中越大震災から21年が経過しました。あらためて中越大震災がどのような災害であったかを知り、未来への備えについて考えましょう。
中越大震災の概要
2004(平成16)年10月23日午後5時56分、新潟県中越地方を震源とするマグニチュード6.8の地震が発生しました。震度計による観測が始まった1996年4月以降、初めて最大震度7を観測しました。川口町(現長岡市)の震度7のほか、小千谷市、山古志村(現長岡市)、小国町(現長岡市)で震度6強と中越地方の中山間地域で強い揺れが起こり、活発な余震活動も発生して被害は甚大なものとなりました。本県で発生した地震としては1964(昭和39)年の新潟地震以来の規模で、長野県、群馬県、福島県などでも震度5弱を観測しました。また、長岡市内を走行中だった上越新幹線の車両が脱線する等、交通網は甚大な被害を受けました。
人的被害は死者が68人(うち災害関連死は52人)、負傷者が4,795人。建物被害は全壊3,175棟、半壊13,810棟。一部破損は104,619棟に上りました。
震災後、被災地域には震災の記憶と記録を伝え防災意識向上のきっかけとなる4施設、3公園の拠点が設置され、「中越メモリアル回廊」として結んだ各施設では復興の軌跡に触れられるだけでなく、災害に対する学びや防災人材の育成のほか、地域の交流会などに利用されています。

妙見の大崩落/写真提供:長岡市 脱線した上越新幹線の車両/写真提供:長岡市
未来の災害への備えについて
地震はいつどこで発生するかわかりません。だからこそ、日ごろからの備えが大切です。
基本的な備えとして、まずはお住まいの地域のハザードマップを確認し災害リスクを知ることが第一歩です。
次に、住まいの耐震化や家具の固定など、安全な住環境を整えましょう。
さらに、食料・飲料水の備蓄に加え、携帯トイレや衛生用品など災害時に必要なものを準備しましょう。
また、地震保険・共済への加入も、万が一に備える手段のひとつです。
自分自身と大切な人の命を守るために、未来の災害に向けて、できることから一歩ずつ備えていきましょう。