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【見つけた!農業びと】福祉に寄り添う農福連携を目指して 早津 知祥さん(上越市)
福祉に寄り添う農福連携を目指して 早津 知祥さん(上越市)
上越市丸山新田(まるやましんでん)の若手農業者、早津 知祥(はやつ ちあき)さんを紹介します。

早津 知祥さん
早津さんは平成30年(2018年)に園芸専業農家として就農し、今年の春には水稲農家の尾崎 実(おざき みのる)さんとともに、合同会社J・ロカフードを設立しました。
現在は、水稲42haをはじめ、露地園芸ではえだまめ10ha、キャベツ6ha、さらに施設園芸としてハウス8棟で水耕レタス、オクラ、ミニトマトなどを栽培しています。

えだまめの収穫作業の様子
福祉事業所で生活指導員として勤務していた経験を活かし、農作業の人員確保や、規格外の収穫物を福祉施設で加工・販売するなど、農福連携に積極的に取り組んでいます。
「農業は天候や気温に左右され、炎天下での作業や中腰の姿勢など、就農当初はとても大変だと感じました。」と語る早津さん。こうした経験から、現在の農福連携の取組みが農業者側の主観に偏りがちな現状を踏まえ、福祉側に寄り添った仕組みづくりが必要だと考えています。「今後取り組むピーマンの選果事業では、涼しい環境で作業できるようにし、障害のある方が働きやすい職場づくりに力を入れたい。」と意欲を示しています。

福祉事業所さん達との集合写真
(後列中央が早津さん)
また、地域農業の課題である高齢化や担い手不足を解決するため、若手農業者による農地の引き継ぎや作業委託の受け入れにも積極的です。
昨年には青年農業士となり、夏季研修会で事例発表するなど、地域農業を担う一員として活躍しています。
今後の目標は、「農福連携をさらに推進しながら、水稲100ha、露地園芸20haへの経営規模拡大、そしてえだまめ販売額1億円の達成を目指したい。」と熱く語っています。
情報提供:上越農業普及指導センター(2025年12月)
▼青年農業士について
将来、地域農業のリーダーとなりうる青年農業者を「青年農業士」として県知事が認定し、自らの学習意欲を喚起するとともに、青年農業士としての自主的な組織活動を助長することで、自信と誇りを持って農業経営を実践する優れた農業者の育成を図っています。


