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【地域の普及活動】魚沼農業普及指導センターの取り組みを紹介します
魚沼農業普及指導センターの取り組みを紹介します
水稲の春作業に向け、情報発信に取り組んでいます。
3月下旬を迎えましたが、魚沼地域はまだ一面の銀世界で、特に山沿いではここ10年で最も多い積雪となっています。
3月24日の水稲気象感応ほの積雪深 150cm
その中で、水稲の育苗ハウスの除雪や、種子の温湯消毒など、水稲栽培の開始に向けた準備は急ピッチで進められています。
育苗センターでは、は種に向け準備が進んでいます
普及センターでは、積雪の状況などを確認し、春作業に向けた情報発信に努めており、今後も引き続き、魚沼米の高品質・安定生産向け、地域一体となった取り組みを進めていきます。
2025年4月
石井 勝博
ふきのとうの高温干ばつ対策資材の効果を実証しています
魚沼市は、出荷量全国一のふきのとう産地です。
令和5年は、高温干ばつの影響で出荷量が減少しました。近年、夏の異常高温等に対応した安定生産技術の確立が求められています。
普及センターでは、今年、寒冷紗(かんれいしゃ)を用いた遮光による「高温干ばつ対策資材の効果の実証」を行いました。
実証ほに設置されている環境モニタリングシステム
実証ほの収穫物調査を行う様子
ブランド維持・発展に向けて、引き続き支援をしていきます。
2025年1月
伊藤 風智
▼寒冷紗(かんれいしゃ)について
化学繊維の束を布状に織ったもの。通気性があり、作物に直接かけて利用できる。
保温、 防霜、遮光、遮熱、地温上昇、害虫の飛来予防などの効果を持つ。(農林水産省ホームページより一部抜粋)
「魚沼コシヒカリ」のブランド維持・発展に向けて
4月より魚沼普及指導センターに配属となりました、新採用職員の仲田慎之介です。担当は作物です。
日々、先輩普及指導員と一緒に現地を周り、調査の手法や、魚沼地域の農業について学んでいます。
坪刈の様子
魚沼地域は、全国有数のブランド米「魚沼コシヒカリ」の産地となっています。
ブランドの維持・発展に向けて、一日でも早く、地域に貢献できる普及指導員になれるよう、先輩方から学んでいきます。
2024年10月
仲田 慎之介
▼普及指導員とは
農業者の皆さんに直接接して、農業技術の指導を行ったり、経営の相談に応じたり、農業に関する情報を提供したりすることを専門としている県の職員です。
「100年継続産地」の実現に向けて、経営継承支援の取組
魚沼市は、全国有数のユリ切り花産地です。戦前から始まったユリ生産を100年後の令和30年代まで維持し、さらに発展させることを目指す「100年継続産地」をスローガンに、経営の継承に向けた機運が高まっています。
魚沼農業普及指導センターでは、令和5年度に、経営継承の進め方や第三者継承を実践した事例等を専門家から学ぶ研修会を開催したところ、ユリ切り花生産者を始め、多くの農業関係者から参加がありました。
経営継承研修会の様子(令和5年)
令和6年度は、個別相談を希望する農業者に対し、事業継承士、中小企業診断士等の専門家を派遣する取組等を行っており、7月現在で、ユリ切り花生産者3名を含む4名を支援しています。
専門家からは「後継者と十分に話し合って継承計画を作ること」、「設備等の資産の継承だけでなく、技術やノウハウ等の知的財産を継承することが大切」などのアドバイスを受けており、各農業者は、それぞれの経営実態に合わせて経営継承の準備を進めています。
このように、当センターでは、外部専門家も活用しながら伴走型の支援に注力しています。今後も、円滑な経営継承の実現に向けて、農業者をサポートしていきます。
2024年7月
坂井 孝