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コシヒカリの50%有機入り全量基肥肥料栽培における有機質100%肥料の追肥のめやす

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0295139 更新日:2020年7月1日更新

コシヒカリの50%有機入り全量基肥肥料栽培において、出穂期10日前頃の SPAD値が30以下の場合に、窒素成分で2kg/10aの有機質100%肥料を、出穂期10日前頃から5日前頃に追肥することで、基部未熟粒が減少し、玄米タンパク質含有率は6.5%以下に抑えられる。

コシヒカリの50%有機入り全量基肥肥料栽培における有機質100%肥料の追肥のめやす [PDFファイル/390KB]

 

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「50%有機入り全量基肥肥料」を用いたコシヒカリの特別栽培に取り組む農家を対象とした研究成果情報です。

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全量基肥肥料を利用している水田の5割度で、特別栽培を目的とする「50%有機入り全量基肥肥料」が普及しています。
有機質が配合されたことによる生育や品質への影響は小さいとされていますが、地力の低い水田等では、幼穂形成期以降に葉色が低下しやすく、併せて登熟期間が高温に推移した場合には、基部未熟粒の増加による品質低下が問題となります。
普通栽培では化学窒素追肥技術が確立されていますが、特別栽培では化学窒素の施用に制限があります。
そこで有機質100%肥料を用いた追肥技術について紹介します。

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平成28~30年に農業総合研究所の試験水田と長岡市内の農家水田において、施肥窒素量 5kg/10a弱の条件で栽培試験を実施しました。
なお、低地力水田土壌の可給態窒素は 17.4mg/100g乾土、中庸地力水田土壌は 19.1mg/100g乾土でした。
中庸地力水田では、幼穂形成期以降の葉色低下はゆるやかで、出穂期でもSPAD値30以上を維持しましたが、低地力水田では、幼穂形成期以降に急激に葉色が低下し、SPAD値は30以下となりました。

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低地力水田では、中庸地力水田と比べ基部未熟粒が増加し、整粒歩合は低下しました。

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出穂期10日前頃のSPAD値が30以下に低下した条件で、有機質100%肥料(N7%-P2%-K7%)を追肥した時のSPAD値の推移を示しました。
追肥量は窒素成分で 1kg/10a、追肥時期は出穂10日前頃、あるいは5日前頃としました。
追肥によりSPAD値は追肥しない場合に比べて「1」程度上昇したが、30には満たず、追肥効果は限定的でした。

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出穂期10日前頃のSPAD値が30以下に低下した条件で、
有機質100%肥料(N7%-P2%-K7%)を追肥した時のSPAD値の推移を示しました。
追肥量は窒素成分で 2kg/10a、追肥時期は出穂10日前頃、あるいは5日前頃としました。
追肥によりSPAD値は追肥しない場合に比べて「2」程度上昇しました。

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有機質100%肥料の追肥により、基部未熟粒率は低下しました。
追肥 N1kg/10a では、基部未熟粒の低減効果は不十分の場合がありました。

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有機質100%肥料の追肥により、整粒歩合は向上しました。
追肥量は N2kg/10a の方が効果的でした。

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追肥量を N2kg/10a としても、玄米タンパク質含有率は6.5%を下回りました。

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低地力水田におけるコシヒカリの特別栽培で50%有機入り全量基肥肥料を用いた際、出穂期10日前頃のSPAD値が30以下の場合は、窒素成分で2kg/10aの有機質100%肥料を出穂期10日前頃から5日前頃に追肥すると、玄米タンパク質含有率 6.5%を超過することなく、基部未熟粒を減少させることができました。

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