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訪問販売に係る役務提供契約の締結についての勧誘等に関し、住宅の修繕費用の補償に係る保険金申請代行や当該修繕等の役務を提供する5事業者に対する行政指導について
消費者庁は、訪問販売に係る役務提供契約の締結についての勧誘等に関し、特定商取引法に違反するおそれがあることから、住宅の修繕費用の補償に係る保険金申請代行や当該修繕等の役務を提供する5事業者に対し、特定商取引法に違反するおそれがある行為を行わないよう、行政指導を行いました。
近年、地震、台風、豪雨、大雪等の大きな自然災害が発生すると、これらに便乗して、住宅の修繕費用の補償に係る保険金の申請代行や当該修繕についての勧誘に際し、特定商取引に関する法律(昭和51年法律第57号。以下「特定商取引法」といいます。)に違反する悪質な勧誘を行う事例が度々発生する傾向にあります。ここ数か月の間にも、自然災害を理由とした家屋の修繕の費用を補償する保険の保険申請代行業者に関する相談が多く寄せられています。
消費者庁は、消費者が本来必要のない契約を締結させられたり、迷惑な方法による勧誘行為やクーリング・オフを妨害されたりするなどの消費者被害が更に広がることを防止する観点から、消費者からの相談内容等から特定商取引法に違反する疑いのある行為をしていると認められた5事業者に対し、法令を遵守するよう行政指導を行いました。
5事業者について認められた特定商取引法に違反する疑いのある行為は下記のとおりです。
1 契約を締結しない旨の意思を表示した者に対する勧誘(特定商取引法第3条の2)
契約を断った消費者に対し、工事が実質的に無料であることを強調してしつこく勧誘を続ける。
2 役務提供契約の締結を必要とする事情に関する事項についての不実告知(特定商取引法第6条第 1項第6号)
電話又は消費者宅を訪問して、台風や地震等の被害を無償で調査するなどと消費者に持ちかけて当該調査を行った後、家屋の損傷を指摘して修繕工事について勧誘する際、実際には修理の必要がないにもかかわらず、あたかも家屋の修繕が必要であるかのように告げる。
3 役務の提供を受ける者の判断に影響を及ぼすこととなる重要な事項についての不実告知(特定商取引法第6条第1項第7号)
電話又は消費者宅を訪問して、台風や地震等の被害を無償で調査するなどと消費者に持ちかけて当該調査を行った後、家屋の損傷を指摘して修繕工事について勧誘をする際、実際には、工事費用について保険金の給付を受けることはできない又は実際の給付額が請求額よりも相当低額になってしまうにもかかわらず、あたかも工事費用の全額又は大部分が給付される保険金によって填補されるので実質的な金銭負担がないかのように告げる。
4 債務の履行拒否(特定商取引法第7条第1項第1号)
住宅の修繕費用の補償を受けるための保険金の申請代行業務に係る契約を消費者との間で締結し、保険会社に対して保険金を請求するのに必要な書類の作成や保険会社による現地調査への立会いを行うことがその契約内容であったにもかかわらず、当該書類の作成や保険会社による現地調査の立会いを行わない。
5 役務提供契約の解除について迷惑を覚えさせるような仕方で妨げる行為(特定商取引法第7条第1項第5号の規定に基づく特定商取引に関する法律施行規則第7条第1号)
クーリング・オフを申し出た消費者に対し、簡単に取り消すことはできないなどと告げ、材料代等と称して金銭の支払を要求するなどして、解除を妨げる。
6 消費者の判断力の不足に乗じて役務提供契約を締結させる行為(特定商取引法第7条第1項第5号の規定に基づく特定商取引に関する法律施行規則第7条第2号)
認知症の疑いのある高齢者等、消費者の判断力の不足に乗じ、訪問販売に係る役務提供契約を締結させる。
参考:注意喚起チラシ「災害に便乗した悪質商法に注意!」 (消費者庁)<外部リンク>
きーつけなせやVol.90「災害に便乗した悪質商法・義援金詐欺にご注意!」
きーつけなせやVol.78「災害に便乗した悪質商法、住宅修理トラブルにご注意!」
アドバイス
来訪してきても、安易に家の中へ案内してはいけません。
勝手に家の中 へ入ってきたり 、しつこく勧誘してきたら警察へ通報しましょう 。
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