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佐渡の金の生産技術

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0806775 更新日:2026年3月24日更新

佐渡さどの金きんと採掘方法さいくつほうほう

佐渡さどでとれた金きんの種類しゅるいは?

「佐渡島さどの金山きんざん」は、「目めに見みえる金きん」である砂金さきんがとれた西三川砂金山にしみかわさきんざんと、硬かたい鉱石こうせきの中なかにある「目めに見みえない金きん」がとれた相川鶴子金銀山あいかわつるしきんぎんざんの大おおきく2つのタイプの鉱山こうざんに分わけることができます。世界せかいでは機械きかいが使つかわれていた時期じきに、それぞれの金きんの特徴とくちょうに合あわせて人力じんりきで金きんを採掘さいくつしました。

砂金鉱床さきんこうしょう(西三川砂金山にしみかわさきんざん)

砂金さきんをとるために「大流おおながし」という方法ほうほうを使つかいました。山やまの土つちを掘ほり崩くずして川かわに落おとし、人工的じんこうてきに作つくったため池いけから一気いっきに水みずを流ながし砂金さきんを含ふくんだ土砂どしゃを洗あらい流ながし、最後さいごに川底かわぞこに残のこり細こまかな粒つぶとなった金きんである砂金さきんを集あつめます。

砂金鉱床の画像
目に見える金(砂金)

鉱脈鉱床こうみゃくこうしょう(相川鶴子金銀山あいかわつるしきんぎんざん)

硬かたい岩盤がんばんにある金銀きんぎんを含ふくむ石いし(鉱石こうせき)を掘ほっていきます。多おおくの金きんを得えるために、採掘方法さいくつほうほうを工夫くふうして鉱石こうせきを掘ほっていきました。黒くろいしまは銀黒ぎんぐろと呼よばれ、金きん・銀ぎんが特とくに多おおく含ふくまれています。

鉱脈鉱床の画像
目に見えない金(金鉱石)

どうやって採掘さいくつしていたの?

大流おおながし(砂金鉱床さきんこうしょう)

水源すいげんから水みずを引ひき(a)、水みずを貯ため(b)、採掘さいくつしている場所ばしょに水みずを引ひき(c)、山やまの地層ちそうを掘ほり崩くずし(d)、不要ふような土砂どしゃ交まじりの水みずを流ながし去さり(e)、砂金さきんを採とっていました(f)。

おおながしの画像

様々さまざまな採掘方法さいくつほうほう(鉱脈鉱床こうみゃくこうしょう)

露頭掘ろとうぼり:山やまの表面ひょうめんに出でている金きんや銀ぎんを含ふくむ鉱脈こうみゃくをまわりの土石どせきごと掘ほりとる方法ほうほう

ひ追おい掘ぼり:山やまの表面ひょうめんに出でている鉱脈こうみゃくを追おいかけて掘ほり進すすんでいく方法ほうほう

坑道掘こうどうぼり:あらかじめ鉱脈こうみゃくがどこにあるかを調しらべ、山やまの横よこから水平方向すいへいほうこうにトンネルを掘ほって、地中ちちゅうにある複数ふくすうの鉱脈こうみゃくを同時どうじに掘ほり進すすめる方法ほうほう

様々さまざまな採掘方法の画像

採掘さいくつするときに困こまったことは何なに?

相川鶴子金銀山あいかわつるしきんぎんざんでは、坑内こうないの湧水ゆうすいや換気かんきの問題もんだいが出でてきましたが、掘削くっさく・測量技術そくりょうぎじゅつのおかげで、採掘作業さいくつさぎょうが効率こうりつよく進すすめられるようになりました。

南沢疎水道みなみざわそすいどう

相川金銀山あいかわきんぎんざんの坑内こうないの湧水ゆうすいを外そとに出だすために5年間ねんかんかけて掘ほられた排水坑道はいすいこうどうです。全長ぜんちょう約1kmの坑道こうどうは全すべて手作業てさぎょうで掘ほられました。現在げんざいも坑内こうないの湧水ゆうすいを日本海にほんかいへ流ながし続つづけています。

南沢疎水道の画像
撮影:天野尚

大切山間歩おおきりやままぶ

この坑道こうどうの大おおきな特徴とくちょうは、金きんを掘ほるための坑道こう道に並行へいこうして、換気用かんきようの坑道こうどうが掘ほられていることです。2本ほんの坑道こうどうを部分的ぶぶんてきに接続せつぞくさせて、空気くうきの循環じゅんかんを良よくする工夫くふうがされています。
※間歩まぶとは、鉱山こうざんで鉱石こうせきを取とるために掘ほった穴あなのこと、坑道こうどう。

大切山間歩の画像

小判こばんはどうやってできるの?

鉱石こうせきから小判こばんがつくられるには、大おおきく分わけて2つの工程こうてい((1)鉱石こうせきから金きんを取とり出だす (2)取取りり出だした金きんを使つかって小判こばんを作製さくせいする)がありました。佐渡さどの金銀山きんぎんざんでは、日本にほんですでに導入どうにゅうされていた技術ぎじゅつをさらに発展はってんさせ、当時とうじ最先端さいせんたんの技術ぎじゅつを使つかって小判こばんを作つくっていました。

鉱石こうせきから金きんができるまで

金銀きんぎんを含ふくむ鉱石こうせきは、当時とうじ最先端さいせんたんの技術ぎじゅつを使つかを使って、銀ぎんや不純物ふじゅんぶつが取とり除のぞかれ、金きんだけを取とり出だしていました。

鉱石こうせきから金きんができるまで

金(きん)から佐渡小判(さどこばん)ができるまで

取とり出だした金きんを溶とかして、のべ板状いたじょうにして、小判こばんの形かたちに切きり分わけ、模様もようをつけて、表面ひょうめんをきれいにして完成かんせいさせます。佐渡さどの小判こばんには佐渡さどの「佐さ」の字じが刻きざまれました。

金きんから佐渡小判さどこばんができるまで

金きんのおもしろい特徴とくちょう

金きんは、美うつくしく光ひかり輝かがやき、錆さびたり色いろが変かわったりすることもほぼなく、加工かこうも比較的ひかくてき楽にできます。また、世界全体せかいぜんたいでも量りょうがとても少すくないことから、古ふるくからその価値かちが認みとめられています。佐渡さどの金きんは小判こばんとして使つかわれましたが、現代げんだいの生活せいかつの中なかの中で、金きんは身近みぢかな存在そんざいです。では、金きんの特徴とくちょうとそれを生いかした例れいを見みていきましょう。

特徴とくちょう1)変化へんかしない(錆さびない・酸さんに溶とけない)

空気くうきや水みずに触ふれていても錆さびたり色いろが変かわったりすることもほぼありません。また、ほとんどの化学物質かがくぶっしつに反応はんのうしないので溶とけたりもしません。※ただし、王水おうすい(濃塩酸のうえんさんと濃硝酸のうしょうさんをまぜたもの)は金きんを溶とかす数少かずすくない液体えきたいの一ひとつとして有名ゆうめいです。

特徴とくちょう2)糸いとのように細ほそくのばしたり、厚あつみを薄うすくすることができる

1グラムの金きんは、なんと約やく3,000mの長ながさまで細ほそく伸のばすことができます。その際さいに金きんの太ふとさは5ミクロン(ミクロン=1mmの1000分ぶんの1)となります。人間にんげんの髪かみの毛けが60~80ミクロンですので、それよりもさらに細こまかいということです。また、1グラムの金きんを叩たたき続つづけると、薄うすく広ひろがって1m四方しほう位くらいの大おおきさ(厚あつさ0.2ミクロン)まで広ひろげることができます。金きんを薄うすくのばしたのが「金箔きんぱく」と呼よばれるものです。

特徴とくちょう3)熱ねつが伝つたわりやすい、電気てんきを通とおしやすい

この特徴とくちょうを活いかしてスマートフォンやパソコンなどの電気でんきをよく通とおす必要ひつようのある部品ぶひん(電子機器でんしききなどの頭脳部分ずのうぶぶんとなる「半導体はんどうたい」の回路かいろ)などに使つかわれています。

※参考さんこう:金きんを生うみ出だす「都市鉱山としこうざん」とは・・・使つかわなくなったスマートフォンなどの電子機器でんしききから、金きんなどが使つかわれている部品ぶひんを溶とかして再利用さいりようすることができます。人間にんげんが作つくった様々さまざまな物ものから、金きんなどの資源しげんを回収かいしゅうしてリサイクルすることを、鉱山こうざんを掘ほることにたとえて「都市鉱山としこうざん」と呼よんでいます。日本にほんは世界せかいでもトップレベルの「都市鉱山としこうざん」で、推定すいてい約やく6,800トンの金きんが眠ねむっているといわれています。

特徴とくちょう4)比重ひじゅうがとても大おおきい

金きんが他ほかの物質ぶっしつより重おもい性質せいしつを利用りようして、砂金さきんを含ふくむ土砂どしゃを入いれた皿さらや板いたに水みずを入いれてゆすると、砂金さきんだけを集あつめることができます。
※比重ひじゅう:その物ものと同おなじ量りょう(大おおきさ・体積たいせき)の水みずの重おもさを比くらべた時ときに、水みずよりも何倍なんばい重おもいかを比くらべたもの。