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肥育経営では、素牛価格を抑制するため、経営形態の転換がみられます。
これまでの10か月齢で市場から導入し、30か月齢まで肥育していた体系を改め、より若齢の4か月で導入する体系や、素牛を自家産で確保しようとする一貫経営に転換し、導入月齢を早めるものです。
しかし、出荷月齢を30か月齢とすると、在籍期間がこれまでの肥育体系よりも長くなることになり、出荷の回転数、年間出荷頭数が減少してしまいます。
上の図は月齢と体重の関係を示したものです。
24か月齢で出荷をする場合、肥育期間だけでこれまでと遜色ない体重を得ようとすると図中の赤色で示したような急激な肥育が必要となります。
しかし、緑色で示したように哺育期間から肥育を開始することで緩やかな肥育速度でも目標の体重まで到達することが可能となります。
そこで、緑色で示したようなスムーズな肥育のための哺乳技術を開発しました。
上のグラフは月例と補乳量の推移を示しています。
青色の線は目標の群馬県哺乳ロボット事例の最大12L/日哺乳となり、赤色の線はこれまでの慣行で最大6L/日となります。
飲み残し、軟便や下痢で青色の階段を登れない子牛向けに、最大10L/日(緑色)でも肥育を行いました。
上のグラフは体重の推移を示しています。
群馬県哺乳ロボット事例と同様の最大12L/日体系と最大10L/日体系はともに標準的な発育を大幅に超える初期発育を確保しており、特に最大12L/日体系が最も発育が優れていました。
上の表は4か月齢到達時点の発育成績です。
哺乳量を最大10L/日にとどめた場合でも4か月齢で180kg超を達成し、日齢体重も約1.5となることから、24か月齢出荷を達成できる発育ペースが確保可能となりました。
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