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砂防課事業紹介(その3:地すべり対策事業)
- 新潟県には、土砂災害警戒区域が14,116箇所(土石流5,356箇所、急傾斜7,312箇所、地すべり1,448箇所)、そのうち土砂災害特別警戒区域は8,950箇所(土石流2,620箇所、急傾斜6,330箇所、地すべり0箇所)あります(令和6年3月末時点)。
- 地すべり防止区域は、主として地質学的に新しく柔らかい特徴のある新第三紀層の分布する上越・中越地方に集中しており、4、5月の融雪期や7月の梅雨期に地すべりが多発しています。
- 地すべり対策事業では、地すべりの活動を緩和させるため、「水抜きボーリング工」や「暗渠工」等、また、地すべり活動を可能な限り停止させるための抑止工として「杭工」や「アンカー工」等を箇所ごとの特性を考慮しながら実施しており、ここでは、新潟県で行われた地すべり事業の中から幾つかご紹介します。
地すべり対策工法のいろいろ
国川地区地すべり対策(上越市:旧板倉町地区)
国川地すべり対策(上越市:旧板倉町地区) 竣工:平成30年
平成24年3月7日、上越市(旧板倉町地区)で大規模な地すべりが発生しました。
地すべりは7日間移動し続け、住宅5棟倒壊させ、県道と上江用水を埋塞した後、ようやく停止しました。
頭部排土工、集水井、横孔ボーリング、水路工、土留工等の対策を行いました。
山田地区地すべり対策(長岡市山田地区:旧寺泊町)
山田地区地すべり対策(長岡市山田地区:旧寺泊町) 竣工:平成31年
山田地区は、長岡市の日本海に面した地すべり防止区域で、国道402号及び沿線の集落が保全対象になります。
平成25年の豪雨では、地すべりで1名が亡なりました。
法面対策工、ボーリング工、抑止杭工など対策をし、地域住民の安全安心を確保することができました。