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令和2年6月定例会(請願第3号)

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0293198 更新日:2020年6月22日更新

第3号 令和2年6月10日受理 厚生環境委員会 付託

加齢性難聴者の補聴器購入に対する公的補助制度創設を求める意見書提出に関する請願

請願者 全日本年金者組合新潟県本部 委員長 稲葉正美

紹介議員 遠藤玲子君   佐藤浩雄君

(要旨) 加齢性難聴は、コミュニケーションを困難にするなど日常生活を不便にし、生活の質を落とす大きな原因になるばかりか、最近では鬱や認知症の危険因子になることも指摘されている。コミュニケーションが減り、会話することで脳に入ってくる情報が少なくなることが、脳の機能低下につながり、鬱や認知症につながるのではないかと考えられている。この聞こえの悪さを克服し、音や言葉を聞き取れるようにし、日常生活を快適に過ごすことができるように補完するが補聴器である。
 日本の難聴者率は欧米に比較して大差はないと言われている。一方補聴器の使用率は、欧米と比べると大きな開きがあり、日本補聴器工業会の調査報告によると、イギリスの47.6%に対して、日本は14.4%と極端に低い数値となっている。この背景には、日本において補聴器が高額であることと補助制度の不十分さがある。補聴器は片耳あたり概ね15~30万円と高価で、しかも保険適用がない。そのため全額自己負担となる。身体障害者である高度・重度難聴の場合は補装具支給制度により負担が軽減されている。また中等度難聴の場合は購入後に医療費控除を受けられるが、その対象者はわずかである。約9割の人は自費で購入している。この高額な価格と補助制度の不十分さが、特に低年金暮らしの高齢者の補聴器の使用を妨げている。欧米では補聴器購入に対する公的補助制度がすでに確立されているが、日本では一部の自治体で加齢性難聴者の補聴器購入制度を行っているのみである。
 耳が聞こえにくい・聞こえないことが高齢者の社会参加や再雇用などの大きな障害となっている。高齢になっても生活の質を落とさず、 心身ともに健やかに過ごすことができれば、認知症の予防、健康寿命の延伸、ひいては医療費の抑制にもつながる。
 ついては、貴議会において、地方自治法99条にもとづいて、私たちの切実な願いである加齢による難聴者の補聴器購入に対する公的補助制度創設を求める意見書を国はじめ関係部署に提出されたい。


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