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【見つけた!農業びと】柏崎米・新潟米を生み出す源 稲種子生産を担う期待の若手農業者 今井 颯大さん(柏崎市)
柏崎米・新潟米を生み出す源 稲種子生産を担う期待の若手農業者 今井 颯大さん(柏崎市)
柏崎市中鯖石(なかさばいし)地区で令和6年に新規就農し、稲種子を主体とした農業経営に取り組む、今井颯大(いまいそうた)さんを紹介します。
八石山ふもとの自作ほ場を管理する今井颯大さん
刈羽(かりわ)三山の一つとして知られる八石山(はちこくさん)のふもと、鯖石川流域の中ほどに位置する中鯖石地域では、農事組合法人中鯖石種子生産組合が中心となり稲の種子栽培が16haの面積で行われており、コシヒカリに加えて、飼料用米の「新潟次郎(にいがたじろう)」、地域の早場米ブランド品種「葉月(はづき)みのり」の3品種を生産しています。
柏崎市出身の今井さんは、親類の紹介で令和3年から中鯖石種子生産組合で農業の手伝いから始める中で農業にやりがいを感じ、地域の生産者からのサポートに加え、ニュー農業塾に参加する等で稲作の基礎を学んだ後、令和6年から柏崎市青年就農支援事業の経営開始資金を利用して稲種子生産を主体とした稲作経営を始めました。
ニュー農業塾では稲の茎数の調査手法等を学びました
今井さんは、自作農地のうち1haで「新潟次郎」の種子を生産し、その他作業受託で「葉月みのり」の種子生産にも携わっています。どちらも極早生品種で、秋を待たず8月中には収穫を迎えます。栽培管理から収穫までを夏の暑い時期に行うため、「暑くならない朝のうちに管理作業を行うために朝早く起きなければならずなかなか大変」とのこと。
また、農作業のかたわら、地域の早場米のブランド化を推進する「葉月みのりプロジェクト」に構成員として関わっており、「葉月みのり」の学校給食生産者訪問に生産者代表として参加する等、地域への関わりを深めています。
葉月みのり提供学校給食イベントにも生産者代表として参加しました
秋にほ場でお会いした際に、今井さんは「今年はあっという間に時が流れた」と話していましたが、地域の生産者からほ場管理の手法を積極的に聞き取る等真摯な取り組み姿勢も見られて、今後ますますの活躍が期待されます。
情報提供:柏崎農業普及指導センター(2025年3月)
▼ニュー農業塾について
新潟県で実施している、若手農業者等地域農業の担い手として活躍が期待される者を対象とした農業講座のことで、農作物の生理生態や実践的な栽培管理技術等を勉強できる。