【新津】早出川ダム最新情報　～今日の早出川ダム（平成29年7月21日）

印刷文字を大きくして印刷ページ番号：0055090 更新日：2019年3月29日更新

こんにちは、早出川ダム管理所（新津地域整備部　ダム管理課）です。
早出川ダムでは洪水調節、特定かんがい用水などの安全･安心はもとよりダムによる地域振興を目指しています。

早出川ダムとダム周辺の最新情報を随時お伝えしていきます。

これからも「早出川ダム最新情報」へのアクセスを宜しくお願いします。

ダム管理所より貯水池上流側を望む（平成29年7月21日撮影）　制限水位以下になっています。

ダム管理所よりダム堤体を望む（平成29年7月21日撮影）　制限水位以下になっています。

早出川ダム流況・気象情報

　今日の早出川ダムの状況（9時現在）

天気　晴れ
貯水位　EL．164.40m
流入量　11.73立方メートル/s
放流量　10.34立方メートル/s
気温　29.7℃
水温　21.4℃
気圧　991.8hpa
雨量（換算・24時間累計）　0mm
積雪　0cm

表の解説

早出川ダムでは、色々な気象用観測機器があり、上表のデータは全てダム地点での観測数値です。

天気　ダム管理所から見る天気。
貯水位　ダム貯水池の水位。（数値は標高を表している。新潟県庁の地盤の標高はEL3.6m）
流入量　貯水池に流れ込んでくる河川水の量のこと。流入量を直接測定することは出来ないので、貯水位や放流量等から計算して算出している。
放流量　発電やゲート等の操作によりダムから下流に放流する河川水の量。
気温　ダム構内の百葉箱にある気温計による測定値。
水温　ダム貯水池の水面下50cmでの水温。
気圧　ダム構内の百葉箱にある気圧計による測定値。（単位のhPaは「ヘクトパスカル」と読む。地球上の海抜面の大気圧を平均した標準大気圧は1013hPa）
雨量　ダム管理所屋上にある雨量計による測定値。
積雪　ダム構内にある超音波式積雪計の測定値。

速報版【安全・安心】早出川ダム　洪水調節しました（平成29年7月18日）　早出川ダム既往最大流入量（951立法メートル/s）でした【記録更新】

平成29年7月18日　午前8時頃の早出川ダムの画像
平成29年7月18日　午前8時頃の早出川ダム

平成29年7月18日（火曜日）に早出川ダムでは、洪水調節を行いました。

7月17日（月曜日）夜中から、新潟県では､上空に寒気を伴った気圧の谷が通過し､大気の状態が非常に不安定となり､18日（火曜日）未明から昼過ぎにかけては線状降水帯が発生し停滞した影響で､短時間で非常に強い雨が降り、大雨となりました。

新潟地方気象台からの発表は、

17日21時26分　五泉地域に大雨洪水注意報発令、雷注意報継続
17日23時36分　五泉地域に大雨警報発令、雷洪水注意報継続
18日3時10分　五泉地域に洪水警報発令、大雨警報・雷注意報継続

ダム地点の雨量は、17日23時から18日5時までは時間雨量は最大13mmでしたが、
その後、急に雨足が強くなり、18日の時間雨量は

5時～6時32mm
6時～7時15mm、
7時～8時41mm
8時～9時20mm
9時～10時12mmと続き、12時まで総雨量157mmになりました。

しかしこの日は、この後も次から次へと新たな線状降水帯が発生して、降雨予測がとても困難な状態になりました。

また、早出川ダム上流にある長峰雨量観測所では、7時～8時が68mmとなり、総雨量202mmにもなりました。

※言葉の意味：洪水調節…洪水（早出川ダムへの流入量が130立法メートル/s以上の流入）の下流への放流量を調節する放流操作のことで、下流部における洪水被害を防ぐこと。

平成29年7月18日　午前8時頃の雨雲レーダー（線状降水帯が早出川ダム方向にきています）

このような気象状況のなかで、ダムへの流入量が1時頃から上がり始めました。1時で14立法メートル/sの流入量は1時30分には107立法メートル/sになり、今後も増水する傾向であるので、同時刻で洪水警戒体制に入りました。
（洪水警戒体制に入るとダム職員全員で対応にあたります）

4時16分に第1波ピーク流入量254立法メートル/sとなり、その後一旦流入量は下がりました。
しかしその後、7時からダムへの流入量が急激に上昇してきました。
それは、ダム完成時（昭和54年）から経験したことがないような急激な流入量の増加で、洪水の第2波のピーク流入量は8時35分に951立法メートル/sになり、計画最大流入量910立法メートル/sを超えました。

ダム流入量

7時00分　141立法メートル/s
8時00分　550立法メートル/s
8時35分　951立法メートル/s
9時00分　687立法メートル/s

ダム放流量
ダムからの放流は下流の安全のために、徐々に上げていきます。

7時00分　128立法メートル/s
8時00分　225立法メートル/s
8時35分　247立法メートル/s
9時00分　278立法メートル/s

また、ダムでは下流の安全確保のため、サイレン吹鳴や河川パトロール車が出動しています。

善願水位観測所では、急激に水位が上昇し避難判断水位、氾濫危険水位を超えたため、五泉市内全域に18日9時5分に避難勧告が発令されました。（19日7時解除）
ダムにおいても「ただし書操作」の準備を進めるほどの状態になりました。
その後いくつかの線状降水帯が、早出川ダム方面に向かってきましたが、事なきを得ました。

平成29年7月18日　午前7時30分頃の早出川ダム脇の滝　滝が濁っています