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平成29年2月定例会(陳情第2号)

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0004860 更新日:2019年1月17日更新

第2号 平成29年2月14日受理 総務文教委員会 付託

「新潟県非核平和宣言」制定に関する陳情

陳情者 原水爆禁止新潟県協議会(新潟県原水協) 代表理事 赤井純治

(要旨)

 広島、長崎に原爆が投下され71年が経った。70年をこえる核兵器廃絶の願いと運動が、昨年から今年にかけて大きく変化、歴史的な段階に入ろうとしている。
 2016年12月、核兵器禁止条約の交渉を行う会議を開くことをもとめる決議案が、国連総会で圧倒的多数でされた。今年2017年、3月からこの会議が始まる。これは核兵器が廃絶される方向での歴史的な大きな一歩である。化学兵器、生物兵器がすでに禁止されているなかで、核兵器も国際的に禁止されるメドがついたということである。仮にアメリカ、ロシアをはじめとする核保有国等が条約をすぐに批准しなくても、国際条約に違反しているという道義的、政治的責任が問われることになる。これは核兵器完全廃絶にむけて、歴史的に大きな一歩となる。長年被爆者の方を先頭に求めて来た核兵器の廃絶、また日本国民あげての核兵器廃絶の世論と運動が、この新しい流れを生み出したといえる。
 このときに、唯一の戦争被爆国である日本から大きな声をあげてゆくことが決定的である。アメリカのトランプ新大統領は、核兵器に固執することを言っており、先行きはやや不透明であるが、この歴史の大きな流れはとめることはできない。
 いま求められるのは、大きな国際世論であり、戦争被爆国日本からの平和を求める国民世論である。この大きな国際世論として、一つは各自治体の非核平和宣言(議会決議も含む)があり、新潟県下の全市町村でこれを制定しているという事実がある。また、私たち新潟県原水協は毎年の国民平和大行進のなかで新潟県のほぼすべての自治体を訪問し、核兵器廃絶を訴え、共感と連帯を確認してきた。これら県民全体の世論を背景に新潟県でも、ぜひとも非核平和宣言を行っていただきたいことを請願する。いま日本の中で、全都道府県中、この非核平和宣言を出していないのは1都5県だけ、この5県の中に新潟県が入っており、この全国の動向に鑑み、また上記の県民の幅広い声に応える上でも、非核平和宣言をおこなうべきと考える。
 この平和の立場こそ、日本海に開かれ、東アジア諸国との共同、友好の発展をめざす新潟県の将来にとっても大切なことと思う。
 加えて、県都、新潟市は広島・長崎について、原爆投下4目標都市のひとつであった。1945年8月10日には当時の県知事が全市に緊急の疎開命令の知事布告を出し、新潟市は空っぽになったという歴史がある。このような関わりのある新潟県及び新潟県知事は1945年8月の県知事の英断にならって、いま新潟県として平和の発信をなすべきと考える。
 県内にもなお、広島、長崎の被爆者が多数いる。また、いまヒバクシャが核兵器廃絶を訴える国際署名が進められている。被爆者の平均年齢は80才を越えている。いわば最後の力を振り絞っての訴えである。これを、県内の全市町村が参加している平和首長会議が署名に賛同・協力することを表明した。
 このヒバクシャの国際署名は、国連での今の動きと連動し、世界で数億の署名を早急に集めようという壮大なものである。この署名の文言で今の情勢と被爆者の思いのすべてを物語っている。これを進めるのに政党政派、過去のいきさつも何もない。広島と長崎をもつ日本人の使命として、人類の未来をかけて、核を無くそうという思いで心をあわせる時と、昨年4月から進められている。ヒバクシャの思い、生きているうちに核の無い世界をということを、確実に実現すべく、この署名に新潟県・新潟県知事としても、理解を示してほしいと希望する。核兵器は原発以上に危険なもの、3月11日の時のように、事故後に、想定外だったと言って絶対にすまされないものである。声をあげれば確実に核兵器廃絶は実現できる。それへ向けての重大な時期にあたる。
 ついては、貴議会において、新潟県非核平和宣言を議決されるよう配慮されたい。

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