ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
現在地 トップページ > 新潟県水産海洋研究所 水産・研究情報 > 持ち込まれた魚(平成26年4月9日) ナミクダヒゲエビ

本文

持ち込まれた魚(平成26年4月9日) ナミクダヒゲエビ

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0059894 更新日:2019年9月2日更新

ナミクダヒゲエビ(十脚目クルマエビ上科クダヒゲエビ科)

ナミクダヒゲエビの画像
ナミクダヒゲエビ

水産海洋研究所撮影
全長:127.5mm 頭胸甲長43.1mm 体重24.5g

特徴

学名:Solenocera melantho

  • 体は淡褐色で、各腹節の後縁に薄い赤色の横縞がある。尾節の末端部および第1触角は赤色。
  • 第1触角の鞭状部は短く、頭胸甲長の1.2~1.5倍。
  • 額角は短く、上縁には8~9歯がある。
  • 第3腹節後半から正中隆起が始まる。第6腹節正中隆起は小棘に終わる。
  • 尾節の背面には縦溝があり、側縁末端近くに1対の不動棘がある。

背面の画像
背面

額角の画像
額角

尾節と尾肢の画像
尾節と尾肢

採捕の状況

採捕日時:平成26年4月9日
採捕場所:村上市岩船沖 水深80~90m
漁業種類:板びき網(新潟漁業協同組合岩船港支所所属)
情報提供:板びき網漁業者の方から最近よく入網するとの情報をいただきました

分布

インドネシア近海の水深120~200mのほか、オーストラリアやインド沿岸からも報告がある。
日本からは熊野灘、神奈川県や和歌山県沖の水深150~400m、鹿児島県沖や東シナ海からも報告がある(林、1992)。

その他

  • 本標本は、尾節に1対の不動棘を持つ、第1触角鞭状部(42.4mm)が頭胸甲長(33.4mm)の1.3倍程度であるなどの特徴をもつことから、林(1992)の検索表に従い、ナミクダヒゲエビと同定した。
  • 本種は2013年6月の岩船沖の板びき網調査でも1個体が確認されている。日本海からの本種の報告はこれまで確認できず、これらの個体が日本海からの初めての記録である可能性がある。
  • 鹿児島県の錦江湾では、深海性エビとしては比較的漁獲量が多く肉質も良好であることから、「あかえび」として刺身や天ぷら、塩焼き、寿司だね、唐揚げなど食用として利用されている。

「持ち込まれた魚の一覧」へ戻る

<外部リンク> 県公式SNS一覧へ