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平成22年12月定例会(請願第8号)

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0001446 更新日:2019年1月17日更新

第8号 平成22年11月26日受理 総務文教委員会 付託

核拡散と核軍拡の危機に際し、インドに対する原子力協定交渉での日本政府に明確な対応を求める意見書提出に関する請願

請願者 原水爆禁止新潟県協議会 理事長 笠原美紀子 外1名

紹介議員 小山芳元君

 (要旨)

 国際社会が「核のない世界」を求めるさまざまな動きを進める一方で、南アジアでは核拡散と核軍拡の危機的状況が続いている。中国は2基の原子力発電所をパキスタンへ提供する計画を進め、インドへは、2008年から原子力供給国グループ(NSG)のガイドラインが改訂され、アメリカをはじめフランス、ロシアなど各国が協定を結び、原子力協力を始めている。
 1998年、日本も共同提案国となり、全会一致で決議された、国連安保理決議1172では、インド及びパキスタンに対し、「核兵器開発計画の中止」、「核兵器用の核分裂性物質の生産中止」を求め、「すべての国に対し、インド及びパキスタンの核兵器計画に何らかの形で資する可能性のある設備、物質及び関連技術の輸出の禁止」を求めている。今年の核拡散防止条約(NPT)再検討会議の最終文書でも、「すべての加盟国に対して、核関連輸出が直接的にせよ間接的にせよ、核兵器またその他の核爆発装置の開発を支援してはならない」ことを確認している。
 また、インドは包括的核実験禁止条約(CTBT)にも署名していない。日本政府が促進をしているCTBTの発効要件国の内、未署名国は、インド、パキスタン、北朝鮮だけである。インドとの交渉では、少なくともCTBTへの署名・批准、インド国内のすべての核施設を査察の対象として、核兵器開発をやめさせることが前提となるべきである。日本自ら提案した国連決議に反して、核兵器計画に資する可能性のある設備、物質及び関連技術の輸出につながる協定を結ぶことは許されない。
 2008年の米印原子力協定締結は、核拡散防止と核廃絶の努力を積み重ねてきた国際社会の歩みに全く逆行するものであり、大きな問題である。NPTを無視し続けるインドがこのような形で容認されるならば、核不拡散体制は完全に骨抜きとなり、パキスタンとの核軍拡競争の再燃など、世界は再び核の脅威にさらされることになりかねない。
 先にインドとの原子力協定を結んでいるアメリカやフランスから日本の協力への圧力がある背景は、原子炉圧力容器の生産など日本企業が独占的に持つ原子炉関連技術であると言われている。こうした有利な交渉材料を手に、NPT加盟、CTBTへの署名・批准などを大前提として、核軍縮に向けた原則を掲げて、核実験、保障措置、核燃料の転用防止、再処理・濃縮のような機微技術、核物質生産モラトリアムなど多くの点で軍縮・不拡散への実質的な成果を挙げるべきである。
 去る5月のNPT再検討会議での合意に賛同した日本政府の当然の義務として、インドに対して核実験・核兵器開発の完全放棄、保有核兵器の廃棄などを原子力協定交渉の中心課題とするべきである。
 しかし、現段階での日本政府の対応は国民に分かりにくく、国際社会の合意にも真摯(しんし)な態度とは言い難い状況である。
 ついては、貴議会において、6月28日、日本政府とインド政府との原子力協定の締結に向けた交渉が開始されたが、非核三原則と核廃絶を国是とする被爆国日本が、核拡散と核軍拡につながる動きに断固として反対し、明確な外交政策を執ることを求める意見書を国に提出されたい。

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