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小千谷市を中心とした長岡地域や魚沼地域の夏まきカリフラワー産地では9月から11月まで品種を組み合わせて連続出荷が行われています。しかし、これまで10月下旬~11月初旬の収穫に使用していた品種「はくすい」が販売中止となったため、代替品種が求められています。そこで、これに替わる有望品種「豊月」を選定しました。
「豊月」は、定植時期が8月中旬から9月上旬までで、10月中旬から11月に収穫する作型が適しています。この作型ではA品率はおおむね70%以上が期待できます。8月上旬定植ではA品率が低下するため、「豊月」には合いません。また、同じ定植時期では、主要品種「雪まつり」より収穫まで日数がやや長くなります。
「豊月」の花らいは豊円形で厚みがあります。花らいの肥大が進むと軽微な隙間が生じやすくなるので、適期で収穫します。収穫適期における花らい障害の発生は「雪まつり」より少なく、品質は高いです。
その他の「豊月」の特徴を挙げると、花らいの包葉性は強いですが、完全に花らいを覆うまでではないので、肥大後半には折葉作業が必要です。外葉の横幅がやや広いですが、倒伏しにくいです。また、花らい周辺の葉柄は太く、横に張りやすいので、調整・梱包にはやや時間がかかります。
「豊月」は「はくすい」に比べ収穫適期が長いため、産地の状況に応じてより柔軟に導入することができます。早生品種や晩生品種との組み合わせの選択肢も広がると考えられます。
本品種を導入することで産地の出荷計画に寄与し、連続出荷が可能となります。導入対象は、準高冷地を除く魚沼地域、長岡地域の秋どりカリフラワー生産者です。なお、本情報は、試験を行った長岡市川口地区にある中山間地農業技術センターほ場、標高128mの結果をもとに作成しました。
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