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左の図のように未照射の果実でコルク果の判別を行うのは困難です。
しかし、中央の1000lmの光照射を行うと、内部の正常な果肉は光を透過するのに対して、障害を生じている部分は影となるため判定が可能となります。
実際に半割した果実では内部にコルクが生じていることが確認できました。
このように、果実の赤道部からていあ部に光束1,000lm、投光径30mmの光を照射し、果肉内部の陰影を確認することで簡易にコルク果を判別できるようになります。
光束500ルーメンで投光径300mmの場合では、透過深度25mmで光源を当てた周囲だけが透過する状態になり、果実表面のみ透過して果肉の奥までは見通せません。
一方、光束1000ルーメンで投光径300mmの場合では、透過深度35mmで果実の1/3程度を透過する状態になり、障害を確認したい位置を均一に透過するのでコルクの影を容易に見つけることができます。
光束2000ルーメン以上では、透過深度40~50mmでハレーションが大きく、コルクによる影まで消えてしまうため確認は困難となります。
以上のことから、光束1000ルーメン、投光径300mmの条件をお勧めします。
果実のやや凹みのある部位を確認し、そこを狙って照らすことで障害果を素早く判別することができました。
当センターの職員は、判別精度98%、判別時間5秒/果で障害果を判別できました。
「ル レクチエ」は、黄化してくると果皮が傷つきやすくなるため、果実カラーチャート3~4の段階で仕分け作業を行い、その際に同時にOPP袋等に袋詰めを行います。
本判別法では袋詰めされた状態でも判別可能であり、果実カラーチャート3.5~4.0から出荷までの間で行うことができます。
先にも説明した通り、「ル レクチエ」の果皮は黄化してくると傷つきやすくるため、果実に直接あたる部分にはスポンジゴムを2重に仕掛け、クッション性を持たせて傷つけない工夫と更に光を漏らさない工夫が必要となります。
そこで、スポンジゴムは投光器側に穴径の大きいもの、外側に投光器の投光径と同等の穴をあけたものをそれぞれ接着します。
これにより、クッション性や光の漏れを起こさず、連続性が安定し、作業性も向上します。
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