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平成28年2月定例会(陳情第3号)

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0004517 更新日:2019年1月17日更新

第3号 平成28年2月17日受理 厚生環境委員会 付託

2014年過労死等防止対策推進法制定に伴い新潟県が早急に整備すべき労働災害(公務災害)による過労死・自殺防止対策等と被災遺族への迅速な救済措置の整備、合意の履行等に関する遺族からの陳情

陳情者 一筋の光過労死等ゼロをめざす 代表 大橋義則

(要旨)

平成27年7月21日、大橋事件事案に関して、新潟地裁の和解勧告を受け、私たち被災遺族は新潟県と合意した。私どもの事案に対して新潟県議会6月の定例会議会では全会一致をもってご承認をいただいたことに改めてお礼申し上げる。
 先月(平成28年1月21日)開催された平成27年度第2回新潟県自殺予防対策推進県民会議(県民会議)を傍聴し、この県民会議の議長を務めていた泉田知事のご意見を踏まえこの度、労働災害(公務災害)による過労死や自死をなくし健康で健全な職場環境のもとでそれぞれが職務に精励できることを願って活動を開始した市民の会:一筋の光の代表として、新潟県議会に遺族の立場から表記の陳情書を提出する。
 平成14年6月、県職員として職務精励していた息子・大橋和彦が自死した。その後の調査・審査を経て平成21年1月公務上災害による死亡として認定された。そして泉田知事並びに当時の武藤教育長との面談に際し、公務従事による過重な業務のもたらした死亡として謝罪をいただき被災者本人の墓前にお参りしていただいた。
 公務災害認定後、私ども被災者遺族は新潟県に対して本人への名誉回復措置と今後、新潟県職員の皆様が同様な過重業務による健康障害。死亡を惹き起こすことのないよう、大橋事件(添付資料(4)大橋和彦さん過労死事件概要)の検証から導き出された事件の真相解明、背景、関係者への指導措置そして今後の再発防止対策などについて、早期な対応が進められるよう繰り返しお願いして来た。
 しかし、残念なことに大橋事件に関しては、この事件の背景やその要因がいかなるものであったのか、新潟県は県職員の健康管理措置、過労死、過労自殺防止対策を進めるうえでの必要な検証が行われないままに経過していくばかりであった。(平成22年3月30日、遺族である私たちと知事は面談した際には、「再発防止に取り組むこと」を約束した。)
 (先月の県民会議においては、泉田知事から自殺には背景があること、予防のためには事件事故に対する背景の検証と要因の分析が不可欠であることが挙げられ、(県民会議の)この取り組みのために県としてもどのような対応が必要か、担当部署の(福祉保健部)岡俊幸部長に「検討するように」との指示が出された。この協議会における泉田知事のご意見によっても、私ども遺族が求める自殺対策への緊急なる対応の必要性が明確に示されたものであった。)
 私たち被災遺族は裁判所での「調停」で話し合いをもって、この問題についての対応策の提示を求めてきたが、ここでも新潟県は話し合いの席にはつかず「調停不成立」となった。こういった新潟県としての具体的な対応もいただけない状況の中、既に死亡後10年という長い年月の経過が差し迫ってもいたことから、やむなく本意でない民事訴訟手続きを行わざるを得なかったことは痛恨の極みでもあった。
 訴訟という事件検証の場で「職場関係の真相」が明らかにされるのではないかとの期待は、とうとう最後まで明かされず、加えて新潟県は「争点すら明確に示すこともないまま」でいたこともあり、担当裁判官から和解勧告が双方に示されたことから私たちは、これまでの経緯を斟酌し、歩み寄りの中で裁判所の和解条項として、これから新潟県による再発防止対策の推進を確認して和解解決を受け入れる決断をした。
 私どもは被災者本人・大橋和彦への名誉回復と哀悼の意を表明することと併せ、このような事件を二度と再び発生させないための対応策を、今後新潟県が誠意を持って示すものと期待して和解解決への合意の意思を示したものであった。
 新潟県が私ども被災者遺族の意向を十分に斟酌し、『長時間労働の実態とともに、人間関係から生まれるストレス問題、上位職制の立場からの職権の乱用によるパワーハラスメント、モラルハラスメントなどによる人権侵害など、大橋事件の経過の検証の上に立つ、県庁職場における労働環境の再発防止策の検討と共にこれらの問題を要因として誘発されるうつ病等の精神疾患の発症、また精神疾患からの自殺など』に対し、一刻も早く対応策を策定し示すよう新潟県議会議員の皆様からも早期整備と確立のためにご尽力いただきたい。
 (添付資料(1)現在の職務に関すること/財務課助成係 大橋和彦(2)本人から関係者への文書-人事課人事係 岡副参事宛(平成13年2月15日)(3)五十嵐係長宛(平成13年5月28日)(4)大橋和彦さん過労死事件概要(平成28年2月1日)をそれぞれ参照。)
 昨年、新潟県で亡くなった自殺者は576名。前年より減少したとはいえ全国ワースト3位とのことである。県は「官民一体の県民運動として取り組んでいる」とのことであるが、毎年およそ600名に及ぶ人命が本県で失われている。平成24年に過労死等防止対策推進法が制定された中で、新潟県の自殺対策が抜本的に改善されない限りこうした事態が継続することが危惧される。
 私たち遺族は「職場環境の中でのストレスという人災」によって県職員であった息子を亡くしている。私どもの事案が「職場ストレスの人災」であればこそ、人の命の大切さや人権に配慮する取り組みが欠かせないと考える。このためには、職員の人たちの働き方の意識改革も必要との思いを強くしている。県が自殺対策計画策定に当って遺族の意向を汲んだ自殺対策検討委員会(仮称)などの設置を整備し、この中では遺族の意見を反映させ、自殺対策計画に生かすことによって「再発防止」に結びつくものと考える。
 ついては、貴議会において、公務災害認定の教訓から遺族の願いとして、このような「再発防止策」の策定を推進されるよう配慮されたい。

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