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令和2年6月定例会(陳情第15号)

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0293218 更新日:2020年6月22日更新

第15号 令和2年5月28日受理 厚生環境委員会 付託

新型コロナウイルスに立ち向かう医療従事者の方々への支援に関する陳情

陳情者 新潟県弁護士会 会長 水内基成

(要旨) 新型コロナウイルスの影響が長引く中、その最前線で対応する医療従事者の方々は、平常時の医療に加え、感染者やその周囲の人の命と健康を守るために、自身やその家族等への感染リスクを抱えながら、昼夜を問わず多忙な業務にあたっておられる。
 当会は、新型コロナウイルスに立ち向かう医療従事者の方々の献身的な活動に感謝と敬意を表するとともに、心より応援申し上げる。
 一方で、新型コロナウイルスへの恐れから、このような医療従事者の方々(やそのご家族等)に対して、差別や偏見に基づく誹謗中傷等が行われているという報道も散見される。
 これらの行為は、医療従事者の方々の人格権を侵害し、心を深く傷つけるものであって、絶対に許されるものではない(法律上は、刑法上の名誉毀損罪や、民法上の不法行為責任が認められ、大きな代償を払う場合もある。医療従事者の方々に限らず、そのような行為を受けた場合には、ぜひとも弁護士にご相談いただきたい)。
 私たち県民は、新型コロナウイルスについて正しい知識を持ち、お互いを思いやる気持ちを大切に、ともにコロナ禍を乗り越えていこう。
 また、医療従事者の方々は、感染予防措置の徹底や、そのための物的・人的体制の不足、感染リスク、誹謗中傷等により、肉体的にも精神的にも大変厳しい状況に置かれ、「逃げられない苦しさ」と戦っている。
 このような状況にある医療従事者の方々のメンタルヘルスに向けた取り組みとして、たとえば、日本赤十字社は、「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対応する職員のためのサポートガイド」を策定したり、「新型コロナウイルスの3つの顔を知ろう!~負のスパイラルを断ち切るために~」を公表して、差別や偏見を防ぐための啓発を行っている。また、全国各地で、医療従事者への感謝の気持ちを青い光で表す「ブルーライトアップ」がさかんに行われている。
 このような取り組みのほか、一部の自治体では、コロナ禍で強いストレスを受けている医療従事者の方々の心を支えるために、専用相談窓口が設置されている(愛知県「医療従事者とそのご家族のための、新型コロナウイルスに関するこころの相談窓口」、福岡県「医療従事者の皆さまのための“こころの相談”」、埼玉県「エッセンシャルワーカーこころの相談」等)。
 ついては、貴議会において、新型コロナウイルスへの対応が長期化する中で、最前線で働く医療従事者の方々の心身の健康を守っていくために、新潟県内においても、医療従事者の方々の心のケアのための専用相談窓口を早急に設置し(より広く、同様に厳しい状況に置かれている福祉施設職員その他のエッセンシャルワーカーのための専用相談窓口を設置することも考えられる)、医療従事者の方々に十分に周知するなど、県を始めとする県内各自治体に特段の対応を求めるよう配慮されたい。


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