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平成16年6月定例会(産業経済委員長報告)

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0003985 更新日:2019年1月17日更新

平成16年6月定例会 産業経済委員長報告(6月25日)

委員長 中原 八一

 産業経済委員会における付託案件の審査並びに調査の経過と結果について御報告申し上げます。

 まず、産業労働部関係として

  1. 中小企業の振興に当たっては、金融機関に対する国の検査基準が改正され企業の将来性等を考慮した融資も可能となったが、依然として、国の指導により体質改善を図っている金融機関からの融資を受けられずに経営を断念する企業が多い実態にあるので、金融機関の柔軟な判断による融資の実現に向けた更なる検査基準の緩和を国に働きかけるべきとの意見。
  2. 県の海外事務所については、職員が現地で収集した経済情報を発信しているとはいうものの、インターネット等で入手できる情報が多く、進出を検討している県内企業の参考となる情報が少ないと思われるので、現地進出企業の実態を調査するなど、県内企業に役立つ情報の発信に努めるべきとの意見。
  3. ベンチャー企業に対する支援については、にいがた産業創造機構における創業・新事業創出支援など各種支援が図られているとはいうものの、企業の知名度の低さから販路開拓が進まない状況にあるので、公共施設等における製品の購入促進に努めるとともに、他県との協力による広域的なPR活動など効果的な宣伝手法を検討すべきとの意見。
  4. スキー観光の振興に当たっては、地元関係者と立ち上げたスキー観光活性化戦略実行委員会における重点戦略である若者をターゲットとした誘客が重要と思われるので、次世代マーケットの創造に向けて、関係機関と連携した雪国体験型教育旅行の実施やスキー授業の拡大に積極的に努めるべきとの意見。

 次に、農林水産部関係として

  1. 大規模営農の推進に当たっては、稲作と畑作の複合営農により成功している事例も見受けられるが、酪農等も組み合わせた平野部と中山間部の複合的な土地の利活用により、大幅な所得向上と後継者問題の解決が期待できると思われるので、畜産業等も取り入れた複合営農の手法を検討すべきとの意見。
  2. 米の生産目標数量の配分については、販売実績を考慮するとされていることから、販売力の大きな生産者の生産調整からの離脱や逸脱による地域のルールの崩壊が懸念されるので、地域内の生産者間のバランス等に配慮した基準の策定を検討すべきとの意見。
  3. 中山間地域等直接支払制度については、耕作放棄地の拡大防止や営農活動の活性化に大きな成果を上げていることから、多くの中山間地域を抱える本県にとって制度の廃止が多大な影響を及ぼすと思われるので、関係都道府県と連携して、制度の存続を国に強く働きかけるべきとの意見。
  4. 環境保全型農業については、エコファーマーの認定数や特別栽培農産物の認証数の少なさに見られるように、全国に比して取組が遅れているが、激化する産地間競争に勝ち抜くために消費者が求める安全・安心な農産物を提供していくことが重要と思われるので、現状分析と課題の検討を十分したうえで一層の推進に取組むべきとの意見。

 次に、産業労働部、農林水産部共通事項として

  1. 消費税の総額表示方式については、導入当初の値上がり感による売上げの減少が回復しつつあるとはいうものの、一部で税額分を小売価格に上乗せせずに仕入れ価格に転嫁している事例もあると側聞するので、地域経済に与える影響を正確に把握するためにも、農産物等の生産者や製造業者などの実態調査を実施すべきとの意見。

 次に、農地部関係として

  1. 農業水利施設の予防保全計画については、予防保全工事の実施により施設の長寿命化を図ることとしているが、個々の施設の実施スケジュール等が未定であることから、施設の更新時期の重複などに起因した事業費の増大による計画の実効性が懸念されるので、施設の更新年次も考慮した全体計画とすべきとの意見。

 以上が、審査並びに調査の過程で述べられた主な意見の概要であります。

 次に、議案採決に先立ち、各党党議結果の報告を求めたところ、新潟みらい、無所属内山委員並びに無所属片野委員からは、全議案いずれも原案賛成。
 社会民主県民連合からは、第10号発議案については、食料・農業・農村基本計画での位置付けなどを精査する時間に欠けていたと思われるので、農政に関する各種施策との整合性を図ったうえで、取り組まれたいとの意見を付して、原案賛成。
その他の議案については、いずれも原案賛成。
 自由民主党からは、第10号発議案については、国では民間主体で推進していることから、条例という形式が適当とは思われないため、また、既存事業で実施済みの部分が多く、市町村や地域に混乱が生じる懸念があるため反対。
 その他の議案については、いずれも原案賛成というものであります。
 次いで採決を行い、第10号発議案については、原案を否決すべきものと決し、その他の議案三件については、いずれも原案のとおり可決または承認すべきものと決しました。
次に、請願・陳情の審査結果について申し上げます。
 継続中の請願平成15年第6号、第17号、継続中の陳情平成15年第13号、平成16年第6号及び第7号については、継続審査すべきものと決した次第であります。

 以上をもって、報告といたします。

平成16年6月定例会(委員長報告)
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