ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
現在地 トップページ > 組織でさがす > 土木部 砂防課 > 新潟県で発生した大規模な地すべり

本文

新潟県で発生した大規模な地すべり

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0056061 更新日:2019年3月29日更新

猿供養寺地すべり

猿供養寺地すべりの画像
猿供養寺地すべり

位置:新潟県上越市板倉区(旧:中頸城郡板倉町)猿供養寺
 (138゜18’E、37゜01’N、)

規模:丈ヶ山(571.6m)より猿供養寺集落を経て大熊川に達する長さ約1,700m、最大幅約400m、高低差約300m、面積44.3haの地すべりである。頭部から末端まで大きく7つのブロックに分けられ、さらに上部には中央部の不動尾根によって東部と西部に分けられる。すべり面の深さは、4~15mで平均7m程度である。
地すべり歴:地すべりの記録は相当に古く、今から約800年前に丈ヶ山の中腹から大熊川に至る大地すべりが発生し、この地すべりを鎮めるために人柱となった旅僧の伝説があったが、昭和12年3月伝説の地正浄寺跡から、遺骸が賽銭ともども掘り出された。
 近年の活動では、1923年の関東大震災後の活動、1949~1951年の活動、1959~1969年頃の活動などがある。また、西部ブロック(写真中央の不動尾根の左側)は1975年頃まで活発に動いていた(2~6m/年)。そして、最近では頭部で地すべりが発生している。

地質:新第三世紀中新世の寺泊層~椎谷層に相当する黒色泥岩地帯で、丈ヶ山山体にはひん岩岩脈が貫入しており、泥岩は破砕・風化が著しい。移動層となっている地層は、表層の崩積土、粘性土化した強風化泥岩である。

発生機構、形態:5月~9月の夏期には降水量が少ないため移動量も少なく安定しているが、10月になり秋雨期が始まると移動は活発化する。降雨の多い11、12月は移動量が最大となり、1月になって本格的な積雪期を迎えると移動速度は漸次減少しつつ5月終わりまで断続する。
 降雨・融雪などに起因する間隙水圧によってクリープ運動し、さらに雪荷重により移動速度を増大させるといった運動機構を有す。地すべり粘土のクリープ破壊を生じさせる重要な要因となる水圧は、移動土塊中のクラック、すべり面下にある破壊された泥岩を流動する地下水によって伝達が行われているものと推定される。

対策工法:現在までに行われた防止工事は、水路工・暗渠工・遮水壁工・横ボーリング工・杭打工・河川構造物等である。この内、浅層地下水の排除を目的とした防止工事が主として行われており、遮水壁が特に効果を発揮している。

新潟県内のおもな地すべり地帯
新潟県内のおもな地すべり地帯

よしお沢地すべり

小泊地すべり

松之山地すべり

柵口地すべり

水沢新田地すべり

濁沢地すべり

玉ノ木地すべり

蓬平地すべり

虫亀地すべり

馬場地すべり

 

<外部リンク> 県公式SNS一覧へ