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平成22年6月定例会(陳情第7号)

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0002258 更新日:2019年1月17日更新

第7号 平成22年6月2日受理 厚生環境委員会 付託

発声障害の認知と治療の保険適用を求める意見書提出に関する陳情

陳情者 S.D.C.P ~発声障害患者会~ 代表 田中 美穂

(要旨)

 けいれん性発声障害(SD)とは、発声時に喉(のど)の筋肉が過度に緊張するため声に異常を来す病気である。主な症状は、無意識に声帯が閉鎖することにより喉が締めつけられているような話し方になる、声が不自然に途切れる、声が震える、場合により息漏れの多いささやくような声になる等である。声をうまく発声できないため、SD患者の多くが、仕事上の接客、電話、面接又は買い物等日常生活において、相当な負担を強いられている。
 また、SDは医療関係者でもほとんど知られていないため、SD患者の多くがいまだ病名も知らないまま各病院を転々としている。中には病名を知るのに10年以上かかった患者もいる。
 このSDについて現在行われている治療法として、喉の筋肉の緊張を和らげるボツリヌムトキシン注射がある。しかし、この注射の効果は数か月しかなく定期的に注射を受ける必要がある。医療費の面においても、この注射は保険適用外であるため多額の医療費を要する。また、この注射を取り扱う病院も限られているため、場合により通院にかかる交通費も相当なものになる。
 ついては、貴議会において、次の事項を求める意見書を国に提出されたい。

  1. SDはほとんど知られていない病気のため、患者本人が気づけるよう、簡単なチラシを病院の待合室等に配置するなど、全国の耳鼻咽喉科に周知すること。
     また、若年層の発症が散見されるため、学校関係者に認知してもらうことにより、いじめ防止にもなることから、全国の教育委員会に周知すること。
  2. ボツリヌムトキシン注射は、保険適用外かつ継続的な接種が必要なため医療費の負担は大きい。今まで注射を断念してきた患者も注射の接種を受けやすくなることから、保険適用にすること。
  3. ボツリヌムトキシン注射をはじめとするSDの治療ができる病院は少なく、限られた地域でしか治療を受けることができない。そのため新幹線や飛行機を必要とする場合もある。医師の派遣や、若手医師の研修を行うことにより治療ができるようになることから、地元でも治療が受けられるように環境を整備すること。

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