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平成10年9月定例会(第21号発議案)
平成10年9月定例会で上程された発議案
災害復旧制度の拡充に関する意見書
災害復旧制度の拡充に関する意見書
本県では、本年8月4日未明からの梅雨前線がもたらした新潟地方気象台の観測史上最大の集中豪雨により、阿賀野川水系折居川を始めとする下越地方や佐渡地方などにおいて、中小河川が破堤、氾濫し、死者1名、全・半壊17棟、床上、床下浸水約1万5千戸に及ぶ被害が発生するとともに、土石流、地すべり、がけ崩れによる土砂災害発生、冠水や土砂崩落等による道路の交通止め等、県内各地で甚大な被害を受けた。
現在、災害復旧に向け鋭意努力しているところであるが、現行災害復旧制度では、下流部の流量増加対策を実施しなければ、被災した上流部の改良復旧が行えないことや、越水被害箇所の河積拡大が災害復旧に含まれていないなど、再度災害防止のための改善、拡充すべき点が多く見られる。
国民の生命、財産を守り、国民が等しく安全に安心して暮らすためには、治山、治水事業などの充実とともに、災害復旧制度の充実により、二度と同様の被害に遭わない国土の建設が必要である。
よって政府におかれては、上流部の改良復旧に併せて下流部の改良復旧を行う制度の新設や越水被害を災害復旧に加えるなど、河川、砂防、治山、道路等の災害に、一般会計予算の投入などにより集中的かつ機動的な対策が実施できるよう災害復旧事業制度の拡充を強く要望する。
以上、地方自治法第99条第2項の規定により意見書を提出する。
平成10年10月9日
- 新潟県議会議長 三 富 佳 一
内閣総理大臣 小渕 恵三 様
大蔵大臣 宮澤 喜一 様
農林水産大臣 中川 昭一 様
建設大臣 関谷 勝嗣 様
自治大臣 西田司 様
国土庁長官 柳沢 伯夫 様