美加君 高橋直揮君
     皆川雄二君 岩村良一君

(要旨)令和3年(2021年)9月医療的ケア児支援法が施行され、新潟県では長岡療育園に医療的ケア児支援センターが設置された。今後、支援センターを中心に各地域での医療的ケア児への支援が広がることを大変期待している。
 医療的ケア児と一緒に暮らしている家族にとって、日々子どものケアにかかる時間や労力は大変大きいものであり、時に家族だけでは賄いきれない負担が増すことがある。新潟県内でも医療的ケア児への支援の動きが始まっている地域もあるが、県内各地域に点在している当事者にとって、自分たちの住んでいる地域の身近な場所での支援体制を早急に整えてほしいというのが切実な願いである。
 新潟県内の医療的ケア児が利用できる預かりの場所は大変不足している。乳幼児の受け入れ先はほとんどなく、学童期の放課後等デイサービスの施設数も地域によって偏りがあり、医療的ケアがあることで学校からの移動支援が利用できない、利用自体を断られるなどの問題がある。また、ショートステイや日中一時支援を利用する際には、自宅から遠く離れた受け入れ件数の少ない施設に数か月前から予約をしなければ子どもを預けられない現状がある。
 Kokuaで実施した当事者へのアンケート調査によると、利用希望があるが利用できないサービスとして、回答者22人中、日中一時支援6人・短期入所(ショートステイ)8人・放課後等デイサービス9人・医療施設でのレスパイト6人という結果であった。医療的ケア児の家族にとって、子どものケアから離れ、一時的な休息、きょうだい児の学校行事への参加など、自分や他の家族のために使う時間が必要である。また、保育園や学校以外での預かり先がなければ、保護者が希望通りの就労ができないなど家族の生活自体に大きな影響がある。
 ついては、貴議会において、どこの地域に暮らしていても、医療的ケア児とその家族が孤立せずに当たり前の社会生活が送れるよう、県内の各地域に医療的ケアのある子どもの居場所となるレスパイトの受け入れ先を確保して頂くよう、次の事項に配慮されたい。
1 医療的ケア児、NICU退院後の乳幼児が利用可能な施設の増設
・ 将来的に7医療圏での整備を目指し、各地の中核病院等でレスパイト入院又は子どもの預かり支援ができる体制を順次整えること。
2 医療的ケアについて相談できる支援体制の構築
・ かかりつけ医とレスパイト入院を受け入れる医療機関、該当児の保護者、その他関係機関の連携を図るため、すべての市町村に医療的ケア児コーディネーターを設置すること。
3 医療的ケア児が利用できる放課後デイサービス的施設や移動支援の整備
・ 医療的ケア児が遊びや学びなどの活動をしながら、子どもらしい時間が過ごせるショートステイ、日中一時支援、児童発達支援、放課後デイサービスなどの施設について、社会資本(既存施設)を有効活用し、市町村毎に整備すること。
・ 看護師又は喀痰吸引等研修(特定の者対象)・第3号研修を受けた職員などの同乗により、医療的ケア児が移動支援を利用できる体制整備について市町村や事業者に働きかけること。


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