新型コロナウイルスを想定した「新しい生活様式」の推進などにより、インターネットを利用する機会が増え、ネット通販のトラブルも多くなっています。上記の相談の他、「代金を支払ったのに商品が届かない」「格安のブランド品を注文したが届いたのは模倣品のようだ」といった相談も寄せられています。
通信販売は訪問販売や電話勧誘販売等のような不意打ち性がないため、クーリング・オフ制度が適用されません。返品の条件については、事業者の判断に任されており、「返品出来ない」とすることも禁じられてはいません。
返品条件について表示がない場合は「商品が届いてから8日間は返品可能。」と解釈してもよい、とされています。返品にかかる費用は特約がなければ、消費者が負担することになります。
- の相談者には通信販売の返品について説明し、クーリング・オフは適用外であることを伝え、オンラインショップのHP上の返品特約を確認するよう伝えました。
- の相談者には、注文したサイトのHPに返品・解約について記載がないか確認するよう伝えたところ、「『注文後5日以内に代金振り込みがない場合はキャンセルとなる』という記載があった。」とのことなので、代金の振込みはしないこと、注文はキャンセルする旨のメールを送付するよう助言しました。この相談事例のサイトは家具店になりすました偽サイトであると思われます。
サイト上に事業者の住所や電話番号等の記載がない、ブランド品、メーカー品で価格が極端に安い、振込先の口座が個人名義である、等のサイトはお金の搾取等を目的とした詐欺的なサイトである可能性が高いです。
インターネットを利用した買い物は商品の種類や価格等が比較でき、様々な情報を収集できるなど便利な点があります。注文する前には広告表示だけでなく、契約内容や返品についての条件、事業者の連絡先、住所、電話番号、責任者、販売価格、商品の引渡時期などの記載があるかよく確認しましょう。「特定商取引に関する法律に基づく表記」という箇所に記載されています。
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