海で採捕されたニホンウナギ(ウナギ目ウナギ科)

ニホンウナギ
水産海洋研究所撮影
全長:83.6cm 標準体長:81.7cm 体重:716g
特徴
学名:Anguilla japonica
- 体の背側は暗色、腹側は白色で、まだらの斑紋が無い。
- 背鰭起部は肛門上方よりかなり前方にあるが、胸鰭後端と肛門の中間点より後方。
- 下顎は上顎より前に突出する。
- 側線孔は体の後方へ続く。
採捕の状況
採捕日時:平成25年12月5日
採捕場所:新潟沖 北緯38°14.373′東経138°48.265′水深285~341m
漁業種類:沖合底びき網
分布
河川の中・下流域、湖沼、河口域、沿岸海域
北海道太平洋側~三陸地方北部(少ない)、青森県~福井県(少ない)、伊豆諸島、小笠原諸島(稀)、三陸地方南部~紀伊半島、近畿地方~中国地方、島根県隠岐、四国、対馬、五島列島、九州、屋久島、琉球列島;
朝鮮半島全域(西部と南部に多い)、台湾、澎湖諸島、中国沿海の各省、四川省成都・重慶~陝西省南部の揚子江海域、海南島(日本産魚類検索第三版より)
その他
- 眼に気泡が入った状態であった。これは底びき網で水深300mから引き上げたことによる水圧の変化によるものと推測される。
- 新潟県沿岸海域では、1955年に佐渡及び粟島沖で底びき網により雌雄各1個体が採捕された記録がある(Honma, 1958)。日本海の海域でニホンウナギが採捕される事例は少なく、珍しい。
- 本標本の同定には、日本産魚類検索第三版による検索のほか、岡村ほか(2001)によるニホンウナギとヨーロッパウナギの判別関数式やEge(1939)の検索表などを用い、外国産種の可能性も考慮して同定を行った。

眼と口
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