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【魚沼】メンタルヘルスシリーズ第4回 「自律神経を整えましょう」
徐々に暖かい日が増え、雪景色から新緑がきれいな季節へ移ってきました。春は、進学や就職、引越し、転勤など生活においても変化が起きる季節です。
生活環境が変化する季節は、普段より私たちの身体にストレスがかかりやすく、身体にも心にも不調が現れやすくなります。
メンタルヘルスシリーズ第1回では、暑さや寒さ、環境の変化がストレス反応を引き起こし、心身に影響を与えることもあるということを紹介しました。
シリーズ第4回では、季節や環境の変化がどのような仕組みで心身に影響を与えるのか、どのように対応したらよいかについて考えてみましょう。
(1)身体の調子を整える仕組みとは?
私たちの身体の調子を整えるために働いている器官の一つが、神経です。 私たちの身体の中には神経が張り巡らされていて、脳からの信号や身体の外からの情報を全身に伝えてくれるので、私たちは状況に応じて、身体を動かしたり、体温や脈拍数を調整することができます。
例えば、サッカーボールが目の前に転がってきたら相手に向かって蹴るといった行動をとりますが、それは脳からの信号指令を受けた神経が足の筋肉を動かしているということです。
神経には、身体に起こっている状態の情報収集を行う末梢神経と、情報収集を受けて指令を出す中枢神経があります。
情報収集を行う末梢神経には、身体を動かすという行動に関係がある体性神経と、体温や脈拍数の調整をして身体の調子を整えるときに関係してくる自律神経があります。
この自律神経が不調になると身体のバランスが崩れ、さまざまな身体の不調が現れやすくなります。
(2)自律神経とは?
自律神経は、呼吸する、汗をかく、血液を循環させる、体温を調節する、といった、普段私たちが無意識に行っている行動を調整している神経です。
自律神経には、緊張・集中時に活発になる交感神経と、休息・リラックスさせる働きをもつ副交感神経があります。
活動している日中は交感神経の働きが主となり、夜は身体を休めるために副交感神経の働きが主となり働いています。
ふたつの神経が上手にバランスをとることで、私たちは心身の健康を保っています。
(3)季節と自律神経は関係ある?
季節が変わるときには、自律神経のバランスが崩れやすい要因が多く潜んでいると考えられています。
特に、冬の寒い季節から春の暖かさに移り変わっていく過程では、日々の気温の変化が大きく、ストレスを感じやすくなります。また、春は、生活環境が変わりやすい季節です。新しい環境になると、緊張することが増え、不安やストレスを感じやすくなります。
そういった状況では、交感神経の働きが活発になりやすく、副交感神経とのバランスがうまくとれずに、身体的・精神的に不調が出てきやすくなります。
「自律神経失調」とは、身体を機能させる自律神経のバランスが崩れてしまい、心身に様々な不調が現れる症状の総称です。「自律神経失調症」は、内臓や器官病変ではありませんので、病院で検査をしても「異常なし」と判断されることが特徴です。
遺伝的な体質、性格、ストレスなどの感受性により、症状の現れ方は千差万別ですが、例えば、次のような症状です。
- 疲れやすい、不眠(眠い)、食欲がない
- 不安、イライラする、やる気がでない
- 頭痛、肩こり、動悸、めまい、息切れ
- 胃痛、腹痛、下痢、便秘
(4)自分に合ったリフレッシュ方法を見つけましょう
自律神経のバランスを回復させるためには、今働き過ぎている神経とは違う神経を活性化させることが必要です。
特に春は、気温の変化や環境の変化によるストレスが神経に影響しやすいため、交感神経が活発になりがちです。つまり、副交感神経を意識して活性化させると、自律神経のバランスが取れるようになります。
副交感神経を活性化させる方法には、以下のようなものがあります。自分に合ったリフレッシュ方法を見つけて、心身の調子を整えましょう。
(1)ゆっくり長く深く呼吸する
緊張していると、交感神経が主に働き、呼吸も浅く速くなってきます。
そのようなときに、ゆっくり長く深く呼吸すると、副交感神経の働きが高まり、身体の末梢まで血液が流れて、リラックスすることができます。
(2)生活のリズムをつくる
「起きる時間」、「寝る時間」、「食事の時間」が毎日なるべく同じ時刻になるようにしましょう。
生活に決まったリズムが出てくると体の中のリズムが整い、自律神経のバランスは乱れにくくなります。
朝に太陽の光を浴びるのも効果的です。
生活のリズムをつくる
(3)ビタミンB1、C、カルシウムを摂る
ストレスを感じると不安や緊張から交感神経が主に働きます。
ストレスに強くなる栄養素として、ビタミンとミネラルがあげられます。ビタミン(B群、Cなど)は、神経を落ち着かせ、脳細胞を活性化する力があり、ミネラル(カルシウム、鉄など)は、筋肉、神経内でさまざまな生理機能を調整する役目を果たしています。
身体の中からストレスに強くなるために、バランス良い食事に心掛けてください。
- ビタミンB1:豚肉、ほうれん草、ご飯(白米、玄米、発芽米)など
- ビタミンC:レモン、いちご、キウイ、柿など
- カルシウム:牛乳、ヨーグルト、小松菜など
ビタミンB1、C、カルシウムを摂る
(4)運動をして、リラックスする
休養の仕方には、横たわって身体を休める方法(適切な休養)だけでなく、趣味や旅行、運動、家族団らんで心身を養う方法(積極的休養)もあります。
自律神経を整えるためには適度な運動が必要ですし、副交感神経を働かせるためには、ゆっくりとした、深く呼吸ができるような運動がお勧めです。
ヨガ、ストレッチ、ウォーキングといった運動が、交感神経をあまり刺激せず、全身の血流を良くし、心身の緊張を解て、リラックスすることができます。
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「積極的休養」でリフレッシュ
関連リンク
【厚生労働省】休養・こころの健康<外部リンク>