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森林研究所たより 年頭にあたって(林業にいがた2017年1月号記事)

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0058602 更新日:2019年3月29日更新

謹んで新春のお慶びを申し上げます。

森林研究所は、「森林資源の有効利用による林業振興のための研究開発」を試験研究の推進方向とし「林業の持続的かつ健全な発展と森林の有する多面的機能発揮のための技術開発」を目的として試験研究を行っています。

また、その役割として「森林・林業施策の技術面からの支援」及び「地域や産業からのニーズに対応した林業経営の維持発展や現場での諸問題を解決するための研究開発」が求められています。

今年度は、その目的により「森林資源の利用促進による林業の振興」と「森林の有する公益的機能の発揮」の2つに分けて、前者で9課題、後者で7課題に取り組んでいます。

ところで、当森林研究所には、研究成果として新たに開発し品種登録や商標登録を行っているものがあります。

林業振興のための「新たなきのこ」の品種登録と松くい虫抵抗性アカマツの商標登録で、「にいがた千年松」は公益的機能の維持に貢献しています。

きのこ関係では、現在も登録継続中の「越のわらべ」「雪ぼうし2号」「新潟森研Pn1号」「越のわらべ2号」と登録出願中の「雪ぼうしN-1」です。この中で、ぶなしめじ「越のわらべ」とえのきたけ「雪ぼうし2号」は商品化され販売されていましたが、現在は、ニーズの変化等により生産されていません。「雪ぼうし2号」については、パッケージデザインまで考案し生産支援していたわけですが、なかなか消費者まで届かなかった印象があります。

当時、スーパーで見かけると購入し食べていましたが、歯ごたえも良くおいしかったと記憶しています。残念ながら、あまり見つけることができないうちに生産が終わってしまったようです。

「雪ぼうしN-1」は、「雪ぼうし2号」と市販品種との交配により、栽培管理が容易で栽培日数の短縮が図られた品種で、食感及び食味についても「雪ぼうし2号」の良さを引き継いでいます。現在は、試験栽培に取り組んでいる段階ですが、生産者の所得向上に大いに寄与できる可能性が高い品種と考えています。

この研究成果を実際に普及させ、生産者にとって魅力的な品種にするため、地域とともに販売戦略を検討し、新たな「雪ぼうし」の普及販売を実現したいものです。

おわりに、職員一同、皆様に喜んで活用していただける研究成果をより早く多く出せるよう努めて参りますので、今後とも一層のご支援・ご協力をお願いして、年頭にあたってのご挨拶といたします。

松くい虫抵抗性アカマツ「にいがた千年松」 の画像
松くい虫抵抗性アカマツ「にいがた千年松」

雪ぼうしN-1の画像
雪ぼうしN-1

キャラクター 所長 高橋 喬の画像

キャラクター

所長 高橋 喬

 

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