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どうして猫はセンターに?~あなたの身近にも「猫の多頭飼育崩壊」 【新潟県動物愛護センター】
動画で学ぼう!猫の多頭飼育崩壊について
動画 1 こんなにも身近にあったの編
動画1では、どうして年間600匹も譲渡しているのに、センターのねこはいなくならないのか?を詳しく説明します
動画 2 ねこの繁殖力はハンパにゃい編
多頭飼育崩壊によってセンターに引き取られるネコがたくさんいます。 動画2では、「ねこの繁殖力」について詳しく説明します
動画 3 多頭飼育崩壊の実態編
動画3では、多頭飼育崩壊の実態について詳しくお説明します。キーワードは「早期発見」!
どうしてねこはセンターに?
令和2年度に愛護センターに収容された犬は54頭でうち飼い主からの引取りは6頭でした。これに比べ、猫の収容頭数は696頭で飼い主からの引取りは384頭にもなります。なぜ猫の引取り数が圧倒的に多いのでしょうか。
令和2年度にセンターに犬や猫の引取り申請をした飼い主の引取り理由では、両者とも飼い主の病気や高齢といった理由が上位に上がりますが、猫については「繁殖により増えた」という理由が圧倒的に多いです。それはどういうことなのでしょうか。
おそるべし!猫の繁殖力
猫の繁殖力はとても強力で、それは猫そのものの生態によるものです。
犬とは異なり登録や係留の義務がないことから、県内には、首輪をつけずに自由に外に出す飼い主さんも多く、不妊・去勢手術をしないと簡単に数が増えてしまいます。
また「かわいいから」「かわいそうだから」という無責任な理由で野良猫に餌をあげてしまう方も少なくありません。餌やりさんにも飼い主と同様に猫の管理者としての責任があります。
このように、何の気なしに野良猫に餌やりをしたり、手術しないで複数の猫の飼育をしたことが原因で、1年後には多頭飼育崩壊に陥ってしまう方がおり、近所からの苦情や飼い主本人からの相談がたくさんセンターに寄せられています。
誰もが陥る可能性のある猫の「多頭飼育崩壊」
センターが飼い主から引き取った猫のうち半数以上が多頭飼育となってしまった人からです。「多頭飼育崩壊」と聞くと特別なことと思うかもしれませんが、そんなことはありません。どこの地域でも起こっている身近な問題なのです。
多頭飼育になってしまう方は精神的・身体的・経済的な問題を抱えている傾向があり、特に近年は高齢の方からの相談が増えています。飼育のきっかけは餌やりで、屋内外出入り自由で飼育していた方が大半を占めます。 孤立されている方が多く、相談者もいないため猫の数が増え続け、これ以上どうしようもなくなりセンターに相談、近隣住民の苦情となってセンターが探知するケースがほとんどです。
多頭飼育「崩壊」になる前に!未然に防止!
なんといっても重要なのが不妊去勢手術です。最初の1匹のうちに手術をしておけば、数が増えることはありません。不妊手術にはたくさんのメリットがあります。親族や知人が猫の世話を始めたら、できるだけ早く不妊去勢手術をするようお声がけください。
そして、適正な頭数を適正に飼養すれば、糞尿被害や鳴き声等で近所に迷惑をかけることもなく、飼い主も猫も、近隣住民も、みんなで幸せな生活が送れます。
猫の多頭飼育崩壊=猫の問題となり、猫が悪者にされがちですが、あくまで飼い主=人側の問題です。
多頭飼育対策のガイドラインが策定されました。
前途したように多頭飼育になってしまう方は、動物以外の問題も抱えている傾向があり、全国的にも大きな問題となっていることから、令和3年3月に環境省が「人、動物、地域に向き合う多頭飼育対策ガイドライン」を策定しました。多頭飼育問題は飼い主自身では解決が難しいため、動物愛護行政と福祉部局が協力して対応する必要があるとされています。
黄色信号を見逃さないで!
センターが探知するのは頭数が増えすぎてお手上げになってから、近所から苦情がくるほどの頭数になってからなのです。頭数が増えれば増えるほど、解決が困難となります。もっと早く、多頭飼育になる前に情報が探知できれば猫も飼い主も辛い思いをせずにすみます。ご親戚や近所の方等近しい方に以下のような兆候が見られましたらセンターへご相談願います。
人と動物、みんなが安心して快適に暮らせる地域のために、人の福祉、動物の福祉それぞれの方向から問題に取り組む事が大切です。下記の「多頭飼育の黄色信号チラシ」ではより細かく多頭飼育が問題化する兆候をチェックすることができます。ダウンロードできますので地域でもぜひご活用ください。
不幸な命を誕生させないために、皆様の「気づき」が必要です。ご理解とご協力をよろしくお願いします。
多頭崩壊見守りチラシ(表) [PDFファイル/1.28MB]
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