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【地域の普及活動】南魚沼農業普及指導センターの取り組みを紹介します
南魚沼農業普及指導センターの取り組みを紹介します
女性農業者対象のスキルアップ研修を開催しています
女性農業者は農業生産や経営の主要な担い手として重要な役割を果たしており、地域農業の発展に向け、今後も一層の活躍が期待されています。このため南魚沼普及指導センターでは、管内の女性農業者を対象に年間全3回のスキルアップ研修を行っています。
第1回目(7月10日開催)は、農村地域生活アドバイザー*で、株式会社ヤミーの貝瀬 節子さんを講師に、酪農をしながらジェラート店をオープンした経緯や現在の取組を伺い、乳製品を使ったお菓子の作り方を実習しました。
乳製品を使ったお菓子づくり実習の様子
2種のチーズケーキを食べ比べながら、参加者同士の交流も図られました。
2回目は、中越地域の女性経営者の講話や、スマート農機の実習などを予定しています。
普及指導センターでは、引き続き女性農業者に学ぶ機会を提供していきます。
*「農村地域生活アドバイザー」とは
農村地域において、自ら農業経営に取り組むとともに、農村女性の経営参画、社会参画、担い手の育成等の促進に意欲を持って貢献できる農業者で、新潟県が認定しています。現在、南魚沼地域では19名が活動しています。
2024年8月
松浦 弘子
園芸参入塾によるすいか新規生産者育成
南魚沼では、すいかの新規生産者育成に向けて園芸参入塾を年8回開催しています。
塾長によるすいか定植指導
園芸参入塾は、塾長と副塾長の協力のもと、2ほ場での実習をメインに実施しており、塾生が自身のほ場で即対応できるように工夫しています。八色(やいろ)西瓜生産組合、JAみなみ魚沼、普及センターが一丸となり、塾生の所得確保に向けて「絶対失敗させないぞ」という意気込みで活動しています。
2024年5月
野本 英司
▼園芸参入塾について
農業経営の幅を広げる園芸の導入・拡大を志向する農業者等を対象に新潟県が行う実践的、専門的な研修のこと。野菜、果樹、花き等の専門部門について、高度先端知識や技術を学ぶことができる。
農福連携の取組拡大
南魚沼地域では、これまで農福連携を進めるため、試験的に水稲育苗箱洗浄やすいかのマット洗浄に取り組んでいましたが、取組の拡大に向け、令和5年度に農業普及指導センター、市町、JA及び福祉事業所で連携体制を作りました。
この連携体制ができたことにより、JAが主体となり新たな取組事例が増加しました。具体的な作業は、生産者からすいか栽培で使用したマットをJAが回収し、福祉施設の作業所に持ち込み実施しています。この方法は福祉事業所から「作業所内で従事でき、利用者の移動負担が少なく取り組みやすい」と好評です。
すいかマット洗浄の様子
すいかマット洗浄の委託希望者は多いので、今後も連携体制を活用して取組の拡大を支援していきます。
※農福連携とは
障害者が農業分野での活躍を通じ、自信や生きがいを持って社会参画を実現していく取組。障害者の就労や生きがい等の場の創出となるだけでなく、農業就業人口の減少や高齢化が進む農業分野において、新たな働き手の確保につながるもの。
2024年3月
髙橋 弘幸
中山間地域の維持・発展を支援しています
中山間地域では担い手の減少や高齢化が進む現状を受け、持続可能な営農や集落機能の維持・発展に向けた取り組みが必要になってきています。県では、関係機関と連携し、ビレッジプラン2030として、地域住民を主体とした地域の将来プランづくりと実践、組織体制の整備などを支援しています。
南魚沼地域は、5地区で活動しており、南魚沼市後山(うしろやま)地区は取り組みを始めて3年目となります。今年度、南魚沼普及指導センターでは、農事組合法人を中心に農地を守っている後山地区の継続的な営農体制の構築に向けて、経営力強化を中心とした人材の受け入れ体制の整備について、次の話し合いを支援しています。
(1)新たな人材を雇用できる収益力の確保
・水稲栽培技術の改善指導
・コスト低減指導
・多様な事業に取り組める株式会社への組織変更に向けた支援
(2)就業環境の改善
・ほ場管理システムの導入支援
・就業規則整備の支援
組織変更の先進事例を学んだ研修視察の様子
農事組合法人では、先進事例視察研修や専門家を交えての打合せを実施し、経営力強化のための体制整備を進め、就業希望者の受け入れと育成・定着に向けた素地を作っていく予定です。
2023年12月
松浦 弘子