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平成15年9月定例会(提案理由)

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0003269 更新日:2019年1月17日更新

平成15年9月定例会提出議案知事説明要旨

議案についての知事の説明を掲載しています。

9月24日説明要旨

 平成15年9月定例県議会の開会に当たり、前議会以降の県政の主な動きと、提案致しております議案の概要を説明申し上げ、議員各位並びに県民の皆様にご理解とご協力をお願いしたいと思います。

最初に、県政の主な動きについて説明申しあげます前に、皇太子同妃両殿下のご来県について申し上げます。
去る7月23日及び24日の両日、皇太子同妃両殿下は、朱鷺メッセで開催された第15回「全国農業青年交換大会」へのご臨席と、併せて地方事情のご視察のため、ご来県になりました。
両殿下には、「農業青年交換大会」においてお言葉を賜りますとともに、演示発表を熱心にご覧になられ、全国農業青年との交流の輪にもご参加いただきました。
 また、「はまぐみ小児療育センター」をご訪問され、児童・保護者のリハビリの様子をご覧になられ、温かい励ましやねぎらいのお言葉をかけられるなど、各行啓先で多くの県民とふれいあいを深められました。
 次に、県政の主な動きにつきまして、説明申し上げます。
 まず、万代島朱鷺メッセ連絡デッキ落下事故についてであります。
朱鷺メッセは、本年5月に開業して以来、県内外の大勢の皆さんからご利用頂き順調に運営して来たところですが、去る8月26日午後8時20分頃、新潟コンベンションセンターと佐渡汽船をつなぐ連絡デッキの一部が突然落下するという事故が発生したところです。
 幸いにも、負傷者等人的被害はなかったものの、あってはならない事故であり、施設の設置者として、誠に遺憾なことであり、また、この事故により、朱鷺メッセや佐渡汽船を利用される皆様に交通規制の実施等によりご不便をおかけしていることにつきまして、議員各位並びに県民の皆様に深くお詫び申しあげます。
 県としては、事故発生後直ちに、被害状況の確認と事故現場における安全対策及び交通アクセス確保を行うとともに、大学教授等専門家からなる「朱鷺メッセ連絡デッキ落下事故調査委員会」を設置し、早期の原因究明とそれに基づく復旧に向けた対応等について調査・検討を行っているところです。
現在、落下物の撤去と仮復旧工事等を実施しており、一両日中にも佐渡汽船への交通を再開する予定ですが、今後は、事故原因の徹底究明を行い、早期の機能の回復を図り、朱鷺メッセ及び佐渡汽船の利用者の皆様の不便を早く解消出来るよう全力を注入して参る所存ですので、議員各位並びに県民の皆様のご理解とご協力をお願い申しあげます。
 次に、北朝鮮籍万景峰92号の入港問題と拉致問題についてであります。
日朝首脳会談において北朝鮮が公式に拉致を認めて以降一年が経過し、また、本県出身の拉致被害者である蓮池薫さん、祐木子さん、曽我ひとみさんをはじめとする5人の方々が帰国して既に11ヶ月が過ぎたところでありますが、未だ御家族と離ればなれの状態にあるほか、横田めぐみさんをはじめとする他の拉致不明者等について北朝鮮側の不誠実な対応から真相解明に全く至っておりません。誠に遺憾であり、私としては北朝鮮に対し強く抗議するものであります。先の北朝鮮の核開発問題等をめぐる6カ国協議が開催されるに当たっては、このまま家族が離ればなれのまま一年が経過することは人道上許されざることでありますので、拉致問題の解決に向け断固とした決意で協議に臨むよう強く国に求めたところです。
今後は、6カ国協議後の日朝・ピョンヤン宣言に基づく交渉の推移を見守っていくことになりますが引き続き、適宜国に対して要望等を行うとともに、ご家族の帰国に向けて、国・市町と連携し、受け入れ準備をしっかり整えて参りたいと考えております。
 こうした中、8月25日に1月中旬以降休止していた万景峰92号の運航が再開されたことは、只今申し上げたように拉致問題に何ら進展が見られないうえ、同船を巡る過去の工作事実等の判明から同船に対する不安感もある中での入港であり、県民のみならず多くの国民にも強い抵抗感のあるものであり、誠に遺憾であります。しかしながら、現行法体系では、海運自由の原則があり、同船に対し国のPSCの実施等がなされ、港湾管理条例の規定にも適合している以上、港湾管理者として入出港を認めざるを得ないところであります。極めて不本意な対応でありますが、県としては、6月に改正した県条例に基づいて厳正に対応していくほか、国に対して引き続き通関、出入国等の厳重な検査の実施や、保安上問題のある船舶の入港規制について法整備をはじめとした厳格な措置を要望していく所存です。
 次に、原子力発電を巡る問題についてであります。4号機の運転再開問題につきましては、前議会での議論を踏まえ、更に地元の状況やそれを踏まえた柏崎市長、刈羽村長の意向を確認した上で、総合的観点から運転再開を容認することが適当と判断し、7月22日に平沼経済産業大臣及び東京電力社長に対しその旨伝えたところであります。なお、その際、平沼大臣に対しては、県議会において採択された意見書の趣旨も踏まえ、立地地域の声を真摯に受け止め、国の安全規制体制のあり方について安全・保安院の分離・独立を含め様々な角度から立地住民の側に立って検証・検討を行うよう求めたところであります。その第一歩として先般、柏崎市において県等の主催により「国の安全規制を考える住民シンポジウム」を開催したところであり、今後ともこの問題には取り組んで参る考えでおります。
また、運転再開を巡り最大の論点となっていた「再循環系配管の点検」については、運転再開を控えている3号機以降の号機においては、国の5年の点検基準によると点検対象外となる「継ぎ手」数が格段に多くなることに鑑み、東京電力に対し私から、住民の安心と信頼を確保するため更に万全を期するよう強く要請したところであり、先般、東京電力の自主的判断として、最近5年以内に実施した箇所についても追加して点検を行う旨の方針が示されたところです。
 この措置に伴い、3号機以降の運転再開の準備が整うのは、早くても11月以降になるものと聞いておりますが、県といたしましては引き続き節目毎の安全確認を確実に行う等、安全と安心の確保に万全を期して参りたいと考えております。
 次に、柏崎市における県立美術館についてであります。
 県としましては、モネの庭、平松礼二画伯の作品の展示・収蔵、環境共生公園における県民参加型などをテーマとする新しい美術館の設立について柏崎市とともに検討を進めて参りました。
 これまでも県議会等での様々な議論もありましたが、地域活性化にも資するほか、本県文化の発展にもプラス効果が大きいと考え、基本計画策定の作業を進めて参りました。しかしながら、9月19日に柏崎市議会において県の美術館構想を白紙撤回すべきとの請願が可決され、このことについては、極めて重く受け止めざるを得ないものと考えております。
 1年半以上に亘る議論にも拘わらず、趣旨等充分理解されるに至らなかったことについては誠に残念であり、柏崎市当局の意向を確認の上、県議会の意向を踏まえて早急に対応方針を判断して参りたいと考えております。
 次に、組織・機構改革についてでありますが、6月定例会において「地域振興局体制への移行実施計画案」をお示しし、種々議論をいただき、基本的にご理解を得られたことから、本定例会に平成16年度の地域振興局体制への移行等に係る条例改正案を提案させていただいております。
これは、これまでも組織・機構改革については、「県民起点」を基本理念に自立・分権型行政システムに転換していくことを目指して取り組んで参りましたが、今回、市町村合併の進展等を勘案して、「地域振興機能」、「市町村支援機能」、「県民サービス機能」の更なる強化を図るために、県の地域機関について、現行の単独縦割り事務所制を見直し、各分野の横断的な調整、地域の課題に総合的に対応できるよう、条件の整っている9つの圏域について、市町村合併に先駆けて平成16年度から地域振興局体制へ移行したいと考えているものであります。
 次に、国の平成16年度予算編成の動向と三位一体の改革についてであります。
 国では、「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2003」を踏まえ、平成16年度予算については、平成15年度に続き歳出改革の一層の推進を図ることとし、一般歳出及び一般会計歳出について実質的に平成15年度の水準以下に抑制することを目標に、歳出全般にわたる徹底した見直しを行い、歳出の抑制と所管を越えた予算配分の重点化・効率化を実施することとしております。
 この中で、三位一体の改革を推進し、自立した国と地方の関係を目指すため、「基本方針2003」に掲げられた改革工程に沿って、義務教育費国庫負担制度の見直し等16年度の検討課題とされた事項については、予算編成過程において改革の実現に取り組むこととされているところです。
 これらの動きに対応するため、全国知事会において、全都道府県の声を集約し、廃止すべき国庫補助負担金について、国に対して具体的な提案を行うこととしているほか、本県としても、16県の知事からなる「国と地方の税制を考える会」において、税源移譲を含む地方分権改革を実現するための戦略的な取組みについて協議しているところであります。
 今後とも、他県とも協調・連携しながら、地方分権改革、地方自立の実現に向けて、政府への働きかけなどその促進に向け取り組んで参りたいと考えております。
 最後に、財政健全化に向けた取り組みについて申し上げます。
本県財政は、6月に公表した中期収支見通しでお示ししたとおり、来年度は約420億円の収支不足が生じる見込であり、また、主要3基金は現時点で15年度末約110億円とほぼ底をつく状態にあるうえに、現段階では税収が平成2年度水準を割り込んだままで、回復が見込み難いなど、県財政は極めて厳しい状況に追い込まれてきており、16年度当初予算編成は健全化期間の中でもかってなく厳しいものとなることが予想されます。
 このため、16年度当初予算編成では、「財政健全化プログラムに基づく対策の着実な実施」及び、「15年度に引き続き発行せざるを得ない財政健全化債を、極力その15年度比増加額を抑制すること」を基本に、これまでにない厳しい歳出抑制に踏み込むことを念頭に予算要求上限枠を設定するとともに、事業部局が主体となって事業を見直し、再構築を進めるなかで事業費及び事業数の大幅な削減を図っていくこととしており、投資事業についても県単公共事業を含めかなり切り込まざるを得ないものと考えています。また、そのほか補助金や企業会計の見直し、人件費の抑制など、財政健全化に向け聖域なく全力で取り組んで参ります。
いずれにいたしましても、産業活性化・雇用確保、少子高齢化や環境問題など県政が直面する諸課題に的確に対応し、県の行政サービスを長期的かつ安定的に提供するためには、一層の財政健全化に向けた取り組みを行っていくことが必要であり、県民の皆様並びに議員各位のご理解、ご協力をお願い申し上げます。

 次に、議案64件について説明申し上げます。
 第130号議案は、一般会計補正予算でありまして、総額24億1,778万5千円の減額補正についてお諮りいたしました。
 今回の補正は、先程説明いたしました朱鷺メッセの連絡デッキ落下事故に対し、応急復旧及び原因究明のために緊急に必要となる経費については、去る9月10日に専決を行ったところですが、今後必要となる復旧等に係る所要の経費を計上するほか、今夏の低温、日照不足による農作物被害に対し、水稲種子の確保及び融資のために必要な経費を計上するとともに、国の補助事業等の内定又は内定見込みなどに伴う所要の措置を講じることとしたものであります。
 以下、補正予算の主要項目につきまして説明申し上げます。
 まず、福祉保健関係では、新潟ユニゾンプラザに隣接する旧新潟ソフトウエアセンター建物を活用し、精神保健福祉センター、少年サポートセンター等を集積することで、新たな福祉課題に対応するとともにユニゾンプラザ入居団体と連携したより県民が利用しやすい福祉ゾーンを形成するため、建物取得費及び移転に要する経費を計上することとしたほか、低所得者を多く抱える国民健康保険の保険者を支援するため、保険基盤安定制度を拡充することとしております。
 産業労働関係では、佐渡観光の振興を図るため、島民が誇る佐渡の宝「佐渡百選」を選定し、本物のふるさと佐渡を堪能できる旅行の企画、宣伝など全島挙げた地元の取組を支援する「佐渡百選支援事業」を新たに計上しました。
 また、引き続き県内中小企業者の資金繰りが厳しいことを踏まえ、「セーフティーネット資金貸付金」の取扱いを来年3月までの半年間延長継続するとともに、新規融資枠を増額することとしております。
 農林水産関係では、先程説明しました今夏の低温及び日照不足による水稲被害に対応して被災農業者等の経営安定と農業再生産の確保を図るため、水稲種子確保や経営資金融資に対して支援することとし所要の経費を計上することとしております。
 港湾・土木関係では、先程説明いたしました朱鷺メッセ連絡デッキ落下事故の関連経費のほか、冬季における朱鷺メッセ等の利用者の利便性を確保するため、朱鷺メッセ前の臨港道路1号線の歩道に「屋根・風よけ」を設置することとし、所要の経費を計上するほか、公共事業及び緊急地方道路整備事業等について、国の内示等に伴う調整を行うこととしております。
 その他の項目としては、先程説明いたしました組織・機構改革に伴い、地域振興局等の設置により必要となる庁舎改修、庁内LANの移設工事等を行うための経費を計上することといたしました。
 以上、補正の主な内容について説明申し上げましたが、その結果補正後の財政規模は、
 1兆2,836億1,637万3千円となり、前年度9月補正後との対比では2.0%の減少となる見込みであります。
 次に、その他の議案について説明申し上げます。
 第131号議案から第142号議案までは、特別会計並びに企業会計にかかる補正予算でありまして、事業実施上必要とするものについて、それぞれ補正を行うものであります。
 また、第143号議案は、県の行う建設事業に対する市町村の負担を定めるものであります。
 第144号議案から第173号議案までは、条例案件であります。
 まず、平成16年4月に予定している組織・機構改革に関する条例案件を一括して説明いたします。
 すなわち、
 第145号議案及び第146号議案は、佐渡地域に加えて9地域に地域振興局を設置することとし、その名称、位置、所管区域等を定めるとともに、関係条例に規定する地域機関の名称等を一括して整理するため、
 第148号議案、第149号議案、第151号議案、第160号議案、第163号議案及び第167号議案から第169号議案は、地域振興局体制へ移行する地域機関の廃止及び存続する地域機関の所管区域の変更等を行うため、
第152号議案、第154号議案、第155号議案及び第166号議案は、福祉事務所、児童相談所、保健所及び農業改良普及センターを地域振興局等に併置するため、
第162号議案は、新潟、新津、巻及び三条地域に地域振興局体制に準じて農政機能と農業改良普及機能を有する「農業振興事務所」を設置するため、
第165号議案は、現在6カ所ある病害虫防除所を統合し長岡市に設置するとともに、条例名の改正を行うため、
 それぞれ、制定、改正及び廃止を行うものです。
 次に、その他の条例案件として、
 第144号議案及び第156議案は、と畜場法等の改正に伴う引用条項の改正を行うため、
 第147号議案は、保育士の登録制度が創設されたことに伴い、県の登録事務に係る手数料を設定するとともに、と畜場法の改正に伴う引用条文の整理を行うため、
 第150号議案は、悪臭防止法に嗅覚指数規制が導入されたことに伴い、条例中の「悪臭に関する規制」を削除するとともに、新たに「悪臭の防止への配慮」に関する規定を定めるため、
 第153号議案及び第158号議案は、「独立行政法人福祉医療機構法」の制定に伴い、関連条文の整理を行うため、
 第157号議案は、旅館業法施行規則の改正に伴い、農林漁業体験民宿業を営む場合について、施設の基準に係る特例措置を設けるため、
 第159号議案は、県立病院附属看護専門学校の入学考査料、入学料及び授業料について、国立の看護師養成機関の改正に合わせて改正するため、
 第161号議案は、県立十日町テクノスクールを平成15年度末をもって廃止することとし、所要の改正を行うため、
第164号議案は、県内におけるみつばち群の転飼を規制し、適正配置を図るという条例の所期の目的が達成されたことから、条例を廃止するため、
第170号議案は、「独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構法」の制定に伴い、関連条文を整理するため、
第171号議案は、「独立行政法人水資源機構法」等の制定に伴い、関連条文を整理するため、
第172号議案は、「密集市街地における防災街区の整備の促進に関する法律等の一部を改正する法律」の施行に伴い、建築物に係る特例の許可申請について手数料等を定めるため、
 第173号議案は、市町村合併を踏まえ、公益上必要があると認めるときは、手数料の全部又は一部を免除することができる減免規定を定めるため、
 それぞれ、条例の改正及び廃止を行うものであります。
 次に、
 第174号議案から第176号議案までは、財産の取得について、
 第177号議案から第186号議案までは、契約の締結、変更について、
 それぞれ、お諮りいたしました。
 また、
 第187号議案は、先程説明いたしました万代島朱鷺メッセ連絡デッキ落下事故に伴う応急復旧等に要する経費について、急施を要するため、止むを得ず行った知事専決処分の承認を求めるものであります。
 次に、
 第188号議案は、両津市及び佐渡郡9町村を廃止し、その区域をもって佐渡市を置くことについて、第189号議案は、町の境界変更について、
それぞれ、お諮りするものであります。
 最後に、
 第190号議案から第193号議案までは、企業会計に係る平成14年度決算の認定及び利益剰余金の処分について、お諮りいたしました。
 以上、各議案の概要につきまして説明申し上げましたが、何とぞ慎重ご審議のうえ、各議案それぞれについて、ご賛同賜りますよう、お願い申し上げます。

10月9日説明要旨

 ただいま上程されました第194号議案は、平成14年度一般会計及び特別会計の決算の認定について、お諮りするものであります。
 よろしくご審議のうえ認定を賜りますようお願い申し上げます。

10月10日説明要旨

 ただいま上程されました議案3件は、いずれも人事に関する案件であります。

 第195号議案は、教育委員会委員を任命するため、
 第196号議案は、人事委員会委員を選任するため、
 第197号議案は、公害審査会委員を任命するため、

それぞれお諮りいたしました。
 よろしくご審議のうえ同意を賜りますようお願い申し上げます。

 また、本日朝、佐渡トキ保護センターで飼育してきた「キン」が死亡したとの報告を受けました。36歳というトキとしては異例の高齢であり、夏前から少し衰弱が目立ってきており、多少覚悟をしておりましたが、野生復帰の実現を前に、最後の日本産トキを失ったことは、誠に残念に思います。
 現在、佐渡には人工増殖により40羽近いトキが棲むまでになりましたが、これも「キン」が長生きしてくれたおかげです。「キン」の功績を偲び、県民とともに、心からその冥福を祈りたいと思います。

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