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平成26年9月定例会(第30号発議案)

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0004518 更新日:2019年1月17日更新

平成26年9月定例会で上程された発議案

「特定秘密の保護に関する法律」を廃止し、安全保障に係る情報管理のあり方を抜本的に再検討することを求める意見書

第30号発議案

 「特定秘密の保護に関する法律」を廃止し、安全保障に係る情報管理のあり方を抜本的に再検討することを求める意見書

上記議案を別紙のとおり提出します。

平成26年10月10日


提出者

高倉 栄、内山 五郎、市川 政広

賛成者

上杉 知之、梅谷 守、大渕 健
長部 登、小山 芳元、松川 キヌヨ
佐藤 浩雄、米山 昇、若月 仁

新潟県議会議長 柄沢 正三 様

「特定秘密の保護に関する法律」を廃止し、安全保障に係る情報管理のあり方を抜本的に再検討することを求める意見書

 政府は、昨年12月6日の参議院本会議において強行採決により成立した「特定秘密の保護に関する法律」(以下「秘密保護法」)について、「特定秘密の指定及びその解除並びに適正評価の実施に関し統一的な運用を図るための基準」(以下「運用基準」)を今月10日に閣議決定し、12月10日に施行する方針を示した。
 秘密保護法については、かねてから「国民の知る権利を不当に制限し、国民主権の原理が脅かされる」、「処罰範囲が広範かつ不明確であり、防御の機会が奪われかねない」、「恣意的な秘密指定をチェックできない」、「国会と国会議員による検証、監督が及ばない」、「プライバシーや思想良心の自由を侵害する危険がある」等の疑問や懸念が指摘されてきたが、これらは放置されたままである。
 秘密保護法成立後に、情報保全諮問会議が設置され、衆参各議院には情報監視審査会が設置されることになったが、いずれの機関も十分な監視機能を果たすために必要な権限を付与されているとは認められない。また、今後、内閣府に(仮称)独立公文書管理監や(仮称)情報保全監察室が、また内閣官房に(仮称)保全監視委員会の設置が予定されているが、いずれの機関も監視対象機関からの独立性、中立性に問題があり、十分な監視機能を果たすことは全く期待できない。また、7月17日に公表された施行令や運用基準の素案にはパブリックコメントが実施され、寄せられた意見は2万3千件を超える異例の多さだったが政府は賛否の集計を見送った。9月には修正案を提示したが枝葉末節の微修正にとまり、国民の不安や懸念の声も置き去りにされてきた。
 現状の制度設計のままで秘密保護法が施行された場合、上記の疑問や懸念を払拭するに足る内容に至っていないことは明らかであり、知る権利をはじめとする自由権が侵害される危険は大きく、ひいては国民主権の原理が形骸化することが強く懸念される。秘密保護法の施行を到底容認することはできない。
 よって国会並びに政府におかれては、秘密保護法を廃止し、安全保障に係る情報管理のあり方について抜本的に再検討することを強く要望する。
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 平成26年10月10日

新潟県議会議長 柄沢 正三

衆議院議長 伊吹 文明 様
参議院議長 山崎 正昭 様
内閣総理大臣 安倍 晋三 様
外務大臣 岸田 文雄 様
防衛大臣 江渡 聡徳 様
内閣官房長官 菅 義偉 様
特定秘密保護法担当大臣 松島 みどり 様

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