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平成29年6月定例会(第21号発議案)

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0004857 更新日:2019年1月17日更新

平成29年6月定例会で上程された発議案

地方バス補助の上限引下げに反対する意見書

第21号発議案

 地方バス補助の上限引下げに反対する意見書

上記議案を別紙のとおり提出します。

平成29年7月14日


提出者

藤田 博史、高倉 栄、大渕 健
長部 登

賛成者

佐藤 伸広、小島 晋、池田 千賀子
秋山 三枝子、上杉 知之、小山 芳元
安沢 峰子、志田 邦男、渋谷 明治
青木 太一郎、佐藤 浩雄、片野 猛
小島 義徳、佐藤 久雄、重川 隆広

新潟県議会議長 早川 吉秀 様

地方バス補助の上限引下げに反対する意見書

 国土交通省は、一定の運行回数や輸送実績があり、複数の市町村を走る路線を支援する「地域間幹線系統確保維持費」について、現在、運行経費の45%を上限に国と地元自治体が2分の1ずつ支援しているが、この上限を40%に引き下げる案を検討している。そして、補助金依存からの脱却及び収益性の高い路線運営を促すため、上限引下げで生じた差額分を活用し、増収させれば補助を増やすなど、利用促進に取り組んだ事業者を支援する仕組みも考えられている。
 しかし、人口減少が進む地方で利用者を増やし、増収や収益改善を図ることは容易ではない。結果として国の補助が減れば、事業者や市町村の負担が増えることになり、財政状況が厳しい自治体では、大きな影響が出ることは必至である。
 乗客が少なく赤字路線であっても、利用する高齢者や学生らをはじめ交通弱者にとって、なくてはならない生活の足である。地方バスへの補助は、住民の生活を守ることが最大の目的であり、平成14年に乗合バスの規制緩和が行われてからも、一定程度の路線が維持されてきたのは、この補助制度の存在が大きいと言える。安易な補助の引下げによって、路線の縮小や撤退が進むならば、地方の公共交通の維持確保に重大な影響が生じ、「日常生活等に必要不可欠な交通手段の確保等や高齢者、障害者、妊産婦等の円滑な移動のための施策等を講ずるほか、国民等の日常生活又は社会生活における交通に対する基本的な需要が適切に充足されるようにする」との交通政策基本法の趣旨の達成も困難になりかねない。併せて、地方の疲弊を助長し、「地方創生」にも逆行することが懸念される。
 よって国会並びに政府におかれては、下記の措置について万全を期すよう強く要望する。

  1. 交通弱者の生活の足を奪い、地域の切捨てにつながりかねない地方バス補助の上限引下げを行わないこと。
  2. 交通政策基本法第13条の財政上の措置、とりわけ地域公共交通の維持確保のための予算を充実すること。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 平成29年7月14日

新潟県議会議長 早川 吉秀

衆議院議長 大島 理森 様
参議院議長 伊達 忠一 様
内閣総理大臣 安倍 晋三 様
総務大臣 高市 早苗 様
国土交通大臣 石井 啓一 様
地方創生担当大臣 山本 幸三 様

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