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【上越】「上越地域における新田開発のあゆみ(用水編)」 を紹介します

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0046748 更新日:2019年3月29日更新

(15) 三和地域の用水

三和区最大の多能ため池の画像
三和区最大の多能ため池(貯水量55万立法メートル)

 上越市三和区には、錦川・代官免川・江象川・桑曽根川の河川が南東から中央を通り北西に流れ、最終的には保倉川に合流していますが、その周辺には小高い丘陵地が点在するほか、大小70以上もの農業用水に利用するため池が点在しています。
 これらのため池は、江戸時代に造られたものと推定され、各集落で新田開発が進むにつれて、農業用水を補うために既にあるため池を大きくしたり、新しいため池を築造したりしてきました。
 三和地域は約1,500ヘクタールの水田が広がっていますが、その大半は、これらため池の水や宮口頭首工など各河川に設置されている堰からの用水で潤しているほか、地域の中央付近を流下する上江用水路でその西側地域の耕地を潤しています。
 なお、上江用水路は関川水系土地改良区が管理していますが、それ以外の天水田を除いた約920ヘクタール(牧区・浦川原区の一部含む)については、三和村土地改良区が施設の維持管理を行っています。

300ヘクタールの耕地を潤す宮口頭首工の画像
300ヘクタールの耕地を潤す宮口頭首工

 宮口頭首工を含む3箇所の取水堰、51箇所のため池、17箇所の揚水機場を管理する三和村土地改良区は、昭和42年(1967)に経営基盤強化を目的として、三和南部土地改良区(四ヶ村・三和村東部・上杉の3つの土地改良区が合併)と三和土地改良区が合併し設立されました。
 その後、数多くの老朽化したため池の改修や宮口頭首工・用水路約4.5kmの改修(県営かんがい排水:昭和45年~昭和48年)を進め、また、平成6年(1994)からは、県営ほ場整備三和北部地区に着手し、現在では三和区全体の耕地が大区画ほ場に整備されています。

 なお、この地域は、各水田へ用水を配水するための揚水機場が他の地域とは異なり、各地域の最下流部に近いところに設置されているという特徴があります。取水源となるため池は最上流部にありますが、水不足が発生した時には、最下流部に集まってきた排水路の水も再利用されるほか、上流のため池まで送水できる仕組みとなっています。

雨乞い地蔵

室町時代に作られたとされる越柳の雨乞い地蔵の画像
室町時代に作られたとされる越柳の雨乞い地蔵(沖柳池)

 この地域は、昔から干ばつやため池の水不足で苦労してきたことから、雨乞い地蔵と呼ばれる石仏が数多くあります。中でも越柳地区は、雨を願う農民が地蔵をため池に投げ入れる奇祭で知られ、住民が「雨降らさないと池の泥の中に入れておくぞ」と地蔵に呼びかけ、縄で縛った地蔵を池の中へ。地蔵役の住民が「雨降らすから上げてくれ」と地蔵の言葉を代弁すると引き上げる儀式で、近年では平成6年(1994)の6月12日に実施されました。
 なお、儀式とは別に、毎年7月17日に雨ごい地蔵祭が開催されています。近年、県営ほ場整備による下流の排水路から上流へ用水を反復利用する揚水機場も設置され、渇水による干ばつ被害が軽減されてきました。

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