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平成27年6月定例会(陳情第11号)

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0004086 更新日:2019年1月17日更新

第11号 平成27年6月18日受理 厚生環境委員会 付託

原発の新規制基準の見直しと柏崎刈羽原発の徹底した適合性審査を求める意見書提出に関する陳情

陳情者 新潟県平和運動センター 議長 齋藤悦男

(要旨)

 柏崎刈羽原発は、2007年の新潟県中越沖地震で当時の基準を大幅に超える揺れに見舞われたが、国、県は2009年に再稼働を認めた。
 しかし、2011年3月11日の東日本大震災で原子力発電所を取り巻く状況は一変した。原子力安全・保安院は解体され、より厳しい原発の審査が求められるようになった。安倍首相は原発の新規制基準を「世界で一番厳しい基準」と述べ、国は原発の再稼働を進めている。
 本年4月14日、福井地裁は、原発の新規制基準を合理性に欠くという理由で、高浜原発3号機、4号機の運転差し止め仮処分を決定した。判決では、「全国で20箇所にも満たない原発のうち4つの原発に5回にわたり想定した地震動を超える地震が平成17年以後20年足らずの間に到来している」、「原発の新規制基準は緩やかに過ぎ、適合しても安全性は確保されていない。新基準は合理性を欠く」としている。司法は新規制基準に厳しい判断を下した。
 昨年11月、日本火山学会の原子力問題対応委員会は、原発を火砕流が襲うような巨大噴火について、リスクを判断する原子力規制委員会の審査基準を見直すよう提言をまとめたが、その提言を無視して原子力規制委員会は適合性審査を進めている。原子力規制委員会に火山の専門家が一人もいないにもかかわらず、火山学会の提言を無視した審査は科学的合理性を欠く。
 現在、日本列島は火山活動が活発化している。昨年は御嶽山が噴火して多くの登山者が犠牲になったことは記憶に新しい。桜島では爆発的噴火が今年に入り600回近く起きている。4月には蔵王山でレベル2相当の火口周辺警報が出され(6月16日解除)、箱根山では警戒レベルが2に引き上げられた。5月、口永良部島の新岳で爆発的な噴火が起き、島にいた住民は全員避難した。日本全体で火山活動が急に高まったように感じられる状況について、火山噴火予知連絡会長の藤井敏嗣・東京大名誉教授は「20世紀は火山噴火が少なかったが、今の状況が普通の状態かも知れない」と話している。火山活動とあわせ日本全国で小中規模の地震が多発している。地震予知研究センター長の長尾年恭・東海大学海洋研究所教授は、日本列島は地震・火山の活動期に入ったとの見方を示している。
 原子力規制委員会の新規制基準は、司法と専門家から厳しい評価が下されている。
 ついては、貴議会において、原発の新規制基準の見直しと柏崎刈羽原発の徹底した適合性審査を求める意見書を国に提出されたい。

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