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【地域の普及活動】十日町農業普及指導センターの取り組みを紹介します
十日町農業普及指導センターの取り組みを紹介します
「津南の雪下にんじん」生育は順調です
津南町は、初冬から春にかけて3カ月以上深い雪の下で栽培されるにんじんを「津南の雪下にんじん」としてGI(ジーアイ:地理的表示)による特定農産物に登録し、特産品に位置付けています。雪下にんじんは、雪の下で冬を越し、3月下旬から畑の除雪を行いながら収穫します。雪の下で過ごしたにんじんは甘く、特有の臭みが抜け、子供達にも人気です。
十日町農業普及指導センターでは、11月15日と12月9日の2回、津南雪下にんじん協議会の皆さんと一緒に、雪下になる前のにんじんを掘り取り、サイズや品質を調査しました。その結果、生育は順調でした。
この調査結果により、収穫時のサイズや出荷量が予測できるため、津南雪下にんじん協議会は、このデータを販売計画の作成に役立てます。
生育調査のために掘り取り
生育調査の様子
十日町農業普及指導センターでは、今後も津南雪下にんじん協議会の皆さんと一緒に産地の課題解決を進めていきます。
※地理的表示(GI:Geographical Indication)とは、農林水産物・食品等の名称で、その名称から当該産品の産地を特定でき、産品の品質等の確立した特性が当該産地と結びつているということを特定できる名称の表示を言います。
2023年1月
金子 由加莉
やっぱり「中干し」は重要ですね
適期中干しの重要性を広く知ってもらうため、展示ほを設置しました。
中干しとは、稲の生育が大きくなりすぎないように、田植え後30日頃に田んぼの水を抜いて土を乾かす作業のことで、実施する時期がとても重要です。
展示ほでは、中干しの開始時期を適期及び遅れて実施した2枚の田んぼを設置し、稲の生育を比べました。
適期中干しを始めた区(6月27日)
遅れて中干しを始めた区(7月2日)
中干しが遅れた田んぼは稲がバッタリ倒れましたが、適期に実施した田んぼは遅れた田んぼより稲の長さが2年連続で短くなり、稲の倒れ方が少なくなりました。
中干しが遅れた田んぼ
2022年10月
野本 明
地域活性化に向けた花ハス栽培の取り組み
「花ハス栽培先進地視察研修会」を開催
十日町市六箇(ろっか)地区では、令和2年度から地域活性化の一環として遊休農地で花ハス栽培を始めました。当初は十日町市の自治組織である振興会を中心に地域で管理していましたが、令和4年度は個人の栽培者が加わり栽培面積が延べ約40アールとなり、今年は市場出荷も計画されています。
そこで、栽培方法や出荷体制を学んでもらうため、十日町農業普及指導センター主催で、長岡市和島(わしま)地区・寺泊(てらどまり)地区の花ハス生産者の農場への視察研修を6月22日に実施しました。
研修では、実際の栽培で苦労している点や作業で工夫している点など詳しく話を聞くことができ、6名の参加者から活発な質問や意見が出され、今後始まる出荷に向け参考になったようでした。
研修の様子(長岡市寺泊地区)
地域活性化に向け、六箇地区の花ハス栽培の取り組みをこれからも応援していきます。
2022年7月
原 貴広