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【相談事例】賃貸住宅退去時のトラブル

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0263965 更新日:2020年3月16日更新

相談事例

困り顔の若者

アパートを退去したら、高額な修繕費の請求が!賃貸住宅退去時のトラブル

事例(1)

 4年間住んだ賃貸アパートを退去することになり、修繕費として壁紙とふすまの張り替え、ハウスクリーニング等の高額な請求を受けた。きれいに使っていたつもりなので納得できない。

事例(2)

 「ペット可」の賃貸マンションだったのに、退去するに当たり、貸主から、ペットの臭いを理由に、消臭消毒代と畳の表替代を請求された。支払わなければならないか。

消費者庁イラスト集より

アドバイス

  賃貸住宅を退去する時、賃借人には原状回復義務があります。「原状回復」とは、賃借人の故意や過失によるキズ・汚れ等が生じた場合にそれらを復旧することをいいます。したがって、経年劣化、自然損耗、通常生活の範囲で発生する損傷(壁紙やふすま、床面等の日焼け、色あせ、微細なキズ等)の修繕費用は貸主負担とされています。

  しかし、現実には貸主があらゆる損傷の補修費を賃借人に負担させたりするトラブルの相談が多く寄せられています。

  このため、国土交通省は原状回復の費用負担のあり方について、一般的な基準を「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」として公表しています。法的な強制力はありませんが、ガイドラインを参考にしながら、請求明細と照らし合わせて話し合いを進めましょう。    

合意が得られない場合は、民事調停や少額訴訟を利用する方法もあります。

  事例(1)の相談者には、貸主に修繕費の内訳が分かる明細書等を発行してもらうよう伝え、ガイドラインを参考にして、納得できない点があれば貸主に書面で通知し、話し合うよう助言しました。

  事例(2)の相談者には、「ペット可」の物件であっても、ペットによる臭いや汚れ等は、経年劣化や通常の使用による損傷とは判断されず、原状回復費用を請求される場合があることを伝え、明細書等の内容を検証し、貸主と話し合うよう助言しました。

トラブルにあわないために

 契約を結ぶ前に、重要事項と契約内容について十分な説明を受け、確認したうえで契約し、入居時や退去時の立ち合いの際には、部屋の状態を写真に撮っておくなど、修理トラブルに備えましょう。

電話を受けている女性相談員

消費者庁イラスト集より

 

 

 

 

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