ページ番号を入力
本文
今回「伝えたい!私が好きな新潟の道!」というテーマ設定で仕切ったせいか、難しく考える応募者も多かったのかもしれません。道にまつわる比喩表現も多いことばと現実の道との乖離を具体表現に落とし込むのはプロでも難しいことです。しかし案ずることはない、入賞作品には好きな何かを素直に表現できている作品が多く、伝えたい何かが浮かび上がり、作者と他者との関わりの文脈も感じさせてくれました。
写真は思っていることを伝えるための道具。そして道は人と人をつなげる道具。とりも直さず、それによって醸し出される有機的なドラマを美しく表現できた作品が上位に並びました。
この企画によって普段あまり撮影しないテーマにも挑戦し、表現の幅を広げるきっかけになったのであれば望外の喜びです。
【審査員長 講評】写真家 中村 脩
鬱蒼としたブナの森、霧の森林を登るつづらおりはゲートを越えて非日常の場所に向かう。
まだ知らない道が新潟にもたくさんある。カーブの先にはどんな出会いが待っているのか。
技術にとらわれないさり気ないショットのおかげで、作者が感じた素直な感動が伝わってくる。
【受賞者の方のコメント】
最優秀賞を受賞でき大変光栄です。ありがとうございます。
また、撮影を快諾して頂いた糸魚川バスの皆様に、改めて御礼申し上げます。
大自然の中にある一本道、急カーブ・急勾配が続き、おまけに超狭隘。この道は登山客を運ぶ為のバス路線になっており、バスも1500mの登山に挑戦しています。
その道中に佇むゲートが、まるで異世界への入り口のようでした。
【審査員 講評】新潟県土木部長 深田 健
青い空と海、緑や黄色の草花が彩る風景に道がうまく溶け込み、晩夏の静かなひとときを感じました。
また、道を歩く方の後ろ姿が、どこかノスタルジックな雰囲気を醸し出していて、心に「グッとくる」作品です。
【受賞者の方のコメント】
地図アプリで発見した時「これだ!」と思った一本道。夏の夕暮れ感を出したく、道端の花が斜光で透き通る瞬間を待ちました。
撮影時は無風で汗だくでしたが、日没後は風と稲穂の香りが心地よく、道脇に座って眼下に広がる日本海をぼーっと眺めていました。
【審査員 講評】新潟市土木部長 丸山 信文
2024年で40回目を迎えた「新潟シティマラソン」での一コマです。国の重要文化財であり、市民の愛される重厚感ある萬代橋を、多くのランナーが駆け抜ける軽やかさとの対比が良いと思い選びました。
よく見てみると、ランナーの服装や交通を規制するオレンジのコーンなどの色は、とてもカラフルで彩り豊かです。
【受賞者の方のコメント】
2023年の新潟シティマラソンにおいて、車椅子や親子での参加、フルマラソンにファンランとそれぞれの立場で整然と萬代橋を渡っています。
車両の存在しない萬代橋は平和的で穏やか、まさに人道主義、ウオーターフロント新潟にお似合いです。
【審査員 講評】特定非営利活動法人 にいがた地域創造センター 理事長 棚橋 元
地方の小さな町の商店街。道沿いの電灯は賑わいの雰囲気を醸し出そうと、長年にわたりこの通りを照らし続けているのでしょう。写真の中に人の姿はないものの、どこかの家の扉が開いて、ポッと人が出てきそうな生活感が漂います。
昭和レトロな町並みに、ノスタルジーを感じる作品です。
【受賞者の方のコメント】
新潟市北区にある松浜本町商店街は夜になると街灯が灯ります。洒落た街灯が連なる様子はとても印象的であり、また少し古風な景色は懐かしさや癒しを与えてくれます。
少しでも多くの人にこの風景を知ってもらい、松浜本町商店街が新潟の新たな定番夜景スポットになればと思い投稿いたしました。
【審査員 講評】一般財団法人 新潟県建設技術センター 理事長 金子 法泰
雪国の生活及び経済活動を支える道路除雪を捉えた作品です。地域の皆さんの通勤・通学に間に合わせるために凍てつく夜明け前から除雪作業を行った方々の奮闘がわかります。
冬季には曇り空が多い新潟県において青空を背景に、カーブミラーや電柱には吹雪の跡が残り厳しい冷え込みであったことが伝わることも高く評価しました。
【受賞者の方のコメント】
雪が降って青空が出ると撮影日和になります。この日は大雪の後でした。
道路は雪で狭くなり、看板や電柱に雪が張り付いています。凍えるような朝を迎えましたが青空に妙高連峰が見え感動しながらシャッターを切りました。
寒かったけれども、雪国に住んでいて良かったというような光景に出会えました。
【審査員 講評】新潟市土木部長 丸山 信文
60年振りの大規模リニューアルで工事中の新潟駅万代広場から「にいがた2km」へ向かう一コマです。
新潟駅から行き交うバス、タクシーそして人が、賑やかさと何かワクワクのはじまり、期待感が感じられると思い選びました。
全体的にも空からの「青」と横断歩道や日傘の「白」のコントラストが爽やかです。
【受賞者の方のコメント】
段階的にリニューアル整備が行われている新潟駅万代広場。駅へ向かって歩いていると、ロータリーの一角に、タクシー乗り場のある横断歩道に気づきました。
奥行きと立体感を表現しようと歩行者とタクシーをいれて、放射状に横断歩道を撮影
しました。
今でしか見ることができない珍しい光景となりました。
【審査員 講評】新潟県土木部長 深田 健
崖の荒々しさと、雲の隙間から差し込む日の光から自然の美しさを感じました。
また、海と山、道がうまく調和している様子から、自然のダイナミックさと開放感が感じられ、道がどこに続くのか、冒険心をかき立てられる作品です。
【受賞者の方のコメント】
角田山、灯台コースから下山している時に見た越後七浦シーサイドラインの海岸線と日本海の景色がとてもきれいで何度も立ち止まり写真を撮りました。
この度はこのような素敵な賞に選んでいただきとても光栄です。ありがとうございました。
【審査員 講評】特定非営利活動法人 にいがた地域創造センター 理事長 棚橋 元
普段、道路は人や車が往来する場所ですが、ここではノルディックスキーの練習コースになっているようです。山間部で車の通行がほとんど無い早朝だからこそこうした利用ができるのでしょう。
画面中央に道路のカーブと直線を、右下に選手、左側上下に他のメンバーを配置した構図は絶妙です。背景の林や田んぼの緑にすがすがしい夏の朝を感じます。
【受賞者の方のコメント】
朝日を受けて一生懸命練習する眼差しに感動し撮らせていただきました。
本来、後続の選手は風の抵抗を避けるため正面からは顔が見えないらしいですが、たまたま上り坂になった事が幸いしてか三人の表情を写すことができました。
今季その努力の甲斐あって全国大会出場という話を保護者の方から伺いました、おめでとうございます!
【審査員 講評】写真家 中村 脩
小さな停留所に乗合バスが着き、旅人が横断歩道を渡る。1枚の写真がまるで映画の導入に見えてくる。
シンプルかつムダのない構成のおかげで想像が広がるドラマチックなワンショットだ。
クルマや人を写していないことも、作者が感じた印象を伝える上で良い選択だ。
【受賞者の方のコメント】
青い空と青い海、横断歩道、そしてバス停が映えていて、カメラのシャッターを切りました。良い風景が撮影出来ました。
夕暮れも撮影しました。夕日が沈む海と、逆光でシルエットになったバス停が印象的な一枚を撮影する事が出来ました。
自然と人の造った建造物が織り成す、素敵な風景の場所です。
【審査員 講評】一般財団法人 新潟県建設技術センター 理事長 金子 法泰
幹線道路と生活道路のコントラストを伝えている作品です。
ヘッドライトの明かりと街灯によりそれぞれの道が持つ特色が出ています。
街並みが大切に保存されていることがわかる地域において、新潟が誇る日本海と夕焼けの美しい景色を取り入れたことも高く評価しました。
【受賞者の方のコメント】
この度は「審査員特別賞」を頂戴し大変嬉しいです。
この作品は昨年10月中旬に出雲崎町の「妻入りの街並み展望広場」から撮影しました。私はこの歴史的な街並みが好きでよく写真を撮りに行きます。
今回は美しい夕焼けと街並みのコントラストがとても印象的な一枚を撮ることができました。
ぜひ、未来に残したい風景です。
受賞作品展示会についてはこちらからご確認ください。
使用権は、にいがた「道」フォトコンテスト実行委員会及び同実行員会機構団体に帰属しており、第三者が受賞作品を無断複製・転載を禁止します。使用したい場合はこちらから申請してください。
PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、Adobe社が提供するAdobe Readerが必要です。
Adobe Readerをお持ちでない方は、バナーのリンク先からダウンロードしてください。(無料)