ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ

本文

令和3年9月定例会(提案理由)

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0429196 更新日:2021年10月18日更新

令和3年9月定例会提出議案知事説明要旨

議案についての知事の説明を掲載しています。

9月28日 知事説明要旨

 令和3年9月定例県議会の開会に当たり、前議会以降の県政の主な動きと、提案致しております議案の概要をご説明申し上げ、議員各位並びに県民の皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます。

 まずはじめに、新型コロナウイルス対策についてです。
 本県では、新規感染者数が増加し、7月16日に警報を発令しましたが、その後の感染拡大状況等を踏まえ、8月5日に新潟市、16日に長岡市、小千谷市を対象とする特別警報を発令しました。その後、8月30日には、入院病床利用率が5割に迫り、医療のひっ迫が強く懸念される状況となったことから、県内全域に特別警報を発令し、飲食店等の営業時間短縮を要請するとともに、県立施設の休館、部活動の休止を行ったところです。
 県内全域への特別警報発令後においては、県民の皆様の感染防止対策の徹底や事業者など関係者のご協力により、県内の新規の感染者数は着実に減少し、医療への負荷が一定程度軽減されたところです。また、この間、中等症患者の集中受入機関や抗体カクテルセンターの設置など医療提供体制強化を図ってまいりました。こうした状況やワクチン接種が県内全域で着実に進んでいること等を踏まえ、専門家のご意見も伺い、全県の特別警報を9月16日に解除し、飲食店等の営業時間短縮などの措置も終了したところです。
 全県の特別警報解除は、市町村、関係機関、事業者、県民一体となっての取組の成果であり、感謝申し上げます。
 しかしながら、感染が収束したわけではなく、依然として、県内全域で警報が発令されている状況にあります。
 県といたしましては、引き続き、感染状況を注視し、感染再拡大、リバウンドが懸念される状況になった際には、迅速に対応するとともに、市町村と連携し、特に10代、20代の若い方へのワクチンの接種の加速化など、感染症対策に全力で取り組んでまいります。

 次に、新型コロナウイルスにより影響を受けた社会経済活動の維持についてです。
 第一点目は、事業者支援についてです。
 本県経済は、全体的には持ち直しつつあるものの、感染拡大の影響から、飲食・宿泊業などでは、依然として厳しい状況が続いています。
 こうした中、厳しい経営環境にありながらも、特別警報の発令に伴う営業時間の短縮要請に協力いただいた酒類を提供する飲食店等に対し、協力金を支給するとともに、その影響を受けるなどして売上が減少した飲食関連事業者に対しても、支援金を追加支給することとしたところであり、広く事業の継続を支えてまいります。
 また、感染拡大が長期化する中、社会経済活動の変化に対応するための新たな商品開発等、中小企業の前向きなチャレンジに対する県の支援には、県内中小企業等から1,400件を超える申請があり、これまでに約900件を採択したところです。引き続き速やかな審査等に努めるとともに、支援事例の周知を通じて新たなチャレンジの横展開を図るなど、ポストコロナを見据えた中小企業の取組を後押ししてまいります。
 こうした事業者に対する支援とあわせ、県内の消費喚起・需要拡大にも取り組んでまいります。
 県内の各種団体が実施するイベントに対する支援に当たっては、昨年度の約2倍の件数を採択することとし、関連予算を本定例会でお諮りしているところです。
 また、依然として厳しい環境に置かれている離島航路、バス、タクシー、鉄道事業者などに対して、感染対策や事業継続への支援を行うこととし、地域住民の日常生活や社会経済活動に欠かすことのできない地域公共交通の確保を図ってまいります。

 第二点目は、感染拡大により生活等に大きな影響を受けている方々への支援についてです。
 新型コロナウイルス感染拡大の長期化による社会経済活動への影響により、相対的に弱い立場の方々の生活にしわ寄せが及ぶとともに、文化芸術活動への影響も続いております。
 このため、県では、新たに民間企業等と連携した子ども食堂の支援や収入が減少した子育て世帯の負担軽減に向けた学用品提供等の支援を行うとともに、ひとり親の就業機会の確保に向けた取組を強化することとしております。
 また、文化芸術団体等の発表の場の提供やイベント開催経費への助成など、活動の維持・継続に向けた支援を拡充してまいります。

 続いて、新型コロナウイルス以外の本県の主要課題について、順次ご説明いたします。
 第一点目は、分散型社会の実現に向けた取組です。
 令和2年国勢調査の速報値において、昨年10月1日現在の本県の人口は、220万2千人余りとなっております。近年では毎年2万人前後の減少が続いており、進学や就職を契機とした若年層の首都圏等への社会流出が、出生数の減少にもつながるという連鎖が続いているものと考えています。
 一方で、新型コロナウイルス感染拡大を契機とする人口集中のリスク回避や生活意識の変化などにより、昨年4月以降、本県から東京圏への転出超過に改善傾向が見られます。
 生じつつある人や企業の分散の流れを踏まえ、地方の人口減少が深刻化する今こそ、国を挙げて「分散型社会」への移行の取組を進める必要があり、県としても、本定例会においてお諮りする関連予算を含め、可能なものから着手してまいります。
 本県の首都圏移住相談窓口の登録者に対する調査結果において、「自然豊かな環境でゆったりとした子育て」を志向した移住が、一つの特徴として浮かび上がりました。このため、本県へのU・Iターンの促進に向けて、特に東京圏に住む子育て世帯を新たなターゲットとして、戦略的な広報活動を展開してまいります。
 また、若者や女性に選ばれる良質な働く場の確保に向けて、IT企業の本県への進出を促すインセンティブとして、事務所の改装や備品購入などの初期投資費用を支援する制度を創設するなど、人や企業の地方分散の動きを本県に取り込んでまいります。
 現在、県内4エリアで実施している地域活性化リーディングプロジェクトについては、既存の輸送資源の有効活用や乗り放題チケットの導入等により移動環境の充実を図る「湯沢版MaaS」の実証運行を行うなど、県と市町村、民間事業者が一体となった取組を進めております。
 加えて、過疎地域等において、複数の事業者の仕事を組み合わせて年間を通じて仕事を創出し、地域の担い手を確保する「特定地域づくり事業協同組合制度」について、今月、県内第1号となる粟島浦地域づくり協同組合が設立されました。
 また、地域おこし協力隊については、県内市町村において、制度開始当初から積極的に導入を進めてきたこともあり、隊員数は全国上位にありますが、近年は、募集しても希望数を確保できない市町村が多いと聞いております。
 県といたしましては、いずれの制度も、地域の活性化や若者等の移住・定住を促進する上で有効と認識しており、県内市町村に対して積極的な活用を働きかけるとともに、県内協力隊の魅力の発信の強化や、地域の体制づくりの支援等に取り組んでまいります。
 起業・創業の場や働く場等として新潟が「選ばれる地」となっていく上では、テレワークの導入やワーク・ライフ・バランスの推進など働き方改革、女性活躍など県内企業の魅力向上とその効果的な発信が大変重要となります。
 今後、「公民協働プロジェクト検討プラットフォーム」などの場を通じて、県だけではなく、県内の様々な企業、自治体、さらには大学等とも問題意識を共有し、連携して進めてまいりたいと考えております。
 また、現在、新潟県総合計画の中間評価を進めておりますが、人口減少は、本県が長きにわたり苦しんできた極めて深刻な課題であり、危機感を持って重く受け止めております。このため、これら足元の施策の実施と併せ、中間評価に際していただいた有識者のご意見も踏まえ、これまでの政策効果や人口動態の実態も検証・評価し、今後取るべき人口減少対策の方向性について、早急に検討してまいります。

 第二点目は、脱炭素社会への転換についてです。
 昨年9月、県として2050年までに温室効果ガス排出量実質ゼロを目指すことを表明して以降、進めてきた取組について一定の進展が見られます。
 洋上風力発電の導入促進に向けて、今月、村上市・胎内市沖が、海洋再生エネルギー海域利用法に基づく「促進区域」の指定に向けた「有望な区域」として選定されました。今後、国と県とで法定協議会を設置し、地元市や利害関係者の皆様とともに、促進区域への指定を目指して、より具体的な協議を進めてまいります。
 また、佐渡島や粟島での「自然エネルギーの島構想」については、昨年度末の中間とりまとめに基づき、民間事業者による住宅向け太陽光発電設備の導入拡大などの具体的プロジェクトが進行したところです。県としても、住民や観光客にとってシンボリックなプロジェクトとして、レンタカー事業者による電気自動車導入や、宿泊施設における充電設備の整備等を支援することといたしました。こうした取組をPRしつつ、事業者や地元自治体との連携をさらに進めてまいります。
 脱炭素社会の実現に向けては、こうした取組も含め、私を本部長とする「県環境対策推進本部」のもとで、今年度中に戦略の検討やそれに伴う計画の見直し等を進めてまいります。
 また、来年度以降、官民で連携して戦略を具体化し加速させていくためには、推進体制の強化が必要と考えております。このため、脱炭素に資する施策に係る庁内外の調整・企画立案等を担う「環境局」を県民生活・環境部から独立させ新設したいと考えており、本定例会でのご議論等を踏まえながら、検討を進めてまいります。

 第三点目は、デジタル社会の実現に向けた取組です。
 新型コロナウイルス感染拡大への対応などを契機に、デジタル化が喫緊の課題となり、国はデジタル庁を発足しましたが、県においても、私を本部長とする「デジタル改革実行本部」を立ち上げ、7月にデジタル改革の実行方針を決定し、取組を開始しております。
 行政のデジタル化については、県民サービスの向上を図り、災害時等においても必要な行政サービスを維持できるよう、行政手続のオンライン化を進めるほか、行政事務の効率化と質の高い県民サービスの提供に向けて、庁内でのペーパーレス化を一層推進するとともに、Web会議等の実施環境を拡充してまいります。
 産業のデジタル化の推進においては、県内の業界団体、商工団体、自治体等との意見交換を重ねており、デジタルトランスフォーメーション推進の機運の高まりも感じております。
 引き続き、企業ニーズの把握に努めるとともに、企業のデジタル化に大きな役割を担う金融機関や商工団体を対象とした研修を順次開催してまいります。
 また、多くの県内企業が課題としているバックオフィス業務の効率化を図るため、初期費用の負担が軽いITツールの導入効果の実証を行ってまいります。

 第四点目は、交流人口の拡大についてです。
 全国各地で緊急事態宣言が継続し、県境をまたいだ往来が制限されており、本県でも、今年のお盆期間中における主な観光施設への入込数は、一昨年から4割減となった昨年と同程度の厳しい状況となっております。
 こうした中、8月初旬から新規予約を停止しておりました「使っ得!にいがた県民割キャンペーン」については、感染状況を踏まえ、先週、予約を再開いたしました。
 加えて、本県観光の大きな柱である冬季観光において、需要の喚起を図るため、スキー場の感染防止対策の強化に向けた取組を支援するとともに、昨年度に引き続き、リフト券、レンタル用品等の割引支援の実施について、関連予算を本定例会でお諮りしているところです。
 さらに、交流人口拡大の契機になり得る佐渡金銀山の世界遺産登録については、本年8月に国の文化審議会に諮問されたところであり、今年度の国内推薦を大いに期待しております。県では、登録実現を目指し、更なる気運醸成に努めるとともに、登録を見据えた来訪者の受入体制整備など、引き続き佐渡市や関係者の皆様とともに取り組んでまいります。
 「住んでよし、訪れてよしの新潟県」の実現に向けて、交流人口の拡大を強力に進めていくためには、観光に限らず、文化芸術や文化財、スポーツを本県の重要な交流資源として捉え、それぞれの魅力向上や活用、相互連携を図っていくことが今後一層重要になると考えております。
 そのため、観光・文化・スポーツに関係する組織を集約し、「観光文化スポーツ部」を設置し、交流人口の拡大に関する施策を一体的に推進してまいりたいと考えております。
 先ほど申し上げた環境の専任部局設置と併せて、令和4年4月からの実施に向けて、今議会においてご審議いただき、12月議会定例会において、条例改正議案を提案してまいりたいと考えております。

 第五点目は、県民の安全・安心の確保についてです。
 はじめに、柏崎刈羽原子力発電所についてです。
 IDカードの不正使用など核セキュリティ問題に係る東京電力の報告書が、去る9月22日に原子力規制委員会に提出されました。今後、この報告書を踏まえた追加検査が原子力規制委員会によって行われますが、県民の信頼を確保するためにも厳格に対応することを期待するとともに、東京電力に原子炉の運転を適確に遂行するに足りる技術的能力があるのかについて、しっかりと見極めていただきたいと考えております。
 なお、この検査の結果については、技術委員会でも確認してまいります。
 原子力防災訓練については、11月に住民が参加する総合訓練を昨年度より規模を拡大して実施する予定ですが、新型コロナウイルス感染拡大防止に十分配慮して行うことで、原子力災害時における対応力の向上を図ってまいります。
 3つの検証については、引き続き、着実に進めてまいります。
 また、安定ヨウ素剤の配布については、UPZにおいても事前配布を行うよう国に働きかけてまいりましたが、このたび国との調整が完了したことから、来年度からの事前配布に向けた住民への周知等に取り組んでまいります。

 次に、盛土による災害防止についてです。
 近年、自然災害が激甚化・頻発化する中で、県民の命と暮らしを守るために必要な防災・減災対策を着実に進めてまいりましたが、7月に静岡県熱海市において、梅雨前線による大雨に伴い、盛土が崩壊、土石流化し、下流で甚大な被害が発生したことにより、危険な盛土の実態把握とそれらを防止するための対応という課題が浮き彫りになりました。
 県では、速やかに土石流にかかる土砂災害警戒区域等における優先箇所の緊急点検を実施し、土砂災害が発生する恐れがないことを確認しております。また、国からの要請に基づき、現在、盛土による災害防止に向けた総点検を実施しているところです。
 今後は、土砂の崩落による災害の発生防止のため、盛土等の規制に関する条例の制定を目指してまいります。

 次に、鳥獣被害対策についてです。
 本年もブナの実等の不作が予想されていることから、ツキノワグマによる人身被害が過去最多となった昨年同様に、里山や住宅地付近への出没、人身被害の発生が懸念されております。
 このため、先般、市町村等と鳥獣被害対策連絡会議を開催し、ツキノワグマへの注意喚起や出没時の対応について改めて確認するとともに、広く周知を徹底するなど、鳥獣被害対策支援センターを中心に、野生鳥獣による人身被害等の防止に向け、関係機関とともに取り組んでいるところです。
 鳥獣被害対策は、関係機関や県民の皆様と鳥獣被害に係る現状認識と方向性を共有し、一体となって取り組んでいくことが重要と考えております。
 そのため、次年度に向けて基本方針策定の検討を進めているところです。

 第六点目は、地域医療体制の確保についてです。
 今後の医療提供体制のあり方については、本年4月に策定しました「地域医療構想の実現に向けた今後の方向性」を基に、各圏域の地域医療構想調整会議等を活用しながら、議論を進めております。
 また、令和5年度中の開院を目指す「県央基幹病院」につきましては、先般、第1回の整備・運営推進会議を開催し、病院の目指す姿、及び医師確保や救急体制の段階的な拡充等の取組のほか、断らない救急の実現に向けた準備を加速していくことを関係者間で確認したところです。
 人口構造の変化に伴う医療ニーズの変化や、医師の働き方改革への対応など、医療を取り巻く大きな環境変化が予測される中、持続可能で質の高い医療提供体制の構築に向け、県民の理解を得ながら取組を進めてまいります。
 あわせて、こうした医療提供を支えるためには、医療人材の確保が不可欠です。このため、養成段階からの医師確保に向け県内外の大学と連携し、令和4年度医学部地域枠の大幅な拡大に向けて取り組んでいるところです。また、臨床研修医のさらなる確保に向け、臨床研修の魅力向上を支援するとともに、県独自の研修コース、市町村と連携した留学支援等の魅力を効果的に発信し、全国の医学生から本県を選んでもらえるよう取組を進めてまいります。

 第七点目は、起業・創業の推進による県内産業の活性化についてです。
 県内8カ所のスタートアップ拠点からの起業者数は、この2年で73人に上りました。県内外で活躍する先輩経営者などがメンターとなり、起業を目指す若者等を育成し、創業に繋がる好循環が生まれつつあるものと考えております。
 また、感染拡大の影響で交流が難しい中、オンラインで起業支援が受けられるスナップサロンには、約200人もの起業を目指す方や支援者が集まるなど、すそ野の広がりを見せております。
 今後も県内外のスタートアップ拠点や新潟ベンチャー協会、県内大学等との連携を図りながら、成長性の高い起業家の輩出を推進してまいります。

 第八点目は、農林水産業の振興についてです。
 令和3年産米の需給調整に当たっては、関係団体と一体となって、危機感を共有しながら、非主食用米等への転換を進めてきたところであり、過去最大規模の作付け転換が実現する見込みであるものの、目標達成は困難な状況です。
 一方で、新型コロナウイルスの影響による米需要の大幅な減少により、近年になく多くの民間在庫が積み上がっており、先月、全農新潟県本部が示した令和3年産米の仮渡金においては、一般コシヒカリなど多くの銘柄で前年産から大幅な減額となりました。
 今後も厳しい販売環境が想定されることから、新潟米の更なる需要拡大に向け、本定例会において、新米シーズンのプロモーション等、販売促進活動の強化に関する予算案をお諮りしているところです。
 あわせて、主食用米の需給環境が整備されるよう、引き続き農業団体との連携を強化しながら、次年度に向けて非主食用米等への一層の転換に取り組んでいくとともに、稲作農家の経営の幅を広げるため、園芸振興基本戦略に基づき、えだまめ等の大規模園芸産地の育成など、園芸の導入・拡大を推進し、農家所得の確保を図ってまいります。
 また、人口減少など国内市場の更なる縮小が見込まれる中、米や錦鯉をはじめとする県産農林水産物の輸出拡大により、今後も成長が見込まれる海外市場を取り込むことが重要と考えております。
 そのため、県では、有識者からのご意見や関係者との議論を踏まえ、今後の輸出拡大に向けた実行プランを策定することとし、先般、第1回検討委員会を開催したところです。
 あわせて、林業、水産業においても基本戦略の策定に向け、今後の取組方針等について検討を進めているところです。
 これらの戦略に基づく実践段階での取組を着実に進めることで、本県農林水産業の成長産業化につなげてまいります。

 この項の最後は、北朝鮮による拉致問題についてです。
 2002年10月に、蓮池さんご夫妻や曽我ひとみさんら5名の拉致被害者が帰国されてから、20年近く経ちますが、いまだに一人のご帰国も果たされておりません。
 拉致被害者・ご家族の方々はご高齢となり、もはや一刻の猶予も許されない状況にあります。政府においては、国際社会と連携を図り、あらゆる可能性を探りながら一層の外交努力により膠着した事態を打開していただきたいと考えております。
 8月26日、拉致問題の早期解決に向け、県内市町村長が連携して、啓発活動や政府要望等を行う「北朝鮮による拉致問題に関する新潟県市町村長の会」が設立されました。
 県としましては、国の外交交渉を後押しするため、市町村長の会としっかり連携を図ってまいりますとともに、県民集会の開催、大学での啓発セミナーや小中学校での学習資料集の活用など、幅広い層を対象とした取組を進め、一層の県民世論の喚起に取り組んでまいります。

 続いて、提案しております主な議案についてご説明申し上げます。
 第107号議案は、一般会計補正予算案でありまして、総額233億6,147万7千円の増額補正についてお諮りいたしました。
 今回の補正は、新型コロナウイルス感染症への対応として、感染拡大防止と社会経済活動の維持を両立させることに加え、ウィズコロナ、ポストコロナ社会に向けた取組を拡充するため、必要な経費を計上したところです。
 また、このほか、既定経費の振替により、当初予算編成後の事由による重要性、緊急性のある経費等について、あわせて計上しております。
 その結果、補正後の予算規模は、1兆4,560億5,838万2千円となります。

 次に、その他の議案についてご説明申し上げます。
 第108号から第111号までの各議案は、特別会計及び企業会計に係る補正予算案でありまして、事業実施上必要とするものについて、それぞれ補正するものです。
 次に、その他の主な条例案件等についてご説明申し上げます。
 第114号議案は、地域振興局体制について、12局体制のもと、広域的に調整すべき業務や高度で専門的な業務について集約を図るため、
 第115号議案は、豚熱に関する特定家畜伝染病防疫指針の変更に伴い、手数料を新設するため、
 第117号議案は、道路法の改正に伴い、自動運行補助施設を設ける場合の占用料を定めるため、
 それぞれ、条例の所要の改正を行うものです。

 次に、第120号から124号までの各議案は、財産の取得について、
 第125号議案は、財産の処分について、
 第126号議案は、契約の締結について、
 第128号から第130号までの各議案は、権利の放棄について、お諮りするものです。

 最後に、第131号から第137号までの各議案は、企業会計に係る決算の認定及び利益剰余金の処分について、お諮りするものです。

 以上、主な議案の概要につきまして、ご説明申し上げましたが、何とぞ慎重にご審議のうえ、各議案それぞれについて、ご賛同を賜りますよう、お願い申し上げます。

10月15日 知事説明要旨

 ただいま上程されました第138号議案は、令和2年度一般会計及び特別会計の決算の認定について、お諮りするものであります。
 よろしくご審議のうえ認定を賜りますようお願い申し上げます。

10月18日 知事説明要旨

 ただいま上程されました議案2件は、いずれも人事に関する案件であります。
 第139号議案は、教育委員会委員を任命するため、
 第140号議案は、公害審査会委員を任命するため、
 それぞれお諮りいたしました。
 よろしくご審議のうえ同意を賜りますようお願い申し上げます。


令和3年9月定例会・議会情報項目一覧へ
新潟県議会インターネット中継のページへ<外部リンク>
新潟県議会のトップページへ