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平成23年2月定例会(提案理由)

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0002166 更新日:2019年1月17日更新

平成23年2月定例会提出議案知事説明要旨

議案についての知事の説明を掲載しています。

2月21日

 平成23年2月定例県議会の開会に当たり、私の所信の表明と提案いたしております議案の概要を申し述べ、議員各位並びに県民の皆様のご理解とご協力をお願いしたいと存じます。

 行き過ぎた円高・デフレによる雇用不安、前例のない少子高齢化社会の到来、政治に対する不信感など、将来の生活が今よりも悪くなっていくのではないかといった漠然とした思いが、国全体の閉塞感を生み出しているのではないかと受けとめています。
 しかしながら、我が国が今置かれている状況は、決して回復困難なものではありません。歴史を振り返ってみますと、かつて我が国は、明治維新の激動期において目覚ましい発展を遂げ、戦争により多くの人命を失いながら焼け野原から戦後の復興を成し遂げてきました。今日、我が国は世界最大の債権国の一つであり、教育環境も整い、技術力も世界最高水準のものを多く抱えています。
 さらに、本県においては、食料、エネルギー分野や、北東アジアとの表玄関としての地理的優位性などにおいて大きな強みがあります。そうした本県の強みを活かし、将来、県民所得の向上や人口の増加、雇用の拡大をもたらす取組を「新成長プロジェクト」として具体化します。一歩前に踏み出すことによって明日が拓けるという思いを、多くの県民の皆様に持っていただけるような県政を目指し、明日の新潟県の飛躍につなげてまいりたいと考えております。
 加えて、名目のGDPを向上させ、県民一人ひとりが豊かさを実感できる施策を展開してまいりたいと思います。マイナス金利の拡充により意欲のある企業の設備投資を下支えするとともに、食料生産基地としての地域の雇用と生活を守るため、公共投資を確保し、県民の「暮らしと命」を守りたいと考えております。
 中央集権というのは、欧米諸国にキャッチアップするために、国全体が同じ方向を向いて進んでいくという時代に相応しい体制です。一方で、この混迷の時代において、新たな価値を創造していくには、それぞれ地方の創意工夫、現場の知恵を競争し合って、よりよい制度を日本全体で作り出せる体制、すなわち地域主権・地方分権の確立が不可欠です。
 そうした思いから、先般、県と政令市の二重行政を排除し、住民に近い自治体が地域住民の意思を反映した、最適な住民サービスを提供できるよう、徹底して地方分権・地域主権改革を進めるべきであるという考えのもと、「新潟州」構想をお示ししたところであります。
 かつて本県は、高校野球で甲子園に出場することすら困難な時期がありました。この春の選抜高等学校野球大会に日本文理高等学校、佐渡高等学校の2校が出場するという快挙を成し遂げたことを誇りに思います。新潟県、新潟県民は無限の可能性を秘めています。私は、県民の皆様の力を信じ、ともに未来に夢と希望の持てる新潟県を目指して、全力をあげて取り組んでまいりたいと考えています。

 以下、本年の県政の主要課題について、私の考えを述べさせていただきます。

 まず、第一の課題は、経済・雇用への対応と新たな成長戦略についてです。
 県内経済は、企業による設備投資計画の上方修正の動きがみられるほか、生産・販売面で寒波による特需などもあり、持ち直しの動きが続いているものの、足踏みもみられるなど、依然として厳しい状況にあります。
 具体的には、自動車や家電向け支援策の終了・縮小を前にした駆け込み需要の反動による消費・生産面への影響のほか、企業収益や景況感の改善の動きが弱まっている状況もあり、円高やデフレの影響等による企業の先行きへの不安もうかがわれるところです。
 こうした情勢を踏まえ、新年度予算については、平成22年度補正予算と一体で運用し、引き続き、雇用の創出と企業経営、県民生活の安定を最優先に取り組むとともに、「新成長プロジェクト」など、明日の新潟の飛躍につながる取組を進めてまいります。
 雇用情勢は、12月の有効求人倍率が0.60倍と、3か月連続で上昇しているものの依然として1倍を大幅に割り込んでいます。また、今春卒業予定の県内高校生及び大学生等の求人数は厳しかった前年を下回るなど、若年者を中心に依然として就職環境は厳しい状況にあります。こうした状況も踏まえ、去る10日、経済団体、労働者団体、教育機関等の幅広い分野の関係者からなる新潟県雇用戦略会議を開催いたしました。ここで、さらなる雇用拡大と地域・社会が求める人材の育成に向けて、問題意識の共有を図り、今後の対策について議論したところであります。
 県といたしましては、引き続き、雇用のミスマッチの解消に努めるとともに、人材の育成・確保が求められている看護、介護、農業分野等への就業を支援してまいります。
 また、県民の安全・安心と地域経済の活性化を図るため、国の補正予算や県単公共の増額、高校、福祉施設の耐震化の前倒し等により、必要な公共投資の総額を確保したところです。加えて、地域内に経済効果が波及するよう、引き続き企業の販路開拓の取組等を支援するとともに、現在、デフレ経済下で高くなり過ぎている実質金利を「マイナス金利」制度により本来の姿に是正し、中小企業の設備投資需要を喚起したいと思います。
 これらに加えて、新たな成長戦略として、他の施策に影響が出ないよう資産の流動化により財源を確保し、将来、大きな効果・リターンが期待される分野における取組に集中的に投資するため、「新成長基金」を創設いたします。
 この基金を活用し、新たな成長が期待できる分野における民間設備投資をマイナス金利制度により支援してまいります。
 また、本県産業の中で最も付加価値を大きく伸ばす可能性がある農業分野等において、食味・品質基準に基づく区分集荷・販売による新潟米ブランド力向上の取組や、米粉の需要拡大、米の輸出拡大の取組を加速する拠点的施設の整備に加え、越後姫の生産体制の強化や越後杉の需要を一層拡大する取組等を、新成長基金で支援してまいりたいと考えております。

 第二は、地域医療体制の確保についてです。
 現在、全国で約2万4千人もの医師が不足しており、地域や診療科による偏在があることも大きな問題となっています。本県は、現在勤務している医師数の約22%に当たる591人もの医師が不足しており、全国的に下から7番目の医師不足の状況にあります。医療環境の整備を図る上で、勤務医不足対策は最重要課題です。
 県では、喫緊の対策として、医療事務補助者の緊急的な配置促進の取組や女性医師等の勤務環境の改善など、勤務医の負担軽減や処遇改善の取組をさらに講じてまいります。加えて、将来的に本県に定着していただくことが期待できる臨床研修医については、研修環境整備への支援を強化するとともに、新潟大学と連携した総合地域医療医の養成プログラム開発を進めてまいります。一人でも多くの臨床研修医が本県で研修していただけるよう、さらに取り組んでまいります。
 また、中期的な対策として、仮称ですが魚沼基幹病院の建設を着実に進めてまいります。併せて、ただ施設を建設するのではなく、基幹病院がマグネットホスピタルとして生きた施設となるよう、ソフト面での取組も進めてまいります。基幹病院に併設する魚沼臨床研究センターの整備に向け、来年度は、新潟大学や首都圏大学によるコホート研究を先行して開始してまいります。
 県央地域の救命救急センター及び併設病院等については、去る18日に開催した第9回の「合同会議」において、地元市町村長、医療関係者の間で合意が形成され、併設病院の規模等の判断は県に一任し、県は専門的医療の提供や医師確保などの観点も踏まえ、500床規模の病院の実現に向け努力するとされたところです。今後は、この合意を受け、より具体的な地域医療提供体制について検討を行い、一日も早く、救命救急センター及び併設病院が整備されるよう取組を進めてまいります。
 一方で、医師不足を解消するには、これまでの制度・枠組みのもとでは限界があります。地域における医師養成数は偏在したままであり、さらに地域間格差が拡大する懸念もあります。この根本的な原因は、医学部入学定員の不足にあります。県内の医学部定員は、人口比で見ると北陸各県の1/2から1/4と大幅に少ない状況です。医学部新設等に関する規制緩和など、抜本的な対策を、さらに強く国へ訴えてまいります。県民が安心して暮らせる地域医療を守っていくため、引き続き全力で取り組んでまいります。

 第三に、少子化対策と個を伸ばす教育の推進についてです。
 本県の人口は、「学業」「職業」を理由とする転出超過の改善等により、平成19年以降、社会減は縮小傾向にあります。しかしながら、自然減の拡大により全体としては減少傾向が続いており、このまま人口の減少が続くと、地域の社会機能を維持していくことが困難になるのではないかと危惧しています。
 県では、これまでも子ども医療費助成の拡充を順次行ってまいりました。本年9月から、少子化対策の一層の充実を図るため、子どもを生み、育てやすい環境を整備し、社会全体で子育てするという観点から、入院、通院医療費の助成に当たり、児童手当特例給付に準拠していた所得制限を撤廃したいと考えています。また、少子化対策に資する医療費助成制度のあり方について、国の子ども手当の動向も踏まえ、引き続き、幅広く検討してまいります。
 人口の社会減は改善傾向とはいえ、依然として4,000人を超える転出超過の状況にあることからも、若者の県外への転出をとどめ、多くの人を惹きつける、魅力ある教育環境の充実は重要かつ喫緊の課題です。県内の公立高校と私立高校が切磋琢磨し、生徒一人ひとりの個の能力を磨き、次のステージに繋げていくような環境づくりに取り組んでまいりたいと考えております。
 県立高校においては、世界屈指の海外の大学や音楽院への進学の夢を叶えるコース、伝統的な日本建築の匠を目指す学科等の開設に向けた準備を本格化します。また、私立高校に関しては、国の就学支援金の支給に伴い造成した基金を活用し、海外への留学や徹底した学力向上、スポーツ・芸術分野の活動強化など、私立高校の魅力を向上する優れた取組を支援してまいります。
 これまで、スキー、ボートでオリンピックを目指すアスリートを支援してきた「新潟から世界へ夢プロジェクト」の支援対象に、新たに水球を加えました。子ども達が憧れ、自分の将来の姿を重ね合わせられるようなメダリストを数多く輩出できるよう、関係者と力を合わせて取り組んでまいります。
 県といたしましては、若者が県外からも夢と希望を持って集まり、新潟で学び、知識や技術を身に付け、様々な分野において思い切りチャレンジしていけるような、魅力ある教育環境の整備を着実に進めてまいります。

 第四に、北東アジア等との交流の拡大についてです。
 平成22年の新潟港、直江津港の外貿コンテナ貨物取扱量は、中国を中心としたアジア地域の成長にも支えられ、いずれも過去最高を記録しました。
 県といたしましては、新年度から新たに荷役機械使用料の一部を助成するほか、輸出入インバランスの解消に向けて大口輸出荷主に対する利用促進制度を設けるなど、荷主、船社の県内港利用メリットを一層高め、選ばれる港となるよう働きかけを強化してまいりたいと考えております。
 また、日本海側拠点港湾の選定を睨み、新潟港の競争力強化を図るため、速やかな移行を目指してコンテナターミナルの民営化に向けた取組を着実に進めてまいります。来年度は、民営化計画策定のための取組のほか、現物出資が想定される県有財産の資産評価も実施したいと考えております。
 加えて、新潟港の拠点港化には独自の航路開拓も重要です。とりわけ経済成長著しい中国東北部と日本を最短で結ぶ、日本海横断航路の実現は、本県のみならず、わが国が取り組む新成長戦略を推進していくためにも重要であると認識しております。
 この航路の実現に向けては、現在、本県と中国吉林省の間で、日中双方の初期支援の在り方などを含めた運航スキームについて精力的に協議を重ねているところであります。今後、中国総領事館の協力も得て、来年度早い段階での開設に向けて取り組んでまいります。
 次に、上海便の増便についてです。来年度上期から新潟-上海便が、週4便に増便されることになりました。利便性が格段に向上するこの機会を捉え、これまでの週2便では取り込めなかったビジネス需要をしっかり掘り起こすとともに、成長著しい中国からのインバウンドや、本県はもとより隣接県からのアウトバウンドの利用促進に部局横断的に取り組み、安定的な需要の確保に努めてまいります。

 第五に、安全・安心で魅力ある新潟県づくりについてです。
 本県の自殺者は700人前後で推移し、自殺死亡率は全国平均を上回る深刻な状況が続いており、大変憂慮すべき状況にあります。自殺はさまざまな要因が関連して発生すると言われ、その実態はまだ明らかではありません。
 こうしたことから、昨年9月に自殺に関する知見を持つ専門家等からなる自殺予防対策検討会を設置し、自殺者の年代やその背景などの分析と、重点的に取り組むべき対策を検討してきたところです。
 検討会の報告を受け、県といたしましては、救急医療と精神科医療との連携体制を整備するとともに、NPO法人等民間団体との協働による幅広い支援の輪を構築するなど、ハイリスク者支援や生きづらさを抱えた人を地域社会全体でケアするきめ細やかな対策を講じてまいります。
 また、高齢化の進展に伴う高齢者等の孤立・無援化の防止も重要な課題です。高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らしていけるよう、市町村等と連携し、地域で高齢者を見守り支え合うネットワークを整備します。併せて、先駆的な地域支え合いの活動や地域活動の拠点整備への支援を進めてまいります。同時に、見守り活動が円滑に行われるよう、対象となる方の情報を適正に共有する仕組みづくりを進めてまいります。
 県といたしましては、安全・安心で一人ひとりの心が通い合う社会づくりに、引き続き全力で取り組んでまいりたいと考えております。
 さて、中越大震災から6年余りが経過いたしました。被災者の方々は多くの困難を乗り越えながら、懸命な取組の中で、震災を契機として地域内外で結ばれた強い絆をもとに、都市との交流など多くの復興の芽を育んでいます。持続的な地域コミュニティを実現し、被災された方々が安心して住み続けることができる地域づくりを進めるため、「自立」と「波及」を基本理念とした、第三次震災復興計画の素案を先頃公表したところです。
県といたしましては、この計画を着実に実施することで、被災地域の経済的自立を目指すとともに、中越独自の復興への取組を「新潟モデル」として県内外に発信してまいりたいと考えております。
 被災地を単に震災前に戻すことにとどまらず、被災された方々が震災前よりも元気で豊かに、安心して暮らしていけるような日常の実現を目指して、今後とも全力で取組を進めてまいります。
 この項目の最後に、並行在来線についてです。北陸新幹線開通に伴い経営分離される並行在来線は、自動車を運転できない学生さんや高齢者の方々にとって、特に豪雪地帯の日常生活には欠かすことのできない極めて重要な交通手段です。
 地域の重要な財産である並行在来線を、将来にわたって安定的に運営していくためには、経営会社が地域の皆様のご理解とご協力を得ながら、利用者の利便性と経営の合理性を確保していくことが必要であると考えております。
 このため、昨年11月に設立された新潟県並行在来線株式会社においては、沿線地域にとって望ましい運行サービスなどについて検討するため、沿線三市において精力的に対話集会を開催し、地元の皆様からご意見を伺っているところであります。
 今後、経営会社が、県、沿線市と調整しながら、事業計画の策定や鉄道事業許可申請など、開業に向けた準備を進めていくことになりますが、県といたしましては、沿線地域の交通手段を守るため、責任を持って並行在来線の経営が成り立つよう取り組んでまいります。

 第六に、環境との調和についてです。
 今年度、新潟県税制調査会を設置し、「地方における環境税制としてのウッドマイレージCO2に着目した税制」について、様々な議論を重ねてまいりました。税制調査会から、政策税制としては優れているものの、現時点では技術面などで課題があるため、既存税制のグリーン化など、現行制度の活用を含め、この趣旨を活かした税制について引き続き調査・検討を行うという、中間報告を受けたところであります。
 今年度末までに最終報告を取りまとめていただくことになっており、地球環境や県内経済の発展に資する、実現可能な仕組みを提言していただけるものと期待しております。本県独自の環境税制について、県民の皆様のご理解をいただきながら、来年度中の導入を目指して取り組んでまいります。
 また、新潟版グリーンニューディール政策の取組の一環として、スマートコミュニティの実証実験に取り組んでまいります。粟島浦村において太陽光発電や蓄電池設備等を導入し、社会の中で運用できる可能性を追求していきたいと考えています。
 併せて、充電器整備による電気自動車の普及促進や、バイナリー地熱発電設備の実証実験を引き続き実施するとともに、カーボンオフセット制度のプロジェクトの新規開拓など、リーディングプロジェクトの着実な取組を進めてまいります。

 第七に、地域主権・地方分権の推進についてです。
 現政権が、改革の1丁目1番地に掲げた地域主権改革の動きが停滞しており、今後の道筋が見えない状況にあります。また、現在の道州制議論の中で、効率化ありきの都道府県合併を目指す動きがありますが、単なる都道府県の合併は、決定機関が住民から遠ざかり、地方自治に逆行するものであると考えています。
 こうした中、より住民に即した自己決定ができる仕組みが地方行政に求められていることから、大都市制度の問題、すなわち県と政令市の役割を改めて整理する必要があると感じています。
 具体的には、県と政令市の二重行政を排し、行政の効率化を進めたいという思いがあります。政令市が持っている高度な行政機能は新潟県全体に波及させ、一方で、地域の課題は住民に身近なところで解決できるよう、基礎自治体の自治権の強化を図ることが、県民にとっても市民にとってもメリットがあると思っています。
 このため、県と政令市の合併による自治の拡大を目指す「新潟州」構想を、先月、篠田新潟市長と共同で発表いたしました。
 現在、特に地方自治法によって、国が、全国共通に県と市町村の役割を定めてしまっています。地域の実情に合った地域づくりをそれぞれ進めていくときに、霞ヶ関が全国一律に規制をかけるのではなく、地方の仕事は地方に任せるべきです。この「新潟州」内の権限配分・役割分担は国の規制を外し、地方の判断に任せ、州の条例に委任すべきと考えています。
 「新潟州」実現に向けては、地方自治法の改正が必要となりますが、同時に、県民、市民の皆様をはじめ、県内の合意形成を図っていくことが必要と考えております。
 今後、新潟市と共同で「新潟州」構想の検討に向けた委員会等を設置し、県議会における議論等も踏まえ、幅広く議論、検討してまいりたいと考えております。

 以上、申し述べましたように、我が県を取り巻く社会・経済情勢は依然として厳しく、多くの対応すべき重要、喫緊の課題があります。未来に夢を持ち、誰もが安心して暮らせる豊かな新潟県の実現に向け、全力で取り組んでまいります。議員各位並びに県民の皆様のご理解とご協力をお願いします。

 次に、前議会以降の県政の主な動きについてご説明いたします。
 まず、環太平洋パートナーシップ協定、いわゆるTPPについてです。
 我が国は、世界で最も自由貿易によって恩恵を受けている国の一つです。外国から原材料を輸入し、製品を輸出しなければ農業を含めて繁栄は望めません。我が国の国際競争力の低下は、国の衰退を招きます。
 一方で、2050年に90億人を超える世界人口と、限りある地球全体の食料生産力を考えれば、食料危機は必ず起こります。そして、食料危機の影響は、平成5年の大凶作で米不足になったことを想起するまでもなく、農村部より大都市部の食料確保に強く表れることになります。
 こうしたことを踏まえれば、国内の食料供給力を落とすような施策はとってはならないと考えており、国の基本的な責務であり、各国固有の権利である食料安全保障については、絶対に譲るべきではありません。
 このため、TPP協定の交渉参加に当たっては、主食である米については、関税撤廃の対象から除外を求めるべきです。また、除外が認められない場合には、EPAやFTAといった二国間協定を模索するという複合的な対応が必要です。
 国内農業への影響が懸念されるから議論もしないということではなく、農業をはじめ、個々の産業分野における課題について冷静に分析し、食料安全保障の問題も含め、国民的な議論を行った上で、日本全体の国益にかなう結論を出すべきです。
 このため、先般、国の関係各省庁に対して、TPP協定への対応について要望を行ったところであります。今後、経済連携の推進と国内農業の振興を両立させるため、また、我が国の食料安全保障を確実に確保していくため、政府には貿易分野に捕らわれない幅広い国家間の利害調整を睨んだ戦略的交渉を望みたいと思います。

 次に、今冬の豪雪対応についてです。
 今冬は、1月上旬から続く降雪により記録的な豪雪となりました。加えて、低温のため日中も雪が融けなかったことも重なり、魚沼市で4メートルを超える積雪深を記録するなど、県内のほぼ全域で平年を大きく上回る積雪となっています。
 そのため、鉄道や道路が不通となるなど交通の混乱や、高齢者等が死傷者となる雪処理事故が多発するなど、県民生活に大きな影響が生じていることから、9市町に災害救助法を適用するとともに、自衛隊に災害派遣要請を行ったところであります。
 こうした状況のもと、去る5日に、松本防災担当大臣に対して豪雪に対する緊急要望を行うとともに、8日には全国積雪寒冷地帯振興協議会の会長として、政府に対し安定的な除雪体制維持に向けての支援等の要請を行ったところであります。
 県といたしましては、今後、住宅の克雪化など、高齢者が屋根雪処理をしなくてすむような地域づくりに向けて検討を進めてまいりたいと考えております。

 次に、拉致問題の早期解決についてです。
 北朝鮮は、韓国哨戒艦の撃沈や延坪島(ヨンピョンド)の砲撃など、北東アジアの平和と安定を脅かす行為を続ける一方で、最近では、六ヶ国協議や日朝交渉の再開への姿勢を見せ始めています。
 こうした中、菅第二次改造内閣で新しく拉致問題担当大臣に就任された中野大臣に「北朝鮮による拉致被害者を救出する知事の会」として、一日も早く拉致問題を解決するため、韓国や米国と連携して、北朝鮮を交渉の場に引き出す環境を整備するよう強く求めました。
 拉致被害者の帰国を待ち望むご家族は高齢化が進み、残された時間は刻一刻と少なくなっています。自分が生きているうちに会いたいとの痛切な訴えを聞くたびに胸が痛みます。拉致問題の解決には、もはや一刻の猶予もありません。
県といたしましては、拉致問題が一日も早く解決され、失われた家族の絆を取り戻すために、今後とも全力で取り組んでまいります。

 次に、原子力発電所についてです。
 柏崎刈羽原子力発電所においては、昨年末から、使用済み制御棒にひびが見つかったことや、点検時期を超過していた機器が確認されたことなどが報告されています。
 これらに対し、東京電力には、原因の究明と対策の徹底とともにしっかりと住民の声を聴くように、また原子力安全・保安院には、住民の疑問にきちんと応え、しっかりと説明するよう要請してまいりました。
 県といたしましては、県民の皆様の安全と安心を第一に、技術委員会での議論や、保安院の説明などを踏まえたうえで、問題があれば東京電力に必要な対応を求めてまいります。

 なお、新幹線建設負担金についてです。
 地方自治体は総合行政体であり、医療・教育・福祉・農業等様々な行政ニーズに対応していかなければなりません。全国新幹線鉄道整備法にあるとおり整備新幹線建設は地域振興の一環として対応するものであります。新幹線建設によって、地域振興が図られるためには、少なくとも、現在より停車頻度が向上し、所要時間が短縮される必要があります。また、新幹線の建設に伴って発生する貸付料のうち、並行在来線の赤字解消分と地方負担分割合に相当する分は、地方に返還・還元される必要がありますが、現行の仕組みでは国が横取りする形となっております。
 建設費の地方負担分は、負担する各県県民の将来の行政サービスの低下と引き替えに支出されるものであることから、負担と受益が適正に配分されなければなりません。本県といたしましては、負担金を支払う以上、こうした整備新幹線整備に伴う諸課題の解決を先送りすることは許されず、その解決を建設スキームをつくった国に対し要請してきたところであります。
 一昨年末には、当時の前原国土交通大臣と文書を交わし「本県との信頼関係を深めながら、諸課題の解決と北陸新幹線の予定通りの完成・開業に向け対応」していくことを確認したところですが、国は本県の要請に対し方向性さえも全く示すことなく1年が過ぎました。また、昨年12月15日の沿線県知事及び関係者会議に出席した国土交通省津川政務官からは、停車問題等本県の要請する諸課題の解決については国と本県との個別協議とされたところでありますが、結局これまで実現はしませんでした。
 建設負担金に関しては、現在、鉄道・運輸機構との協定書が失効していることから、本県の債務は存在しておりません。こうした諸課題の解決が見られない上、国の予算及び関連法案の先行きが見通せない中での本県来年度予算案への負担金の計上は困難と考えています。
 北陸新幹線の開業時期については、本県に対して法に定める意見聴取手続を行わず、違法状態で工事を強行しているにもかかわらず、自ら行った約束を反故にして協議してこなかった国に一義的な責任があります。このため、国には問題が生じないようにする義務があり、早急な対応を求めます。国が取るべき対応方法としては、幾つか例示しますと、

  • 長野新幹線建設時と同様に、財政投融資か郵政資金を活用して財源を確保する。
  • 沿線各県の負担割合を新幹線利用人口比等に変更して、財源を確保する。
  • 金沢開業後にJRが支払う予定の貸付料を引き下げて、各県一駅停車を実現するようJRに求める。
  • 貸付料に含まれる並行在来線の赤字解消分と負担割合に応じた利益分を、自治体に返還・還元する。
  • 各県で算入率の異なっている建設負担金に関する交付税措置を改善する。
    等様々に考えられますので、一刻も早い解決を望むものです。
    なお、このたび、予算計上をしないという方針を示したことを受け、ようやく国としても早期の協議に応ずる旨の回答があり、現在3月中の開催に向けて調整を行っているところです。

 次に、平成23年度当初予算編成の考え方と今後の財政運営の方向性についてご説明申し上げます。
 平成23年度予算案は、県税収入が、企業収益や個人消費の持ち直しにより、対前年度比4.4%の増、地方譲与税等も11.7%の増と見込まれるところです。一方、臨時財政対策債を含む実質的な地方交付税は、国の地方財政対策や県税等の増収を踏まえ、2.5%の減が見込まれますが、税、交付税等のいわゆる一般財源総額全体としては、0.4%の増を見通す中で編成したところです。
 歳出面では、雇用対策の継続をはじめ、企業経営、県民生活の安定に可能な限りの対策を講じるとともに、「新成長プロジェクト」など明日の新潟の飛躍につながる取組を推進することとしております。
 こうした中、内部管理経費の見直しをはじめ、県債の有効活用や資産の流動化等の取組により、財源対策的基金の取崩額は、前年度の160億円から60億円へと大幅に改善が図られたところです。
 先般、財政運営計画の改訂を公表しましたが、引き続き、産業・観光振興などによる税源かん養や資産の流動化、PFI等の活用に努めるとともに、歳出面での「選択と集中」の取組等を通じて、持続可能な財政運営に努めてまいります。

 続いて、平成23年度予算の概要について、既に申し述べた以外の取組についてご説明申し上げます。
 第一に「経済・雇用対策と明日の飛躍につながる取組」についてであります。
 まず、「雇用面のセーフティネット対策」については、緊急雇用の創出や職業訓練のほか、離職者や修学困難者への支援を拡充してまいります。
 次に、「地場産業の振興と地域産業の自立・活性化」として、産地の技術の継承や流通構造の見直しなどの取組への支援に新たに取り組むほか、中心市街地の活性化に向けた取組を支援してまいります。
 次に、「本県の産業構造の転換に向けた取組」では、新たに、航空宇宙産業やロボットスーツなど今後の成長に夢の持てる産業分野の調査研究を実施してまいります。
 次に、「魅力ある農林水産業と農山漁村の実現」については、新潟版所得保障モデル事業にモデル地区を追加するほか、米粉ビジネスモデルの創出に向け、新たに米粉の規格化や米粉プレミックス商品開発支援等を行います。
 次に、「北東アジア交流の推進」として、北東アジア地域との人流・商流の拡大に向けた取組を強化してまいります。

 第二に、「誰もが健康でいきいきと暮らせる福祉・医療サービスの充実」についてであります。
 まず「医療サービスの充実」では、平成24年度中のドクターヘリ導入に向けて、必要となるヘリポートや給油施設等の整備を進めてまいります。
 次に、「福祉サービスの充実」として、高齢者等の買い物の利便性を高める取組を支援するほか、障害者雇用を促進するため、新たに特例子会社の設置に向けた支援を行います。

 第三に、「教育環境の整備など、選ばれる新潟県づくりの推進と、人口の自然減・社会減への対応」についてであります。
 まず「安心して子どもを生み育てる環境整備」では、NICU入院児を支援するコーディネーターを新たに配置するなど、子育て環境の充実に努めてまいります。
 次に、「住みやすいふるさとづくりと暮らしやすさの発信」として、県外在住者へ情報誌やポータルサイトで新潟ぐらしをアピールするなど、U.Iターンの促進に努めてまいります。また、新たにBCM企業も対象として防災グリーンツーリズムの交流をさらに拡大してまいります。
 次に、「観光、スポーツ、文化等を通じた交流の拡大」として、「うまさぎっしり新潟の旅」キャンペーンや、中国、韓国などにおける誘客活動など、国内外からの観光客誘致に向けた取組を強化してまいります。
 次に、「個を伸ばす人づくりの推進」として、キャリア教育に関しては、これまでの取組の成果を生かし、北欧などの先進国から優れた点を学び、より一層の充実を図ってまいります。
最後に「安定した雇用の場の創出・確保」として、企業立地を促進する優遇税制の拡大なども図ってまいります。

 第四は、「安全・安心で魅力ある新潟県づくり」であります。
 まず、「防災立県の推進」として、防災意識の維持・向上を図るための啓発活動を実施するほか、県有施設、医療・福祉施設等の耐震化を促進してまいります。
 次に、「安全・安心で快適な県民生活の確保」として、新型インフルエンザ対策や消費者の目線に立った消費者行政の取組を推進してまいります。また、暴力団事務所の設置・運営の規制、特別強化区域の設定など暴力団対策の強化を図ります。
 次に「食の安全・安心の推進」として、安全・安心な食品づくりを進めるとともに、監視・検査及び危機事案発生時における即応体制づくりを推進してまいります。
 次に「地球・自然環境保全対策の積極的な推進」として、レジ袋削減やノー白熱電球運動等による地球温暖化防止対策を推進するとともに、省エネ・新エネ設備の導入を支援してまいります。

 第五として、「選択と集中」の推進についてであります。まず、県派遣職員の引き揚げなど県出資法人の見直しのほか、PFI、ESCO事業など民間資金・ノウハウを活用した公共サービスの提供の取組をさらに進めることといたしました。
 また、精神障害者保健福祉手帳の交付事務等の移譲など、県民の利便性向上につながる県独自の事務・権限の市町村への移譲を進めてまいります。なお、事務の効率化、住民ニーズに対応した職員の適正配置等や内部管理経費の見直しを行っており、今後も継続してまいります。

 以上、申し上げてまいりました、平成23年度一般会計予算は、総額1兆2,223億7千万円となり、平成22年度予算に比べ、総額で0.1%増となったところであります。
 主要財源といたしましては、
 県税 2,102億円
 地方交付税 2,933億円
 国庫支出金 1,343億円
 県債 2,437億円
などを見積もってあります。

 次に、本会議に平成23年度当初予算と併せて上程されました平成22年度補正予算に関する議案等についてご説明申し上げます。
 第38号議案は一般会計補正予算でありまして、総額158億1,822万6千円の追加補正についてお諮りいたしました。今回の補正は、現下の経済情勢を踏まえ、新年度予算と一体の予算の考えで編成しております。また、国からの「新しい公共支援事業交付金」を財源に、基金設置に要する経費も措置しておりますが、基金の設置条例の制定について、第40号議案としてお諮りしております。
 なお、この補正予算に係る公共事業等について、繰越明許費を計上したほか、一般公共事業等について、平成23年度に係る起工準備期間の確保等を図るため、いわゆる「ゼロ国債」を93億8,626万1千円計上しております。

 以上、補正についてご説明申し上げましたが、その結果、補正後の予算規模は、
 1兆2,723億4,805万8千円となります。
 なお、第39号議案は特別会計に係る補正予算であり、国の補正予算に係る公共事業の経費を計上するものです。

 次に、お諮りしております条例案件等のうち主なものについて、ご説明申し上げます。
 第21号議案は、県民所得の向上等に資する施策を推進するための新たな基金を設置するため、
 第22号議案は、職員が自主的に行う大学の課程の履修等を可能とする休業制度を創設するため、
 第23号議案は、非常勤職員への育児休業等の導入に伴い、非常勤職員のうち育児休業を取得できない者を規定するため、
 第24号議案は、人事委員会勧告等に基づき、特殊勤務手当の適正化を図るため、
 第26号議案は、警察活動の強化を図るため定員を改正するものです。
 次に、
 第27号議案は、聴講生の授業料を新設するため、
 第28号議案は、平成23年度税制改正に伴い、申告書不提出等に係る過料の上限額を引き上げるため、
 第29号議案は、県奨学金と日本学生支援機構による有利子奨学金との併用が可能となるよう貸与要件を改正するため、
 第30号議案は、熱回収施設設置者の認定等に係る手数料を新設するため、
 第33号議案は、電波暗室に係る試験手数料を新設するため、
 第34号議案は、不動産取得税の全額免除など、産業立地促進に向けた優遇措置の拡充を行うため、
 第36号議案は、暴力団排除に関する基本理念や、県及び県民の責務等を定めるため、
 それぞれ、条例の制定及び所要の改正を行うものであります。
 最後に、第37号議案は、包括外部監査契約の締結について、お諮りするものです。

 以上、新年度における所信の一端と施策・議案の概要などについて申し述べました。何とぞ慎重ご審議のうえ、上程された各議案それぞれについて、ご賛同を賜りますよう、お願い申し上げます。

3月7日

 ただいま上程されました議案31件について、ご説明申し上げます。

 第41号議案は、平成22年度一般会計補正予算でありまして、総額324億8,344万8千円の減額補正についてお諮りいたしました。
 このたびの補正予算は、今冬の豪雪に対応するため、道路除雪費の所要額を措置するとともに、職員給与費に係る過不足額を計上したほか、補助事業等の内定見込み、事務事業の執行見込みに基づく過不足調整等を行うものであります。

 この結果、補正後の予算規模は、
1兆2,398億6,461万円となった次第であります。

 また、第42号議案から第60号議案までの各議案は、特別会計並びに企業会計に係る補正予算でありまして、災害救助事業特別会計において豪雪対策関連経費を計上するほか、それぞれ事業計画の最終見込み等に合わせまして、補正を行うものであります。

 次に、その他の主な条例案件等について、ご説明申し上げます。
 まず、
 第62号議案は、消費者行政活性化基金の実施期限を延長するため、
 第63号議案は、地域自殺対策緊急強化基金の実施期限を延長するため、
 それぞれ、条例の所要の改正を行うものであります。
 また、
 第65号議案は、契約の締結について、
 第66号議案から第71号議案までの各議案は、指定管理者の指定について、
 それぞれお諮りするものであります。

 以上、各議案の概要につきましてご説明申し上げましたが、何とぞ慎重ご審議のうえ、各議案それぞれについて、ご賛同賜りますよう、お願い申し上げます。

3月16日

 ただいま上程されました議案をご説明する前に、このたび発生した地震について、述べさせていただきます。
 去る11日14時46分、国内観測史上最大の東北地方太平洋沖地震が発生し、沿岸部を中心に甚大な被害をもたらしました。この地震で尊い命を落とされた方々とその御遺族に対して、深く哀悼の意を表しますとともに、心からお見舞いを申し上げます。
 県といたしましては、国及び都道府県並びに関係機関と連携し、できる限りの支援をしてまいりたいと考えております。
 また、翌12日には、中越地方を震源とする地震が発生し、十日町市及び津南町は震度6弱の激しい揺れに襲われました。負傷者や建物への被害が生じ、3月15日18時現在127人が避難所で不便な生活を強いられております。
 県といたしましては、速やかに県内の被災状況の把握と被災者の救援や道路、河川、ライフライン等の応急対策に努めたところです。引き続き、被災地の一日も早い復旧に向けて、全力で取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、この地震による福島県での原子力災害についてであります。
 東京電力福島第一、第二原子力発電所で次々に発生している事故は、世界に大きな衝撃を与え、未曾有の災害となることが懸念されております。県の放射線監視モニタリングでも、一部で通常の値より高い値が観測されております。専門家からは「健康上問題となるような値ではない」とのコメントをいただいておりますが、たとえ今の放射線量がごく微量であっても、どれだけの期間被曝したかで影響が変わってきます。
 国と東京電力は、是非とも、一刻も早く、放射性物質を放出させ続けることを止めていただきたいと考えております。
 また、昨日福島県知事から自主避難者受入の緊急要請がありました。避難された方々に対する受入に万全を期してまいりたいと考えております。

 続きまして、ただいま上程されました議案4件について、ご説明申し上げます。

 第72号議案から第75号議案までの各議案は、平成22年度一般会計及び港湾整備事業など特別会計に係る補正予算でありまして、それぞれ予算の繰越についてお諮りいたしました。
 公共事業等の執行に当たりましては、早期発注に心がけ、年度内に完了するよう鋭意努めているところですが、設計や計画の変更、用地補償における調整などにより、一部年度内に完了できない見通しとなりました。
 このため、一般会計においては523億7,791万6千円を、また、特別会計においても、それぞれ所要額を翌年度に繰り越すものであります。
 この結果、既に歳出予算と同時に議決をいただいております現下の経済情勢に対応して措置いたしました公共事業予算等に係る繰越と併せ、一般会計の繰越明許費の合計は、
632億7,161万8千円となった次第であります。
 今後とも、これら繰越事業の早期完了に努める所存でありますので、何とぞ慎重ご審議のうえ、各議案それぞれについてご賛同を賜りますようお願い申し上げます。

3月24日

 ただいま上程されました第76号議案は、人事に関する案件でありまして、副知事の選任について、お諮りいたしました。

 よろしくご審議のうえ同意を賜りますようお願い申し上げます。

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